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6 両手持ち用の杖は把握する

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 昨日は色んなことがあったなぁ~。

 ツリーウルフを殲滅したり、ツリーウルフを殲滅したり、みんなで飲んだり……

 あれ? 私ツリーウルフ滅ぼしまくってね?

 んー、まあいいか。

 取り敢えず冒険者ギルドに行こぉーっと。

 という訳でやって参りました冒険者ギルド!

 今日はどんな依頼があるのかなぁ~。

 という事で冒険者ギルドのドアを開ける。

 開けると一気に視線が私に集まる。

 やぁ~んエッチ~! そんなジロジロ見ないでぇ~ん!

 ……何考えてんだ私。

 すると周りから小さい声で

「あっ、おい見てみろよ。一気に冒険者ランク6つ昇格したって言う精強のメルアだ」

 というような声が聞こえた。

 あのぉ~めっちゃ聞こえてるんですけど。

 あと精強のメルアって何!?

 なんか第2の名前的なのが出来ちゃってるんだけど!?

 まあ、そんなに気分悪くないから良いけどさぁ~。

 そんな事より依頼依頼っとー。

 という事で掲示板を見る。

 ん~、『薬草採取 冒険者ランク︰B』か。

 あれ? なんでBなんだろ? 普通こういうのってFとか高くてDくらいじゃない?

 という事でよく見てみる。すると冒険者ランク︰Bの理由が分かった。

『薬草採取 採取場所 ヌセラク大森林 冒険者ランク:B』と書かれているからだ。

 うわ~、そりゃBだわ。

 このヌセラク大森林は四大危険場所としてよく知られている。

 まあ、このヌセラク大森林いわゆる

「ふっ、やつは四天王の中でも最弱……」

 的な感じで住んでいるモンスター等も他の四大危険場所に比べると弱い。

 まあ、普通のモンスターと比べたら全然強いんだけどね。

 そしてこのヌセラク大森林で取れる薬草はめっちゃ貴重な薬になる。

 だからこうして依頼が出ているんだろう。

 ……あれ? 私なんでこんな情報知ってるんだ?

 こんな情報聞いたことないのに……まあいいか。

 そしてギルドミッションが書かれた紙を取って何時もの受付嬢のところへ行く。

「今日はなんのギルドミッションを受けますか?」

「これでお願いしまーす」

 そう言ってカウンターに紙を置く。

「『薬草採取 採取場所ヌセラク大森林』ですね、畏まりました」

 そう言って紙に判子を押す。

「では、行ってらっしゃいませ」

「行ってきまーす」

 という事で薬草採取しにヌセラク大森林に行かなきゃ行けないわけなんだけどもぉ~。

 ひとつ思った事があんだよね~。

 それは敵の強さとか自分のステータスってどうやって見るのか?

 という事。
 いやこれ結構大事でしょ。

 これが分かれば相手があとどれくらいで倒せるかとかあと自分のMPは幾つだとか分かるって事でしょ?

 超便利で大事じゃん。

 無限収納袋くらいこの先の旅のお供じゃん。

 という事でどうにか【鑑定アプレイザル】的なのが手に入りそうな称号が欲しいので一通りいろんなことをやってみた。

 だが、結果は……

「グハッ」
 と実際に口が出るほど心にダメージをおった。

 結果は惨敗。

 正直言ってどんな事したら手に入るのか検討が付かない。

 無理じゃね? これ。

『称号 苦労する者 を獲得しました』

『称号 苦悩する者 を獲得しました』

 おいなんで絶対【鑑定アプレイザル】的なやつが入ってない称号が来るんだよ!

 今来ても喜べないしむしろ心にダメージ負うって!

 はぁ~、取り敢えず何獲得したか把握するとしよう。

 そう、実は称号を獲得してもなんの魔法を獲得したかまでは言ってくれないので自分で把握するしか無いのだ。

 という事で記憶になかった魔法を探す。

 ん? これかな?

【考える者】と【動く者】

 ……え何これ。

 名前から全くもって内容が想像ができない。

というか【】の上に出てくる呼び方? みたいなのが無いし、なんなんじゃこのスキル?

 取り敢えず【考える者】を発動してみるとしよう。

【考える者】!

 すると周りが何だか遅くなった気がした。

「おぉぉぉぉ!!」

 思わず声に出てしまった。

 凄い凄いなんだこれ! 周りがなんか遅く感じる! マジヤベェ!

 ……あー成程、【考える者】は多分高速で頭を回転させることが出来るんだな。

 つまり戦闘中相手より素早く考えることが出来てさらに早く動けるってこと!?

 やーばこの魔法!

『称号 把握する者 を獲得しました』

 ん? 『把握する者』?

 ……把握……か。

 もしかして······

 そう思い頭の中に今まで記憶になかった魔法を探す。

 あー、これだ。

【見る者】……か。

 ……んんん!? さっきと同じ感じのやつやん!

 おいこれどういうことだよ!

 特殊な感じの魔法が3つ来るって出来すぎてるだろ!

