元悪徳魔導士は白猫魔女の愛妻を持つ

yu-kie

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元・悪徳魔導士の贖罪の話

5 客人

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 ジンは今までの罪があるため、とどまることはできないので、グリアと森へと帰ってきた。即興で用意された白いベールを被るグリアと白いジャケットを身に付けたジンは村人に見送られ、転移魔法で帰ってきたが、グリアのもとにお客が一人、家の客間のソファーに腰かけていた。

 グリアは楽しかった気持ちを胸の奥にしまいこむと、ベールをはずし、客人の前に仁王立ちした。

「おや、勝手に家にはいるなんて、なんのよう?」

 貴族をおもわせる装いの細身の顔立ちの整った男はグリアの後ろに立つ男を見て目を細めた。

「魔女グリア、男を保護していると聞いていたが…」
「ああ、傷が癒えたら王に報告に行こうと思って、その前に大事なようを済ませてきた。男は逃がしはしないよ。彼はもう悪徳魔導士をする理由がなくなった。元、悪徳魔導士だ。」
「ほぉ。お揃いの白いモノ…ねぇ。結婚式じゃないよね?」
「そうだ。」

 ソファーに腰かけた男は怒りを露にした。

「私の申し出は断ったじゃないか。」
「レイ殿、私は魔女をやめる気はないんだ。何度も話すが諦めて欲しい。ジン、用意した服に着替えたら、王都に向かうよ。」
「わかった。すぐ着替える。」

 ジンは遠目に客間の男にちらりと視線を向け、すぐに目をそらして奥の部屋へと入って行った。

 グリアは客間にいるレイと呼ぶ男を置いたまま、ジンの着替えている部屋へと向かった。

「ジン、向こうで色々聴かれるだろう?辛いことがあるかもしれないが、正直に話して。これはあんたと私の仲間の証。多少は国の者たちの信用もあると思う。外さないで。」

 グリアは自分より少し背の高いジンに背伸びをして片耳にパチンと桃色の石のピアスを付け、魔法をかけるように耳にキスした。

「私の片耳にもついている。今魔法をかけたから、ピアスで開けた穴は血もでないから安心して。」
「ああ、わかった。まだ着替えが途中だから少し出ていてくれないか?」
「夫婦なのにか?」

 ベッドにとすんと座るグリアはくすりと笑えば、ジンは少し恥ずかしそうにズボンを履き替え着替えを済ませた。

「いつまでいちゃついてるんだ?私は先に王都に向かう。必ず男を連れてこい!」

 レイは表情をこわばらせたまま、家のドアを開けると、外で待つ馬車に乗り込み、御者が馬を操り、馬車は森を抜ける道を走り抜けていった。

「グリア、俺たちはどうやって行くんだ?」

 着替えを済ませたジンはドアからその様子を見届け、室内にいるグリアへと振り向いた。

「転移でいけばいい。私は転移で城に入るのを許可されている。」
「わかった。」

 ジンはどんな罰を受けるか、考えると、恐怖しかなく、必死に何も考えないようにして、グリアの差し出した手を取り、二人は再び転移した。

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