青色ドラゴン娘は夢を見る

yu-kie

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2章《旅・立》

《21》猫降り。

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ダーニャは猫が好きだ。

それは彼女の魔法にも現れていた。

綿毛が、白い子猫になって降っては消えた。

僕がはぐしてる彼女の頭にも、僕の頭にも猫が落ちてきては消えた。

空は快晴。

晴れ時々猫?


ダーニャさんは僕から褐色の美人を奪うと、団長の方へと連れていった。

気がついた時には白い子猫は消えていて、地上の仲間たちが猫を必死で探していた。

僕はダーニャさんのすごい魔法に何故だか笑いが止まらなくなっていた。

ケタケタと腹を抱えて笑いながら舞い降り、翼を体内に消し、僕が歩きだしたその先にいた…

一番心配していたゼイヤさんが…

僕にぶつかるようにはぐをした。

『ふがっ~!』

僕は彼の胸に埋まり一瞬息ができなかった。

『姫!良かった!無事で良かった!』

ゼイヤさんの嬉し泣きに…僕はホッとして、両手を彼の背中に回して、鼓動を感じた。

安心する。

僕は生きている。

邪に支配されなくて良かった。

ホッとして目から涙がホロリと落ちた。

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