エッチな精気が吸いたいサキュバスちゃんは皆の癒しの女神

のっぺ

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第百五十六話『王都を前にして3』〇

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 少しすると騎士団と村の自警団が駆けつけ、倒れた男性の対処に当たった。聞けば全員が王都からの帰還者らしく、先々の危険が確定的なものとなった。

「悪い、グレイゼル。部下と会議をしていて遅れちまった」

 事情聴取の後にディアムから謝罪された。俺たちは誰も怪我をしていなかったため、気にすることはないと言った。が、重ねて謝罪された。

「そういえばあの五人だが、大怪我は見つからなかったぜ。グレイゼルが蹴り飛ばしたって言う二人も診たが、腹にちょっとした痣がある程度だ」

 ヴァンパイアの魔力で身体が強化されていたおかげだろうか。打ちどころ次第では一生ものの傷が残ると覚悟していたため、ここは安心した。

 諸々の対応を任せて宿に向かい、自分たちの部屋に移動した。ミーレとフェイと別れて扉を開けると、ルルニアがつま先立ちでキスしてきた。

「すいません。お預けをくらって我慢できませんでした」
「……気にするな。俺もルルニアとしたかったところだ」

 舌と舌を絡めて喋り、一度口を離した。今度は俺からキスをし、ルルニアの腰を両手で抱き、チュッチュと淫らな音を響かせた。服の裾に手を差し込むと、廊下を通りがかった宿泊客に驚かれた。

「……扉、開けたままだったな」
「……私は見られても構いませんよ」
「……ダメだ。俺の女を他の男に見せられるか」

 抱き合ったままで扉を閉め、ベッドに転がり込んだ。
 長めにキスをせがまれ、俺たちは身を溶かし合った。

「性行為の最中に襲われたらどうする?」
「負けませんよ。グレイゼルが傍にいますので」
「明日は王都だし、むしろ今のうちにやっておくべきか」

 はい、と言ってルルニアは服をはだけた。片側の乳房を手で寄せて上げ、母乳を吸うように促してきた。俺は望まれるまま乳首を口に咥えた。

 ひと飲みごとに眠気が湧き、次第にまぶたが落ちていった。淫夢の内容をどうするか聞かれ、任せると答えた。そこで完全に意識が途切れた。

 次に目を覚ました時、俺は机の上に座っていた。
 手元にはすり鉢があり、部屋には見覚えがあった。

「……ここは先生の店、だよな。オレは……えっと」

 置いたあった材料を確認し、薬の調合を任せられていたと思い出した。早速と材料に手を伸ばし、棒で細かく砕いて混ぜていった。

(……先生のところにきて二年、次の誕生日で十四歳か。最近はいくつかの仕事を任されるようになったし、お金も溜まってきた)

 このまま行けば遠くないうちに独り立ちできそうだと自惚れた。すり鉢に水を入れて丸薬を作り、背もたれに身体を預けて休んだ。

 次に取り掛かろうと肩を回すと、裏口の扉が叩かれた。先生ならば前置きなく開け放つため、急なお客さんかと思って扉を開けた。

「はい、いらっしゃいま……せ?」
 そこには十歳そこらの女の子がいた。桃色の綺麗な髪をしており、可愛い顔を歪めてぐすぐす泣いている。オレは顔を覗き、ハッとなった。

(……この子、もしやルニアの)
 ルニアとはオレと交際してくれているお姉さんだ。雷雨の日に家へと招かれ、そこでお互いを知った。一年を経て初めてを遂げた大切な人だ。

「あのね。ルル、急にお腹が痛くなっちゃったの……」
「それは大変だ。家族は?」
「おねぇちゃんが、何かあったらここにって……うぅ」

 許可を取らずに薬を売るわけにはいかないため、家がどこにあるのか聞いてみた。女の子は首を横に振るばかりで、中で休みたいと言ってきた。

「……まぁ、それぐらいならいいか」

 名前を聞くと、目元を拭ってルルと名乗った。
 オレは裏口の扉を閉め、近くのソファまで案内した。
 一瞬ルルが舌をチロッと出した気がしたが、たぶん勘違いだ。

「おにぃちゃん、とっても優しいんだね」
 太陽のような笑顔にドキリとした。ルニアがいるのに何を考えているのだと、胸中に湧いた浮気的な思考を律した。

「それじゃあ、いくつか質問するぞ」
 先生の教えにならって診察した。容体と照らし合わせて該当の薬を思い浮かべていると、ルルは服の裾をたくし上げた。

「ね、おにぃちゃん。お腹は触らないの?」
「……触る?」
「おねぇちゃんがね。お腹が痛い時は優しくさすってくれるんだよ。おにぃちゃんにしてもらったら良くなると思うんだけど、どう?」

