エッチな精気が吸いたいサキュバスちゃんは皆の癒しの女神

のっぺ

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第四十六話『月明りの下で3』〇

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 すかさず陰茎の防備に割いていた闘気を手に移動させ、平手打ちを小ぶりな尻に叩き込んだ。

「〝あひっ!? お、おひりたたくの、やめっでっ!?」
「ずいぶんと調子に乗ってくれたな?」
「わ、わるいのはイジメてきたおにぃちゃんだもん!」

 悲鳴を上げながらも演技を続ける。大した役者だ。
 ルルニアは俺の胸をポコリと殴った。お返しとして強めに尻を叩くと、涙目でポコポコ反撃してくる。体格差で勝ち目がないと察したのか、四つん這いの姿勢で地面を這って逃げた。

「それで逃げたつもりか?」
 非道に徹して尻尾を掴み、幼い身体を引き寄せた。

「子どもが! 大人をからって! 許されると! 思っているのか!」
「ごめんなひゃい!? おにぃひゃんもよろこんで、ぴぎっ!?」
「口答えするな! 謝るまで身体に教え込ませるぞ!」

 全裸で幼女の尻をしばき続ける大変態がそこにいた。
 ひとしきり叩き終えると尻が真っ赤に腫れていた。太ももの白さとは対照的な色合いが嗜虐心をそそる。この行為を楽しいと思う自分の下劣さに遅れてドン引きした。

「あ……あ、見ないで……下さい」
 ルルニアはチョロチョロとおもらしして元の体型に戻った。立ち上がった尻尾は満足げにゆらゆら揺れており、草地にうずめた顔は夢見心地にうっとりしていた。

「……良かったのか? あんなに叩いたのに……」
 痛くしたと反省していたが杞憂だった。

 一度冷静になって自分の手を見ると、指先にしか纏えなかった闘気が手全体を覆っていた。試しに真っ赤な尻を撫でると「〝あひっ!?」と叫びがあって潮が噴かれた。

「負けちゃい……まひた。グレイゼルに反撃、できまひぇん……でひた」
「そう、なるのか?」
「こんな……乱暴な一面がある何て……初めて知り、ました。その力の正体が分からないのは不満……ですけど、今のグレイゼルも大好き……です」

 どんな俺でもルルニアは受け入れてくれる。性癖を探ろうと言った言葉の通り、血が出るほど鞭で打っても喜んでくれるだろう。それがルルニア・バーレスクの在り方だ。

(……昔の俺がこれを見たら何て言うか)
 鬼畜と罵倒されるのだろうか。異常性愛者と後ろ指刺されるだろうか。どちらにしても俺は俺の選択を正しいと思う。もうルルニアがいない生活は考えられない。

(……二人一緒なら、どんな高みにだって堕ちて行ける)

 陰茎をいきり立たせて近づくと、ルルニアが応じて尻を持ち上げた。
 片手でワレメを広げて挿入を誘い、荒い吐息で淫乱な微笑を浮かべた。

「…………後ろでいいのか?」
「正常位が良いとは思います。でも何と言いますか、初めてなので挿れるのを見るのが怖いんです。サキュバスでも破瓜は痛いものと聞きますし」
「痛かったら途中でやめるか?」
「それは嫌です。私が暴れるようなら力づくで押さえてでも挿入を続けて下さい。サキュバスじゃなく一人の女として、あなたを迎えたいんです」

 そんな乱暴はしないと言うと、尻を叩きまくったではないかと言われた。

「じゃあ分かった。俺も今回に限ってはルルニアを気持ち良くさせていた力を使わない。ごく普通の性行為としてコレをソコに挿れる」
「…………望むところです」
「初めては月明りの下で、か。よくよく考えるとベッドの上でした回数自体が多くないな。きっとルルニアがエッチだからどこでもやれるんだろうな」

 そう言うとルルニアは笑った。上手く緊張がほぐれたようだ。

 俺は陰茎を手で持ち、亀頭を膣口に当てた。未開通ということもあって穴は小さく、慎重に力を入れなければ挿入すること自体が難しそうだ。
 少しずつ先端をねじ込んで行くと、ルルニアが痛み混じりの喘ぎ声を漏らした。雑草を力いっぱい握り、奥歯を噛みしめて挿入に耐えている。

「い……ぎっ、うぅ、ぐぐっ、グレイゼルのおちんちん、太っい、あうぅ!?」
「まだ先っぽだ。もっと奥まで行くぞ」
「どうぞ……来て……下さ〝い!? わらひ……ちゃんと、やれます、から」

 意地でも「痛い」とは言わなかった。ようやく亀頭の傘部分が挿入できたが、竿全体で見れば三割も入っていない。これで全部入るのだろうか。
 ともあれ一番太い部分が入った以上、後は押し込み続けるだけだ。ルルニアもそれは分かっているらしく、涙で赤くなった見返り顔で俺を見上げた。

「────一緒にいきましょう。グレイゼル」

 ここで怖気づいたら男が廃る。
 膣口は異物を追い出そうと締めつけてくるが、心を鬼にして挿れた。中は温かくて柔らくて狭く、口内とも違う快感が下半身から脊髄へと昇って行く。

「〝あ〝うっ、グレイ……ゼル、もっと、〝もっどぉ!」
「もっとでいいんだな! 後悔するなよ!」

 ルルニアは足を踏ん張らせ、必死に破瓜の痛みに耐えていた。
 ついに陰茎が根元まで沈み込み、亀頭が子宮口まで到達した。

 俺は深呼吸しながら陰茎を静かに抜いていき、亀頭のみを中に残した状態で止まった。ひと休みを経て腰を打ち付けると、ルルニアは一転して嬌声を上げた。

「〝あんっ! 中が熱……〝いうっ! いぎゅっ!?」
 痛みへの慣れが早いのだろうか。確実に快楽を得ていた。

「ひ、気持ち良い……れす! 擦れたところが焼けちゃうみたいに熱くて、グレイゼルを一番近くに、感じます! 今だけは……私の中にいてくれます!!」
 抽挿でパンパンパンと水気を含んだ音が一帯に鳴り響く。

「あっあっあっあっ! これひゅごっ、い! 最高です! いぃ……です!」
「俺も……最高だ! ルルニアが良くて、もう耐えきれ、ない!」
「出して下さい! 私の子宮に、あなたの子種を下さい!」

 俺はルルニアの名を叫んだ。陰茎を子宮口に押しつけ、一滴の精子も外に出さぬ思いで射精した。放たれた精子の量はこれまでの比ではなく、ドクドクドクという脈動が伝わってきた。

「あふ……あぅ、お腹……ポカポカ……です」
 逆流で漏れ出た精子に赤い血が混じっている。このまま俺の子を孕んでくれと、叶いもしない願いでルルニアを後ろから強く強く抱きしめた。
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