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第1章・贄の花嫁【序】
拉致?
しおりを挟むこの日この時ライカはマナの花嫁になる事が決められた。書簡を受け取ったリュクス国では、宰相が王達が騒ぎ、王女の身代わりに贄としてむかったライカの快挙に宰相の体面を保つことができ、王にも誉められ…宰相はライカの嫁入りの準備金を与えられたのだった。
しかし、リュクス国では反対する者たちもいた。戦姫として国に貢献したライカがバイラー国に奪われたとなれば、リュクス国の戦力が減ることになるのではないかと…バイラー国の支配下になった今も、この平安が維持されるのか、不安を募らせている者達が騒ぎ立てた。
※戦姫が居るのに何故バイラー国に支配されたか→(ライカの力は計り知れないが、欠点がひとつあり、最大限の力を発揮すると…しばらく眠って充電タイムに入ってしまう。そんなことから、ライカの力だけで国を守ることなどできなかったのである。)
ライカは花嫁に行く準備のため、一旦リュクス国に戻ることになり…事件は起きたのだった。
‡
帰還した宰相の娘ライカはアクア邸に戻らず、嫁入りの準備のために、王たちの住まいがある宮殿の離れの部屋を提供され、父である宰相が部屋を訪れ、ここ数日の予定を話すと…
「お前には色々と苦労を掛けるな…どうか幸せになっておくれ。」
泣き顔を隠すように背中を向けた宰相が部屋を去り、ライカは一人部屋に残り、部屋の椅子に腰かけた。
「お父様に心配かけてしまったかしら…私はやりたいようにやっているだけなのに。でも、マナ様の花嫁になるなんて…本当かしら?」
ライカは夕暮れの空を窓から眺めていると、扉のノックと侍女の声がした。
「コンコン。」
「お食事をお持ちしました。」
「どうぞ。」
椅子に座り窓の外を眺めたまま返事をすれば、部屋に入った侍女は部屋の丸いテーブルに食事を並べた。
「美容に良いものを摂るようにとのこと…お召し上がりくださいませ。」
侍女はそういい部屋を去った。
おいしい料理に満足した食事を済ませると…ふと睡魔に襲われ…ライカの視界はグニャリと歪み、そのまま椅子ごと床にうつ伏せに倒れたのだった。
「わっぷ!」
ライカの意識が遠退くなか、複数の足音を耳にした。完全に眠ってしまったライカを囲むのはリュクス国の国の中枢を担う部隊の人間たちだった。
「戦姫はリュクス国のモノでございます!」
「あなたはこの国にいるのが幸せなのです!」
「我らがお救いいたします!」
そんな声が飛び交い、ライカは抱き抱えられて連れ去られた。花婿マナの迎えまであと3日と控えた日の事だった。
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