 ルルのお腹は真っ白く、幼い子ども特有の丸みがある。他の子の診察時に見慣れており、これに思うところはない……はずだった。

(……オレ、何でこんなに興奮して)
 動悸が激しく、呼吸が荒くなった。知らず知らずのうちに陰茎が勃起しており、ルルの身体に触れたい衝動が湧き上がってきた。

(……やめろ、ルニアさんを裏切る気か)
 衝動を理性で抑えていると、ルルがお腹の痛みを鎮めて欲しいとせかした。当然無理と断るが、ジッと見つめられると意思が揺らいだ。

「おにぃちゃん、触って。お・ね・が・い」
 くぼんだ臍から目が離せなくなり、オレは手を伸ばした。触れた地肌は吸いつくようで、上から下へと滑らかな表面を撫でてしまった。

「ぁん、おにぃちゃんの手……あったかいしおっきい」
「……………………」
「ふふ、夢中になってる。そんなにルルのお腹、好き?」
「……………………」

 何か言われていたが、まったく耳に入らなかった。もはや触診という建前も忘れてお腹を触っていると、スカートがめくり上げられた。

「ここの奥が一番苦しいの、さわって……ね?」
 指と指で膣口を広げ、中をかき回すよう促してきた。

「でもこれは浮気で、オレにはルニアが……」
 声が小さくなる中、ルルが膣口に自分の指を挿れた。

「……おにぃちゃん。おく……とどかないよぉ……」
 切なさ極まる声で言い、チュクチュクと中指を押し込み始めた。早くやめさせなければと思うが、口から出たのは別の言葉だった。

「ここにオレの指を挿れれば、良くなるのか」
「うん……だから早く……きて」
「わ……分かった。痛かったら言うんだぞ……」

 立ち昇る香りに脳がグラつく。オレは言われるままルルの膣口に中指を挿れ、熱い体温と愛液の質感を感じながら前後に動かした。

「ん、んん……あぁう! 太い……ふと……いぃ、もっとおく、おくにいれてぇ……おにぃちゃん……おにぃちゃん……!」
 進みは止まらず、薬指も挿れてしまった。ルニアは上を掻くのが好きだったと思って実践すると、ルルも気持ち良さそうに喘いだ、

「……これは治療だ。浮気じゃない、浮気じゃないんだ……」
 頭の中が熱くなり、思考が乱雑にかき乱れた。指を抜いて蒸れた膣口に顔を近づけていくと、外から聞き覚えのある足音がした。

「────やばい!?」

 オレは一瞬で正気に戻り、ルルの身体を抱きかかえた。
 慌てて調合用の机まで駆け寄り、中に入れて隠した。

「……はん? そんなに血相を変えてどうしたんだい?」
 裏口から現れたのは今年で五十一歳になる薬屋の先生だ。俺は机の上にある丸薬を見せ、頼まれていた仕事が終わったと口にした。

「ふん、指示通りには作れるようになったじゃないかい。けど時間の割に仕事量が少ないんじゃないかい? サボるとは見上げた根性だよ」
「し、してません!」
「そういうことにしておくさね。こっちは厄介な仕事を片付けてきたばかりだから、奥で休ませてもらうよ。昼食を作るのは任せたからね」

 吐き捨てるように言って先生は店の奥に消えた。窮地を脱して机の天板を叩くと、ルルが慎重な顔つきで這い出てきた。

「今の人、とっても怖かったね。びっくりしちゃった」
「オレの先生だ。あの喋り方はまぁ……平常運転だな」

 先生の登場で身体の熱は完全に収まった。
 オレは女の子の大事な場所に触れたことを深く謝罪し、責任を取ると言った。ルルは「気にしてないよ」と言って歩き出し、裏口を開けて外に出た。

「責任って言うなら、次は最後までしようね♡」
 去り際にスカートをたくし上げ、お尻と愛液が滴る太ももを見せてきた。瞬時に萎えた陰茎が復活し、オレの慌てぶりを見てルルは笑った。

「…………はぁ、どんな顔してルニアと会えばいいんだ」
 憂鬱な気持ちになっていると、店の奥から先生の怒声が聞こえた。俺はすぐに昼食の準備に取り掛かることにし、裏口の扉を閉めた。
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