この理不尽な世界を終わらすために、立ち上がりました

Ena

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14 宿探し

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アビスの店をでてから宿探しをすべく、掲示板などを見ている私達だが、掲示板に宿の印は無いようだし、通りすがる精霊達に聞いても宿なんてこの街にはないと言われてしまう。流石のえなもこれにはまいってしまったみたいで、頭を抱えている。
「うーん。どうしよっか。流石に野宿は嫌だよねぇ。」
精霊界にも関わらず、えなは街のことを何も知らない様子。まぁ、仕方の無いことだろう。ここは大精霊が住む宮殿がある精霊大都市圏から1番離れていると言っても過言ではない街らしい。ゆえにこの街のことをよく知らないのは仕方の無いことである。
「ねぇえな。そろそろ諦めて野宿しようよ。それか危険は承知の上で次の街へ向かうか。」
私がそう提案するとえなは
「野宿は一理ありかもだけど、それは最悪の場合だし、別の街に行くのはナチもわかってると思うけど、夜は結界の外のモンスターが活発だからやめたほうがいいよ?」
全くもってごもっともである。夜のモンスターは獰猛化するため、モンスター狩りに行く人や別の街へ行く人は必ず日が登っている時間帯を選ぶ。常識外れのこの世界の常識だ。
「やっぱ結界外にでるのはだめかぁ。諦めて野宿しようよ。もう考えるの疲れたし。」
私がそう提案すると、えなはそうだねぇ。とだけ言ってまたうなり始めてしまった。全くどうしてそんなに野宿が嫌なのか。
「そうだね。仕方ないか。なら野宿しよっかね。」
えなはやっと野宿することにしたらしく、寝ても大丈夫そうなスペースがないか、見渡し始めた。すると
「あの...。すみません。宿を探しているのなら私が泊まっている宿がありますけど...。」
突然私とえなに1人の少女が話しかけてきた。それも人間の。
「え!?本当!?宿があるなら案内して欲しいな!」
えなはその子が人間ということをスルーして、とりあえず宿があることを知り、喜んでいるようであった。まぁ、初対面の人にいきなり叫ぶのはやめた方がいいと思うが。
「はい!ご案内しますよ。あ、私、由紀菜奈瀬(ゆうきななせ)と言います。短い間ですが、よろしくお願いします!」
宿まで案内してくれるらしい少女が名を名乗ったので、一応私達も名前を言うのが礼儀であろう。
「私は倉中佚鹿。あだ名的なのでナチって呼んでくれていいよ。それで、こっちは...」
「僕はえなだよ!こう見えても一応精霊なんだ。よろしくね!」
私は完全に呼ばれることに慣れてしまったあだ名で呼んでいいよ、なんて言ったが、実際何故そんなことを言ったのだろうか?それにえなはおしゃべりだ。自分が精霊だなんて普通の人間がそう簡単に信じるわけが...
「ナチさんにえなさんですね。人間と同じ姿なのにえなさんは精霊なんですか?なんだか特別な感じですごいですね!」
あれ。あっさり受け入れた…?
ま、まぁ、人にはそれぞれ考え方があるからね。私みたいになかなか信用しないものもいれば、なんでもすぐ信用しちゃうお人好しもいるし。この子は大丈夫なのだろうか。どちらにせよ一応ななせさん?は一人でここまで来てるわけだから相当の実力者なんだろう。心配することなんて無いはずだ。
そんなことを1人で考えている間に2人は歩き出してしまっていたので、私は小走りでその背中を追った。
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