四つ葉の白猫は討伐隊長の愛に溺れぎみ

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恋愛編

16話・再会を果たして魔女で居ます。





《再会と告白》

 町を抜け、林を越えた先に北の地の山が聳える。リュイの母たちのいるだろう山へとリュイとハリスは向かった。

「ハリス様、少し魔法を使います。はぐれるといけないので掴まってください。」
「こうか?子猫ちゃん。」

ハリスはリュイの背後からぎゅっと腕を伸ばし抱き締めるようにするとハリスの顔は自然とリュイの肩に寄せるような状態になり、リュイは思わず異性だと意識しながら、気持ちを集中させ、聞き取れないことばの呪文を唱えれば、短距離の転移魔法を繰り返した。

     *

 北の山は獣が潜む魔の森。身を隠す魔法が使えなければ、山に野宿など危険な場所。

 リュイより年を重ねた、同族を思わせる女性たちは、町で『若いエルフか、白い猫を知らないか?』と聞いて回れば、同じエルフの噂を耳にした。『拐われた女性を助けたエルフの姿の魔女』は北の山を越えた先の先に居ると。北の山がどんな場所かも聞かずに、エルフの女性はお供を連れ山へと入った。

 奥へ奥へと進むなか、彼らは黒く大きな獣と遭遇した。

 よだれを垂らした獰猛な獣たちは、彼らの知らぬ間に、周囲を包囲し今にも飛びかかりそう、じわじわと接近しエルフたちの逃げ場をなくして行くなか、獣たちの群れのなかに突如金色の光が現れると、そこには白銀の髪と金色の瞳、額には魔女の印の四つ葉の模様を持つ魔女が、屈強な人間に抱き締められた格好で現れた。

「ハリス様、獣を倒したいとおもいます。」
「わかった、協力しよう。」
「では、あなたの腕に強化の魔法を。」

 腰に延びていたハリスの手をとるリュイはその手を口に引き寄せ息を吹き掛ければ、手の甲を金色の光の粒が覆い皮膚へと染み込んだ。

「では、手分けして排除しましょう。」

 リュイは優雅に舞うと、ハリスとバラバラになり、ハリスは右へ。リュイは左へ。獣たちを排除していった。

 年を重ねたエルフたちは怯えるなか、獣たちの興味は突然光から現れた二人へと向き、呆然と獣達が倒れて行くのを見守った。

 ハリスは腕のたつ剣士。魔法により防御力も上がり光に守られながら振る剣は無駄がなく、獣をばさりと倒す。

 リュイは風をおこし、鎌鼬となった渦を巻く風をリュイは腕を振りそのやいばとなる風を獣へとぶつければ、獣はバタバタと倒れていった。

 気がつけば、獣の屍の山が築かれ、ハリスとリュイは自然と手を取り合い、リュイの同族を思わせる女性たちへと歩み寄った。

 その中心にいる女性は、幼いリュイの記憶にある母の姿に少し年を重ねさせた人。

「リュイ、知り合いか?」

心配そうに問いかけるハリスにリュイはまっすぐ女性をみたまま頷けば、視線の先の女性は目を丸くし、その瞳に光の粒が溢れポロポロと流れ頬を伝った。

「お母様ですか?リュイです。」
「ええ。あなたの母です。リュイ。魔法が解けたのね、立派になって…」

 二人は再会に涙し抱き締めあった。

      *

 そのあと、いくつかテントを張りリュイの獣避けの魔法を張り巡らして、皆夜を迎えた。

 小さな宴をし、語り合い、疲れたエルフたちは母親と共にテントに入り休みだし、リュイは1人テントの外で、夜空を眺めていると、ハリスの張ったテントからハリスがリュイの様子を見に外へと現れリュイの隣に座れば、リュイは自然とその肩に身を委ねるように体を寄せ、恋人同士のように星空を眺めた。

「リュイ、どうやら僕は君のことが好きになってしまったようだ。」
「ハリス様?」
「僕の恋人になってくれるかな?」
「私も。いつの間にか好きになっていました。」

 二人は見つめ会い笑い会う。

 月に照らされた二人の影は重なり抱き締めあうように溶け合った。

 その夜は、二人にとって特別な夜となり、二人は人の姿のまま同じ寝床から朝を迎えたのだった。

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