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第1章
イモータル・イモータル1
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「ここは…?」
体感10分前の出来事を振り返る。
馬車を破壊された後、ヘカトンケイレスは100本の手に持っていた巨石で俺たちを狙撃した。まずケリュネスを背負っていたパンデオンが石に潰されて死んだ。だがケリュネスが肉塊になったのは見えなかった…
次にヘカトンケイレスが投げた石は礫状になり、俺目掛けて降ってきた。
そこで俺の記憶はプッツリと途絶えた。
「メディ」
目の前に映るのは椅子や机、吊された灯にどれもこれも、その豪華さ想像する最高の装飾が施されていた。
「メディー」
「あんな惨い死に方して、何で正気でいられるのかな?」
耳元で囁かれ、驚いて振り向くとそこには凹凸の激しい体に純白の衣を纏った、その美貌アフロディテにも劣らぬ少女がいた。
少女は魅力的な笑窪を見せつけるように顔を近づけていた。
「メディ!!! やっぱり僕ら死んだんだね!?」
スクラップにされたことを微塵も気にしてない様子のパンデオンが嘆いた。てかいたの? 早く教えてくれればいいのに…
「お前、ペシャンコにされたのに平気なのか。」
「いやぁ…石が降ってきたから思わず目を瞑ったらここにいてさ。あんまり死んだ実感ないんだよね」
俺が何か言う前に件の少女が答えた。
「それはだね!死ぬ直前に私が君たちの魂をここに運んだからさ! そうしないと死のショックが強すぎて魂が廃ってしまうからね。先程の質問は軽い冗談さ!あぁ、自己紹介をしよう。私はペルセポネ。豊穣の女神デメテルの娘にして、冥界神ハデスの妃だ!」
ペルセポネと名乗った少女は可愛らしくふんっと鼻を鳴らす。その子供らしさと語った情報の重さと多さのギャップで頭が混乱した。カオス化する思考の中で、気になることは敢えて聞かないでおこう、という答えを出した。
「信じてくれ、とは言わぬさ。事実だからね。」
「どうでもいいけど、俺たちはこの後どうなるんだ?」
「意識がある魂は消滅するか、冥界の片隅で悠久の時を過ごすか、冥界の使者になるかの選択肢が与えられるが…幸運なことに君たちはまだ死んでいない。曖昧な言い方を避けるならば、魂が死を体験していないんだ。冥界で形成される魂は記憶そのもので、思考から口調まで全て当人の記憶から再現される。要は記憶が絶対ってことさ。よって死を体験していない君たちは冥界にいる資格を持たない。私が何かしなくてもいずれ現世に弾き出されるだろう。」
相変わらずの情報量だった。しかし生き返れるらしいのは理解できた。
「じ、じゃあ生き返れるんですね!」
「半刻、現世の時間で言えばその3分1の時間で強制送還されるだろう。まあそれまでゆっくりしていくといい。よかったらお茶でもどうだい。知りたいことも山程ありそうだし。」
それを聞いて、唯一、これだけは知っておきたいことを思い出した。
「ヘカトンケイレスについて話がしたい」
「メディ、おかしなこと考えてないよね?」
「あの怪物は多分狙って俺たちを襲撃した。だから蘇ってもまた殺されるだろう。対策を練りたい」
「具体的にはどうしたい?」
ペルセポネの純粋な笑顔が悪戯めいた笑顔に変わった。それに答えるように、俺も同じ笑顔を作って答える。
「殺す。」
「あははははっ! 君はバカだねぇ! 一流の戦士千人級の相手に子供2人で立ち向かうのか!? はははっ! はぁ、はぁ、すまない笑い過ぎた。いやしかし気に入ったよ。一女神として最大限の協力をしよう。勿論、それなりの対価は頂くけどね」
ペルセポネは装飾豊かな椅子に座り、その斜め右のソファに2人を座るように示した。
