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「な、なんだ?」
飛び上がったレジと違い、他の面々は渋い顔で爆音がした方角を睨んでいた。
「くそ、またあいつらか!」
低く呟くと、弾けるようにエルドが駆け出した。続いて、周囲にいた村の男たちも音のした方に向かって走り出す。その場に残ったのはレジとロディ、それからアリシアの三人だけだった。
「なに? なにが起きてんの?」
レジは、二人に問いかけた。答えたのは、怯えた顔でロディに身を寄せたアリシアだった。
「あの二人よ」
「え?」
「あなたもさっき言ってたじゃない。魔王を倒した英雄。彼らが来たのよ」
「マタイとハルルクか」
「そうよ」
「なんか爆発したような音がしたけど、まさかあいつら村を襲って?」
「そうよ、知ってたんじゃないの?」
「この辺りに来てる事は知ってたけど、この村で何をしてたかはまでは知らなかった」
とはいえ、マタイとハルルクがミッテ広場でしていたことを思えば、この村を襲っている姿も容易に想像できた。
「エルドたちは村を守りに行ったのか?」
レジが尋ねると、アリシアが「そうだ」と答えた。血の気の多そうなエルドが子供ながらに大人と交じって前線に立つのは、なんとなく納得できた。けれども、村が襲撃を受けているというのに、ロディがここでじっとしているのは何故なのか、それはわからなかった。エルドは認めていなかったようだが、アリシアはロディのことを「この村の住人」だと言った。「家族」だとも。ならば、エルドだけでなく、ロディもまた村の為に武器を取るべきではないのではないだろうか。こんなところで女子供と一緒に息を潜めているべきではないのではないか。
「ロディはいいのよ」
レジの視線を感じてか、アリシアが先回りして言った。
「ロディは戦わなくていいの」
「なんで? 貴重な戦力なのに。っつーか、ロディが行けば、あの程度の相手、簡単に追い払えるのに」
「ロディが戦わなくたって追い払えるもの。第一、ロディの仕事は農作業よ。外敵と戦うのは狩人の役目。だからロディはここに居ていいの」
レジは信じられないものを見るようにロディを見つめた。
「お前はそれでいいのか?」
レジの知る彼なら、今ごろエルドに負けず劣らずの早さで現場に急行していた。やることなすこと破天荒ながらも、誰よりも義理人情に厚く、弱者を放っておけなかった昔の彼ならば。
「俺は……」
「ロディはいいの」
ロディの言葉を遮って、アリシアが言い聞かせるように言った。
「ロディは危ない事しなくていいのよ。なにも心配しなくて大丈夫なの。村の男たちは強いもの。あんな奴らに負けたりなんてしないわ」
我が子へ語りかけるように優しく、穏やかな声と表情でアリシアはロディの手を取った。
「嵐が過ぎるのをここで一緒に待ちましょう」
レジは思いきり顔を顰めた。
「ばっかじゃねーの」
「な、なんですって」
「ロディの良さはな、後先考えない無鉄砲さと腕っぷしの強さだけなんだよ。他の誰も傷つかなくて済むように先陣を切って戦う。だから皆もその背中について行きたくなる。そんな奴なんだよ。それがなんだよ。一度失敗したくらいでさ、この世の終わりみたいな顔して情けねぇ。女の後ろなんかに隠れてないで、さっさとお前も戦場に行きやがれってんだ」
「バカはあなたよ! ロディはこの村の住人になったって言ったでしょう。村の皆がロディは戦わなくていいって言ってるんだから、それでいいのよ」
「だからエルドにも《ぼんくら》だって言われるんだろ」
「エルドは自分の意思で戦場に向かったのよ。ロディとは違う。戦いたいなら、戦いたい人が戦えばいいんだわ。ロディには関係ない」
「関係ないって……、この村の事だろう」
「そうよ。あなたに口出しできる問題じゃないわ」
「世界には戦いたくなくても戦わなくちゃいけない奴らだって大勢いるんだぞ」
「それはこの村の外の話でしょう」
「お前っ」
戦いたくなくても戦わなくてはいけない奴ら。その中に、かつてのロディやエレナ、レジ自身の事も含まれていた。大人たちに勝手に《勇者》に仕立て上げられ、戦場に放り出された子供たち。ゴッドチャイルドとして特殊な能力を持って生まれてしまった者の宿命だと理不尽な御託を並べられ、多くの子供が小さな命を散らせていった。その様子をレジたちは繰り返し何度も何度も見続けた。そんな地獄のような日々に終止符を打ったのがロディだ。ロディが居たからレジは父親からの呪縛から解放される事が出来たし、今こうして自由を手にする事も出来た。その恩人でもあるロディが、一人の少女の死によってこんなにも腑抜けになってしまうなんて、レジはやるせなさに歯噛みした。
「なんで、何も言わないんだよ」
レジは、直接口論しているアリシアではなく、ロディに向かって言った。
「なんで、この女に良いように言われて、それでも黙ってるんだよ。そんなの、全然お前らしくない」
レジは爪が食い込むほど拳を強く握った。怒りで全身が震える。
そんなレジに、ロディは自嘲気味に嗤った。
「俺らしくって、なんだよ」
後ろ向きな笑み。力のない瞳。
そんなロディの態度に、レジはますますやるせなくなった。
「全部だよ! 女に守られてる事も、現状に甘んじてる事も、ここでじっとしてんのも、全部お前らしくない。オレは、そんなお前を見つけたかった訳じゃない!」
「自分の意見を押し付けてるのはあなたの方だわ!」
アリシアが毅然とした態度でレジの前に立ちはだかった。
「何が『お前らしくない』よ。何が『そんなお前を見つけたかった訳じゃない』よ。あなたはただ、自分の理想をロディに押し付けようとしてるだけじゃない」
「違う、オレは」
「現実を見て。ロディはもう、あなたの知ってる彼じゃないの。この村の《ロディ》なのよ」
アリシアの言葉がレジの頭に重たくのしかかった。離れていたこの5年で、ロディはレジの知らないロディになってしまった。改めて言葉として聞くと、それは痛みと一緒にレジの身体に沁みた。
レジは、ロディを見た。昔とはずいぶん印象の変わってしまった友を。
「否定、しないのか?」
レジの声はかすれていた。ロディはなにも答えない。それが答えだった。
「……そうか」
エレナの話をした時は、昔の彼を垣間見た気がしたけれど、それも気のせいだったのかも知れない。諦めにも似た感情が、倦怠感を伴ってレジを包んだ。
「わかったよ」
レジは、ロディとアリシアに背を向けた。
「確かにその子の言う通りだ。お前はもう、オレの知ってるロディじゃない」
ロディは沈黙を守ったままだった。レジはきゅっと唇の端を引き結んだ。
「じゃあな」
去りゆくレジの背中を、ロディが止める事はなかった。
††††††††††††††††††
飛び上がったレジと違い、他の面々は渋い顔で爆音がした方角を睨んでいた。
「くそ、またあいつらか!」
低く呟くと、弾けるようにエルドが駆け出した。続いて、周囲にいた村の男たちも音のした方に向かって走り出す。その場に残ったのはレジとロディ、それからアリシアの三人だけだった。
「なに? なにが起きてんの?」
レジは、二人に問いかけた。答えたのは、怯えた顔でロディに身を寄せたアリシアだった。
「あの二人よ」
「え?」
「あなたもさっき言ってたじゃない。魔王を倒した英雄。彼らが来たのよ」
「マタイとハルルクか」
「そうよ」
「なんか爆発したような音がしたけど、まさかあいつら村を襲って?」
「そうよ、知ってたんじゃないの?」
「この辺りに来てる事は知ってたけど、この村で何をしてたかはまでは知らなかった」
とはいえ、マタイとハルルクがミッテ広場でしていたことを思えば、この村を襲っている姿も容易に想像できた。
「エルドたちは村を守りに行ったのか?」
レジが尋ねると、アリシアが「そうだ」と答えた。血の気の多そうなエルドが子供ながらに大人と交じって前線に立つのは、なんとなく納得できた。けれども、村が襲撃を受けているというのに、ロディがここでじっとしているのは何故なのか、それはわからなかった。エルドは認めていなかったようだが、アリシアはロディのことを「この村の住人」だと言った。「家族」だとも。ならば、エルドだけでなく、ロディもまた村の為に武器を取るべきではないのではないだろうか。こんなところで女子供と一緒に息を潜めているべきではないのではないか。
「ロディはいいのよ」
レジの視線を感じてか、アリシアが先回りして言った。
「ロディは戦わなくていいの」
「なんで? 貴重な戦力なのに。っつーか、ロディが行けば、あの程度の相手、簡単に追い払えるのに」
「ロディが戦わなくたって追い払えるもの。第一、ロディの仕事は農作業よ。外敵と戦うのは狩人の役目。だからロディはここに居ていいの」
レジは信じられないものを見るようにロディを見つめた。
「お前はそれでいいのか?」
レジの知る彼なら、今ごろエルドに負けず劣らずの早さで現場に急行していた。やることなすこと破天荒ながらも、誰よりも義理人情に厚く、弱者を放っておけなかった昔の彼ならば。
「俺は……」
「ロディはいいの」
ロディの言葉を遮って、アリシアが言い聞かせるように言った。
「ロディは危ない事しなくていいのよ。なにも心配しなくて大丈夫なの。村の男たちは強いもの。あんな奴らに負けたりなんてしないわ」
我が子へ語りかけるように優しく、穏やかな声と表情でアリシアはロディの手を取った。
「嵐が過ぎるのをここで一緒に待ちましょう」
レジは思いきり顔を顰めた。
「ばっかじゃねーの」
「な、なんですって」
「ロディの良さはな、後先考えない無鉄砲さと腕っぷしの強さだけなんだよ。他の誰も傷つかなくて済むように先陣を切って戦う。だから皆もその背中について行きたくなる。そんな奴なんだよ。それがなんだよ。一度失敗したくらいでさ、この世の終わりみたいな顔して情けねぇ。女の後ろなんかに隠れてないで、さっさとお前も戦場に行きやがれってんだ」
「バカはあなたよ! ロディはこの村の住人になったって言ったでしょう。村の皆がロディは戦わなくていいって言ってるんだから、それでいいのよ」
「だからエルドにも《ぼんくら》だって言われるんだろ」
「エルドは自分の意思で戦場に向かったのよ。ロディとは違う。戦いたいなら、戦いたい人が戦えばいいんだわ。ロディには関係ない」
「関係ないって……、この村の事だろう」
「そうよ。あなたに口出しできる問題じゃないわ」
「世界には戦いたくなくても戦わなくちゃいけない奴らだって大勢いるんだぞ」
「それはこの村の外の話でしょう」
「お前っ」
戦いたくなくても戦わなくてはいけない奴ら。その中に、かつてのロディやエレナ、レジ自身の事も含まれていた。大人たちに勝手に《勇者》に仕立て上げられ、戦場に放り出された子供たち。ゴッドチャイルドとして特殊な能力を持って生まれてしまった者の宿命だと理不尽な御託を並べられ、多くの子供が小さな命を散らせていった。その様子をレジたちは繰り返し何度も何度も見続けた。そんな地獄のような日々に終止符を打ったのがロディだ。ロディが居たからレジは父親からの呪縛から解放される事が出来たし、今こうして自由を手にする事も出来た。その恩人でもあるロディが、一人の少女の死によってこんなにも腑抜けになってしまうなんて、レジはやるせなさに歯噛みした。
「なんで、何も言わないんだよ」
レジは、直接口論しているアリシアではなく、ロディに向かって言った。
「なんで、この女に良いように言われて、それでも黙ってるんだよ。そんなの、全然お前らしくない」
レジは爪が食い込むほど拳を強く握った。怒りで全身が震える。
そんなレジに、ロディは自嘲気味に嗤った。
「俺らしくって、なんだよ」
後ろ向きな笑み。力のない瞳。
そんなロディの態度に、レジはますますやるせなくなった。
「全部だよ! 女に守られてる事も、現状に甘んじてる事も、ここでじっとしてんのも、全部お前らしくない。オレは、そんなお前を見つけたかった訳じゃない!」
「自分の意見を押し付けてるのはあなたの方だわ!」
アリシアが毅然とした態度でレジの前に立ちはだかった。
「何が『お前らしくない』よ。何が『そんなお前を見つけたかった訳じゃない』よ。あなたはただ、自分の理想をロディに押し付けようとしてるだけじゃない」
「違う、オレは」
「現実を見て。ロディはもう、あなたの知ってる彼じゃないの。この村の《ロディ》なのよ」
アリシアの言葉がレジの頭に重たくのしかかった。離れていたこの5年で、ロディはレジの知らないロディになってしまった。改めて言葉として聞くと、それは痛みと一緒にレジの身体に沁みた。
レジは、ロディを見た。昔とはずいぶん印象の変わってしまった友を。
「否定、しないのか?」
レジの声はかすれていた。ロディはなにも答えない。それが答えだった。
「……そうか」
エレナの話をした時は、昔の彼を垣間見た気がしたけれど、それも気のせいだったのかも知れない。諦めにも似た感情が、倦怠感を伴ってレジを包んだ。
「わかったよ」
レジは、ロディとアリシアに背を向けた。
「確かにその子の言う通りだ。お前はもう、オレの知ってるロディじゃない」
ロディは沈黙を守ったままだった。レジはきゅっと唇の端を引き結んだ。
「じゃあな」
去りゆくレジの背中を、ロディが止める事はなかった。
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