この理不尽な世界を終わらすために、立ち上がりました

Ena

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19 味覚と目的

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あれから数時間、旅の人数も増えて賑やかになった私達は近くにあった町、精霊界ではあるが、精霊以外の種族が住む町のある食堂に来ていた。
そう、普通の食堂に...
「あ、すみません。この黒蛙の地獄煮と小鬼の暗黒焼きお願いします。」
精霊界の普通の食堂というものが分からなくなるような、なんというかこうグロテスクなものしか想像できない料理名を淡々と店員に頼んでいるななせちゃん、どうしたことか何故かすごく楽しそうだ。
「あ、あの...?人間が食べるものじゃない気がするんだけど...」
流石にあんな名前のものを食べたら死にそうなのでななせちゃんにそういうと
「名前はだいぶあれですけどすっごく美味しいんですよ。ぜひナチさんも食べてみてください!」
どうやらこのすっごくえげつない食べ物(?)をすでに体験しているらしいななせちゃんは店員が運んできた黒蛙のなんちゃらと小鬼のなんちゃらを私にすごく進めてきた。見た目はというと、やはり食べ物ではない。助けを求めるべく情けない視線をえなに向けると苦笑いをしながら諦めろ、と目で伝えてきた。私は意を決してそのえげつない料理を1口食べた。最初に苦い、次は辛い、しょっぱい。最後には最悪な組み合わせと思われる甘ったらしい味。手元に置いてあった水をこれでもかと言うほど飲み、なんとか遺物を体内へおしこんだ。
「ふはっ。ぅえ...。精霊界の人はこういう食べ物が好きなの...?」
食べ物とは言えない遺物を睨みながらえなにそう問うた。
「あー...。これは、ないなぁ...。なんだろうこの蛙...」
えなも私と同様のようで、蛙と小鬼?の料理を交互に見て苦笑いをした。流石にこれはななせちゃんも何かの間違いで頼んだのだろうと思い、見てみると。
「...?どうかしました?」
何事もなかったようにいつもの笑顔をこちらに向けてくる。が、その笑顔のしたにはアノ料理。すでに半分以上食べている。
ここでひとつわかったこと。それは、ななせちゃんは相当な「味覚音痴」だということだ。

あの料理の形をした遺物を完食したななせさんは、ふぅ。とだけ言って私達に問をかけた。
「ところでこのあとはどうするんですか?」
そういえば特に考えてもいなかった。アビスから特集なアイテムを貰ったため、それを参考にモンスター討伐するのも良くないかも...
「あぁ。次の目的地は大精霊の住む都市、精霊大都市だよ。」
あぁ。思い出した。大精霊のところに行かなきゃいけないんだった。肝心なことを忘れていたが、えながそれを言ってくれて良かった。
「そうですか!お昼ご飯も食べて目的地も決まったところで行動開始ですね!」
意外にも行動派のななせちゃんは席からすくっと立ち上がり、私達を誘導して食堂からだし、食事代を払ってでてきた。
「時間は有限、急ぎましょう。」
なんだか半分くらい流された感じだが、次なる目的地、精霊大都市へと行くことになった。
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