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RUIと私①
しおりを挟む私には親友と呼べる女の子がいる。学校が違うため、学校の外でしか会えないルイちゃん。そして同じ名前鹿山塁は私の苦手な同じクラスの不良の男子だ。
明日は中学の卒業式。春から私は私立の女子校に、ルイちゃんはまた違う学校に通うらしい。そして不良の塁は、工業系の男子校に通うらしい。
何かとからかって来た彼と会わなくなるのは正直ホットする。ルイちゃんは変わらず学校後にしか会えないから少し残念。一緒に高校生活迎えたかった~。
そして私は…卒業式当日を迎えた。
塁は目つきは鋭くて…同じように怖そうな数人の男子と集まっていて、スマホで記念写真をとったりしていた。
私は近寄らないように、何時も一緒にいたクラスメイトと別れを惜しんで…最後に一枚、他の男子に写真を頼み、私達は集まって写真をとってもらった。
その写真の隅に角度的に塁の姿も写り込んでしまったのに気がついたのは、クラスメイトと別れ、帰路についてからだった。
高校生活に入るとルイちゃんは、スマホでのやり取りだけになってしまい…3年生の頃に一度街に買い物へと一緒にでかけた。
以前と変わらず優しくて美人なルイちゃん。だけど少し違和感が。背が伸びて、細かった腕は少しゴツゴツしていた。
「ルイちゃん、最近何か始めたの?」
「え?ううん。」
「声も少し低くなってる。風邪ぎみ?」
「ああ。コホン、そうかも。」
「ルイちゃん、無理してない?」
私は心配でルイちゃんの前髪を手で避けて私の額をルイちゃんの額にくっつけてみたけど冷たくて、熱はないのだとホットした。
「熱はないね。」
「あっ、遥ちゃん!」
ルイちゃんは凄く動揺してた。
ルイちゃんの息と私の息が間近で顔にかかる距離。私はルイちゃんから少し違う匂いがした気がした。
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