 まあいいか、取り敢えず発動してみるとしよう。

【見る者】!

 一瞬、本当に言葉通り一瞬だけ、世界が歪んだ。

 そしてその視界にある全て物を把握した。

 ……何だこの魔法!? ヤバいって!

 全て! 全てが分かる!

 視界にある物全てが何か分かる!

 はっ、もしや……

 という事で近くの人のことを見てみる。

《名前︰イレイド・スファーレン

 HP︰500/500

 MP︰250/232

 AP︰450

 DP︰200

 SP︰500

 スキル・魔法︰【回復ヒール】【走り斬りダッシュスラッシュ

 称号︰『素早い殺人』 効果︰基本速度を50速くさせる》

 ……うおぉぉぉぉぉぉ!!!!

 見える! 見えるぞ! 相手のステータスが見えるぞ!

 凄ぇ! マジで凄ぇ!

 名前にHPにMPにスキル・魔法に称号まで見れるなんて! あれ? なんか称号の所に怖いのない?

 まあいいや、取り敢えずこれさえあれば私は最強だ!!



 ……そう思っていた時期もありました。

 いやー何があったかと言いますと、【考える者】を発動して【見る者】をやってみたんですよ。

 そしたらですね、情報が脳内がごっちゃごちゃになっちゃいまして……。

 はい、つまりこの魔法は今の所両立できないって事かな?

 まあこのくらいのデメリットないと強すぎるもんねー。

 と思ったんだけど1つやって無い魔法あったなぁー。

 という事で頭の中を探す。

 あっ、これだこれだ、【動く者】

 これ使ったらどうなるんやろ?

 取り敢えずやってみよ~。

【動く者】!

 その瞬間体全身に激痛が走った。

「ぐあぁぁぁ!!」

 別の意味で思わず声に出てしまった。

 痛った! 逝った!

 マジでこの二つの意味でいった!

 体から信じられないほどの激痛がが出てるって!

 死ぬ! 死ぬ!

 という事で魔法を止める。

 やばいやばい! 筋肉が悲鳴どころじゃなくてもう阿鼻叫喚くらい叫んでる!

 何だこの痛さ!

『称号︰地獄の痛みを耐える者 を獲得しました』

 だよね!  めちゃくちゃ痛いもんね!?

 即【完全回復パーフェクトヒール】をやる。
 するとみるみる痛みが消えていった。

 まじで死ぬかと思った。あとなんかまた称号獲得した気がする。

 それは後で確認するとして取り敢えず落ち着こう。

 ふぅ~と深呼吸をする。

 さて、では手に入ったスキルが何か把握するとしますか。

 いや~、今日は大量ですな。こんなにスキルが手に入るなんて、明日は槍でも降るのかな?

 おっと、こんなこと考えてちゃいけない。早く分かるとしよう。

 んー、多分これだな。

痛覚無効ノーペインセンセーション】ってやつ。

 ……え? 痛覚無効……っすか。

 ……あれ私これ凄い事になってる?

痛覚無効ノーペインセンセーション】を使えば【動く者】のデメリットのひとつの激痛が消える!

 あー、でも多分MP的なのの消費やばいんじゃないかなー。

 あっ、待てよ。

 今の私のステータス的なやつどうなってるんだろう? ちょっと見てみよ。

 そう思い【見る者】を発動して自分を見た。

《名前︰メルア・ヴォン・スフェールド

 HP︰350/350

 MP︰1000/1268(持続回復中)(上限突破中)

 AP︰1250

 DP︰150

 SP︰650

 スキル・魔法︰【完全炎パーフェクトファイアー】【地獄の業火ヘルファイアー】【完全水パーフェクトウォーター】【水龍の遊戯ウォータードラゴンゲーム】【完全風パーフェクトウィン】【風神の怒りウィンゴットアグリー】【完全土パーフェクトソイル】【サンドワームの大移動グレートマイグレーションサンドワームス】【完全回復パーフェクトヒール】【完全防御パーフェクトウォール】【完全修復パーフェクトリペア】【完全複製パーフェクトコピー】【ライト】【重力無効サイレントグラビティ】【考える者】【動く者】【見る者】【痛覚無効ノーペインセンセーション

 称号︰『両手持ち用の杖の覇者』 『【完全パーフェクト】を極めし者』 『苦労する者』  『苦悩する者』  『把握する者』  『地獄の痛みを耐える者 』》


 おうふ、一通り見てみたが改めてやばいな私。

 このスキル&魔法の量と称号の量はえげつなさすぎる。

 それに気づかなかったけどMPが上限突破してずっと回復してるっぽい。

 あと私意外とHPとDP低いな。こりゃダメージとか極力受けちゃダメだなー。

 まあ取り敢えず【鑑定アプレイザル】に似た効果の奴が手に入ったしギルドミッションをやるか。

 そう思い街に行くと何やら騒がしい。

 なんだなんだ? またツリーウルフが攻めてきたか?

 取り敢えず人だかりが出来ている所に行く。

 そして人だかりができている場所の中央にあったのは……


 血だらけで倒れた女性だった。
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