「さぁ、まずは座って。神と人のお茶会と洒落込もうじゃないか」
体感10分前の出来事を振り返る。
馬車を破壊された後、ヘカトンケイレスは100本の手に持っていた巨石で俺たちを狙撃した。まずケリュネスを背負っていたパンデオンが石に潰されて死んだ。だがケリュネスが肉塊になったのは見えなかった…
次にヘカトンケイレスが投げた石は礫状になり、俺目掛けて降ってきた。
そこで俺の記憶はプッツリと途絶えた。
「メディ」
目の前に映るのは椅子や机、吊された灯にどれもこれも、その豪華さ想像する最高の装飾が施されていた。
「メディー」
「あんな惨い死に方して、何で正気でいられるのかな?」
耳元で囁かれ、驚いて振り向くとそこには凹凸の激しい体に純白の衣を纏った、その美貌アフロディテにも劣らぬ少女がいた。
少女は魅力的な笑窪を見せつけるように顔を近づけていた。
「メディ!!! やっぱり僕ら死んだんだね!?」
スクラップにされたことを微塵も気にしてない様子のパンデオンが嘆いた。てかいたの? 早く教えてくれればいいのに…
「お前、ペシャンコにされたのに平気なのか。」
「いやぁ…石が降ってきたから思わず目を瞑ったらここにいてさ。あんまり死んだ実感ないんだよね」
俺が何か言う前に件の少女が答えた。
「それはだね!死ぬ直前に私が君たちの魂をここに運んだからさ! そうしないと死のショックが強すぎて魂が廃ってしまうからね。先程の質問は軽い冗談さ!あぁ、自己紹介をしよう。私はペルセポネ。豊穣の女神デメテルの娘にして、冥界神ハデスの妃だ!」
ペルセポネと名乗った少女は可愛らしくふんっと鼻を鳴らす。その子供らしさと語った情報の重さと多さのギャップで頭が混乱した。カオス化する思考の中で、気になることは敢えて聞かないでおこう、という答えを出した。
「信じてくれ、とは言わぬさ。事実だからね。」
「どうでもいいけど、俺たちはこの後どうなるんだ?」
「意識がある魂は消滅するか、冥界の片隅で悠久の時を過ごすか、冥界の使者になるかの選択肢が与えられるが…幸運なことに君たちはまだ死んでいない。曖昧な言い方を避けるならば、魂が死を体験していないんだ。冥界で形成される魂は記憶そのもので、思考から口調まで全て当人の記憶から再現される。要は記憶が絶対ってことさ。よって死を体験していない君たちは冥界にいる資格を持たない。私が何かしなくてもいずれ現世に弾き出されるだろう。」
相変わらずの情報量だった。しかし生き返れるらしいのは理解できた。
「じ、じゃあ生き返れるんですね!」
「半刻、現世の時間で言えばその3分1の時間で強制送還されるだろう。まあそれまでゆっくりしていくといい。よかったらお茶でもどうだい。知りたいことも山程ありそうだし。」
それを聞いて、唯一、これだけは知っておきたいことを思い出した。
「ヘカトンケイレスについて話がしたい」
「メディ、おかしなこと考えてないよね?」
「あの怪物は多分狙って俺たちを襲撃した。だから蘇ってもまた殺されるだろう。対策を練りたい」
「具体的にはどうしたい?」
ペルセポネの純粋な笑顔が悪戯めいた笑顔に変わった。それに答えるように、俺も同じ笑顔を作って答える。
「殺す。」
「あははははっ! 君はバカだねぇ! 一流の戦士千人級の相手に子供2人で立ち向かうのか!? はははっ! はぁ、はぁ、すまない笑い過ぎた。いやしかし気に入ったよ。一女神として最大限の協力をしよう。勿論、それなりの対価は頂くけどね」
ペルセポネは装飾豊かな椅子に座り、その斜め右のソファに2人を座るように示した。
「さぁ、まずは座って。神と人のお茶会と洒落込もうじゃないか」
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