幽霊祓い

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第2章 再臨編

第140話 進め

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「いくぞッ、うおォォォォォォォッ!!」

「だから、どんなに頑張っても君は遅いんだって。僕は君の何十倍も速いよ?」

「くっそ、逃げてばっかりじゃなく・・・かはッ!?」

「はい、残念でした・・・あはッ、痛い?」

グラファが笑いながら、野助に問う。

「クソが・・・」

グラファの拳は野助の腹を貫通していた。グラファが拳を抜くと、野助はパタリと倒れた。

「テメェッ、為是把術たぜわじゅつッ!!」

白瞬術・白光はくしゅんじゅつ  はくこう

「うわぁぁぁッ!!」

俺は手を組んで奥義を使用しようとしたが、左腕を白瞬術によって、飛ばされた。

「これで、手は組めない。つまり、奥義は使えない。奥義も使えない君が僕に為す術はない。君はないも出来ないまま、出血死で死ぬんだ。さてと、」

グラファは倒れた野助の死体を持ち上げ、左目玉を取り出した。そして、それをポイっと投げ捨てると、次は反対の目玉も同じようにした。そして、野助の腕をゴキゴキとあらゆる方向に折った。

「テ、テメェッ!!」

「同じ人間なのに、どうしてだろう。何~とも思わないや」

グラファはニヤニヤしながら、そう呟いた。俺にできることはあとひとつ。それも成功するか分からない。でも、優牙あいつらを前進させるためには、俺がグラファこいつを止めるしかないんや!!俺はグラファに拳を突き出した。

「何か新しい術を見せてくれるのかい?」

「ふぅー、これに俺の全てをかけたるッ!!」

俺は拳を開いた。

為是把術・奥義・不知火八手辰戈たぜわじゅつ  おうぎ  しらぬいはってしんかッ!!」

・・・。

「ははっ、何も起きないじゃッ・・・!?」

「何も起きていないんやない、お前が気づいてなかっただけや。お前の負けや、グラファ」

8つの手はグラファの腹、両腕、両足を掴んでいた。

「負け・・・?それはお前もだろ」

「そうかもな・・・」

8つの手にグラファが引きちぎられるのと同時に、俺はその場に倒れた。そして、辺りに飛んでいた8つの火の玉が爆発した。

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