174 / 225
第3章 約束編
第174話 氷鳩②
しおりを挟む
俺らがGEAに入ってから、約1ヶ月が経った頃、士郎は蒼雲師匠に次ぐ『最強』と呼ばれるようになっていた。士郎は『最強』と呼ばれていたが、俺は何とも呼ばれていなかった。皆が士郎に注目した。
「士郎さん、スゲーよな」
「蒼雲さんに次ぐ最強って称号、マジでかっこいいよな」
「それに比べて、もう片方は・・・」
そんな言葉をGEA内でよく聞くようになった。悔しかった、悲しかった。士郎が俺の兄弟だから比べられるのか?何だ、この気持ちは。今まで嫉妬することはなかったが、この頃から、俺は士郎に嫉妬するようになっていた。
「氷河、最近元気ないよな。大丈夫か?」
「・・・別に何にもないよ。寝不足ってとこかな、はははっ。少し疲れているだけだよ。そう、少し疲れているだけ・・・」
「あ、2人ともこんな所にいたのか。ちょっと来てくれ」
蒼雲師匠にそう言われ、俺らは一帝の部屋に連れてこられた。
「お前たちに一帝の跡継ぎのことで話しておきたいことがあってな」
「一帝の跡継ぎ?」
「もし、私に何かあって、一帝が継続できないという状況になった時、氷河には申し訳ないが、士郎に新・一帝を任そうと思うんだ」
「・・・俺もその方がいいと思いますよ・・・」
その日以来、士郎はさらに努力するようになった。その姿を見て、蒼雲師匠は士郎に夢中だった。
「蒼雲さんのところの士郎君、あれは次期一帝で確定やな」
「そうやね~。そういえば、もう1人の方は?」
「あ~、片山 氷河、やったか?あいつは師帝にも入れんやろ。アハハッ」
皆、師帝やら一帝やらうるせぇんだよ。言いたきゃ勝手に言え。俺は師帝にならなくったって、強くなれるんだよ。強く・・・なる。・・・何なんだよ、クソくらえ。
「氷河のことを悪く言わないでくれ、俺の大切な兄弟なんだ」
士郎がそう言っている場面を何度か見かけた。士郎、それで俺を助けたつもりか?火に油を注ぐだけだぞ?士郎、お前があの日、あの日、お前が蒼雲師匠に連れてこられなければ・・・。この時、俺は士郎のことが嫌いになっていた。
「士郎さん、スゲーよな」
「蒼雲さんに次ぐ最強って称号、マジでかっこいいよな」
「それに比べて、もう片方は・・・」
そんな言葉をGEA内でよく聞くようになった。悔しかった、悲しかった。士郎が俺の兄弟だから比べられるのか?何だ、この気持ちは。今まで嫉妬することはなかったが、この頃から、俺は士郎に嫉妬するようになっていた。
「氷河、最近元気ないよな。大丈夫か?」
「・・・別に何にもないよ。寝不足ってとこかな、はははっ。少し疲れているだけだよ。そう、少し疲れているだけ・・・」
「あ、2人ともこんな所にいたのか。ちょっと来てくれ」
蒼雲師匠にそう言われ、俺らは一帝の部屋に連れてこられた。
「お前たちに一帝の跡継ぎのことで話しておきたいことがあってな」
「一帝の跡継ぎ?」
「もし、私に何かあって、一帝が継続できないという状況になった時、氷河には申し訳ないが、士郎に新・一帝を任そうと思うんだ」
「・・・俺もその方がいいと思いますよ・・・」
その日以来、士郎はさらに努力するようになった。その姿を見て、蒼雲師匠は士郎に夢中だった。
「蒼雲さんのところの士郎君、あれは次期一帝で確定やな」
「そうやね~。そういえば、もう1人の方は?」
「あ~、片山 氷河、やったか?あいつは師帝にも入れんやろ。アハハッ」
皆、師帝やら一帝やらうるせぇんだよ。言いたきゃ勝手に言え。俺は師帝にならなくったって、強くなれるんだよ。強く・・・なる。・・・何なんだよ、クソくらえ。
「氷河のことを悪く言わないでくれ、俺の大切な兄弟なんだ」
士郎がそう言っている場面を何度か見かけた。士郎、それで俺を助けたつもりか?火に油を注ぐだけだぞ?士郎、お前があの日、あの日、お前が蒼雲師匠に連れてこられなければ・・・。この時、俺は士郎のことが嫌いになっていた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
7
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる