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この日、シャドーは領主の依頼でパルンを連れ領地の森へとやって来た。
領地の森は遺跡があり、遺跡に異変が起きている可能性があるため調査に来ていた。
「師匠、遺跡はこの奥ですか?」
パルンは、シャドーの前へと駆け出し、洞窟前に到着。
「待ちなさいパルン。」
パルンは初めて見る洞窟に興奮して尻尾をブンブンと左右に激しく揺らしていた。
「そこは遺跡じゃない離れなさい。」
「獣の匂いがしますよ?」
パルンは好奇心旺盛で離れるのに迷っていると、洞窟から白い光が放たれ、パルンは光に覆われ消えてしまった。
「パルン!」
「ひゃっん!」
パルンは光から飛び出し、4足歩行で駆け出していた。
「はあ~。ここは、トラップが多いんだ、一人で先に進むな。」
「ひゃい。」
落ち込んだパルンは、シャドーの後ろについて歩き始め、1時間ほど歩いた先にむき出しの岩肌が現れた。
「昔空から落ちてきと言う話だ。」
「天空の島…」
「ああ、島の欠片で…この中には天空の文化…遺跡が眠っている。」
「異変って…どうゆう事ですか?」
「岩が小さくなり始めてる…その原因を調べるために来たんだ。」
「さっきの洞窟から臭った獣の匂いがします。」
「お前も獣だろ?自分の匂いじゃないのか?中に入るぞ。」
岩肌の破れ目には岩のてっぺんへと続く階段が伸びていた。
「私と違う匂いです。私は半分人間なので匂いは薄いんですが、父や他の獣人は皆濃い獣の匂いがするんです。」
「…まさか…なあ。」
「信じてくれないんですね。」
パルンは項垂れ尻尾は下がって足を止めた。
「早く来なさい。」
先を歩くシャドーが下を向きパルンを呼ぶと、頂上間近の階段の先から白い光が階段一帯を白一色に染め、二人は光に目を細めた。
「くっ…」
シャドーは呪文を唱え白い光はやがて引いてゆき、もとの階段が現れ…そこにパルンの姿はなくなっていた。
「捕まったのか?パルンの忠告を聞いていれば…子供の話す事だと信じなかったばかりに…」
シャドーは検索魔法を発動させ、階段の先に何がいるのかを脳内で意識すれば、目の前に図面が表示された。
「この先に5人…誰かいるのか。パルンが消えたなら、魔導師が魔法を使ってさらったのか…パルンの話が本当なら、獣人の魔導師がいるのか?……パルンをどうする気だ?」
シャドーの前に図面が消え、シャドーは右目を閉じ…左目に意識を集中させると黒い煙となり階段に消えた。
(魔法で体を消して移動するしかない。無事でいろ…)
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