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2章《旅・立》
国王要請②
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《知らせを受けて…その2》
僕の発言で母は満面の笑みを浮かべた。
『アイ、お前は誰の嫁になるんだ?』
『そんな予定ないよ。』
『お前はゼイヤのことを案じているのかと思った。』
気にはしてますよ。
前々から…僕に誓いをたてたゼイヤさん。
過信かも知れないが…。
『心配はしてます。』
母は笑顔だった。
『もうすぐムラサキ達も帰って来る。彼に教えてあげなさい。』
『わかりました。』
こうして僕は塔の下に降り、ゼイヤさん達が帰るのを待った。
塔の端にしゃがみ、空をみあげた。
やがて空に黒いドラゴンの群れが現れ、父は塔の先に、ゼイヤさんは旋回しこちらに気づいたようなので、彼が言った呼捨てで呟いた。
『ゼイヤ。お話しできるかな?』
すると旋回するドラゴンがこちらに向けて降りた。
巨体の…父にひけをとらない位に筋肉質で艶のあるドラゴン。
僕は自然にての届く首もと下辺りにくっつき、頬を寄せた。
やっぱりかっこいいな、生き方もこの姿も。
『どうしました?』
『…ゼイヤ…、僕に討伐隊の参加の話が来ててね…参加しようと思うんだ。』
『そうですか、良かったですね。』
『うん。』
僕はゼイヤさんの首がぐにっと曲がり頭部が僕にすり寄ったので抱きしめた。
『2年くらいだって。』
『なぜそれを私に?』
『ゼイヤが…一番僕を気にかけてくれてきたから。』
あれだけしょっちゅう熱視線送られたら誰だってわかるよ。
…と思ったが言葉にはださないようにした。
ふと、ゼイヤさんが人の姿になり、僕をギュッとはぐしてくれた。
『姫、お慕いしております。帰りを待っていますね。』
見上げる僕にその黒髪の藍色の瞳の顔がこちらにちかづく。
僕は背伸びし、恐る恐る近付くその口にチュッとキスして笑顔をむけた。
『ちゃんと帰ってくるから。』
『はい。』
なぜだかカップル成立みたいになってしまった。
そのあと…彼からのキスももらう。
そして慌ただしく…ゼイヤさんがドラゴンになり再び舞い上がり、帰っていった。
まるで、ほんのり紅くした頬を隠すかのようで…可愛かった。
僕の発言で母は満面の笑みを浮かべた。
『アイ、お前は誰の嫁になるんだ?』
『そんな予定ないよ。』
『お前はゼイヤのことを案じているのかと思った。』
気にはしてますよ。
前々から…僕に誓いをたてたゼイヤさん。
過信かも知れないが…。
『心配はしてます。』
母は笑顔だった。
『もうすぐムラサキ達も帰って来る。彼に教えてあげなさい。』
『わかりました。』
こうして僕は塔の下に降り、ゼイヤさん達が帰るのを待った。
塔の端にしゃがみ、空をみあげた。
やがて空に黒いドラゴンの群れが現れ、父は塔の先に、ゼイヤさんは旋回しこちらに気づいたようなので、彼が言った呼捨てで呟いた。
『ゼイヤ。お話しできるかな?』
すると旋回するドラゴンがこちらに向けて降りた。
巨体の…父にひけをとらない位に筋肉質で艶のあるドラゴン。
僕は自然にての届く首もと下辺りにくっつき、頬を寄せた。
やっぱりかっこいいな、生き方もこの姿も。
『どうしました?』
『…ゼイヤ…、僕に討伐隊の参加の話が来ててね…参加しようと思うんだ。』
『そうですか、良かったですね。』
『うん。』
僕はゼイヤさんの首がぐにっと曲がり頭部が僕にすり寄ったので抱きしめた。
『2年くらいだって。』
『なぜそれを私に?』
『ゼイヤが…一番僕を気にかけてくれてきたから。』
あれだけしょっちゅう熱視線送られたら誰だってわかるよ。
…と思ったが言葉にはださないようにした。
ふと、ゼイヤさんが人の姿になり、僕をギュッとはぐしてくれた。
『姫、お慕いしております。帰りを待っていますね。』
見上げる僕にその黒髪の藍色の瞳の顔がこちらにちかづく。
僕は背伸びし、恐る恐る近付くその口にチュッとキスして笑顔をむけた。
『ちゃんと帰ってくるから。』
『はい。』
なぜだかカップル成立みたいになってしまった。
そのあと…彼からのキスももらう。
そして慌ただしく…ゼイヤさんがドラゴンになり再び舞い上がり、帰っていった。
まるで、ほんのり紅くした頬を隠すかのようで…可愛かった。
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