青色ドラゴン娘は夢を見る

yu-kie

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2章《旅・立》

(8)アイを探せ。

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ゼイヤ、ダナリー、ダーニャの3人は、一瞬にしてアイが連れ去られて、しかも犯人は探していた魔女。

緊張が走る。

『ゼイヤ、アイちゃんにつけた石の反応は?』

『ああ、この山の頂上に気配がする。今のところ、楽しく格闘しているようだが…敵は一人じゃないから、早く行かないと。』

『ペンダント、アイちゃんつけてるなら、前みたいに会いに行けるんじゃないの?』

ダーニャは小首を傾げどうしていかないの~?的な視線をゼイヤにむけた。

『相手は黒魔女だ!侵入を防ぐシールドを施していて弾かれてしまうんだよ。』

『つまんないね~。』

『おいおい。』

ダナリーさんがダーニャさんの口を手で覆う。

『ふがふが~!!』

ダーニャはダナリーを払いのけ、ゼイヤに噛みつくような言葉をむけた。

『姫はまだあんたの本気を知らないんじゃないかしら?』

『ああ。』

ゼイヤはドラゴンに姿を変え飛び立った。

ダーニャは翼を広げ空へと舞い上がる。

ダナリーの腰に腕を回して。

『うん。背中にいい密着感があってよいね。あ、でも俺は嫁さんひとすじ。ごめんよ。』

ダナリーは抱えられた状態で足は宙ぶらりん。

ダーニャは鼻息荒く言葉を返す。

『なぜ、私がフラれるの?告白してないし。恋愛感情ゼロだし。』

ダナリーがケタケタ笑う。

『だまってなさい。これ以上言うと落とすわよ!』

そんな感じで空を飛び、ゼイヤを追うように山頂の古城へ向かった。
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