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RUIと私④
しおりを挟むルイちゃんが教えてくれたのは、家庭の事情で?お世話になっているという…おばあちゃん家。
お手紙は何時も春田ルイで出していた。
実際に来たのは今日が初めてで、歴史を感じる一軒家だった。
引き戸をカラカラと開けて現れたのはルイちゃんのお婆ちゃんで、私は勇気を振り絞りお婆ちゃんに説明した。
「…と言うわけで、ルイちゃんに謝りたくて!会えませんか?」
「ふん、ふん、あなたが謝ることは無いじゃろ。話からするに、大嘘つきなルイちゃんが謝るべきじゃろ~。まあ、本人が戻るまで中で待ちなさい。」
「え?あ、じゃあよろしくおねがいします。」
しばらくお婆ちゃんとこたつを挟み向かいあって座れば…編み物を始めたお婆ちゃんは外から近づく音に反応した。
「来たようだね。さて、バカモンに喝を入れんとな…」
「ガラガラガラ~」
「ばあちゃん居るか?今日も泊めて!」
「塁!この嘘つきが!お前はいつから女の子になったんじゃ?」
「えっ?」
「大きな嘘をずっとついて…もうお前を泊めてやれんな!」
「えー、もしかして彼奴等がばあちゃんにチクリに来た?」
ズカズカと部屋に上がる足音に、私は怖くなって部屋の隅に棚に隠れる様に身をかがめたら、現れたのは鹿山塁だった。
「あっ…遥ちゃん?」
私は一瞬目眩がした。
姿は鹿山塁なのに、その表情は、その声のトーンはルイちゃんと一緒。私は謝りに来たのに…私はおかしくなったのかな?脳内は混乱。黒い物がぐるぐる回って私の思考をぐちゃぐちゃに。
「ひっ、ルイちゃんは何処にいるの?ぐすん。うっうっ。」
そこへ現れたのお婆ちゃんが私をぎゅって抱きしめてくれて、少しずつ気持ちが落ち着いてきて…冷静になった私は現実を知ることに。
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