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6-5:夢幻の様な今
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朝、それは偶々の物だと思われた。昼、流石におかしいと誰かがゆすり、異常事態が発覚した。中田文兵が何をどうしても目を覚まさなくなっていたのだ。
心当たりは、天月博人にだけある。あの夢だ。不可思議な怪物が蔓延るあの都市の夢には、垢田文兵が登場した。天月博人はこれをただの夢、偶然かも知れないと前置きしてから全員に伝えた。
夢にしては確かな意識があった。痛覚があった。また別の現実だと錯覚しそうな世界がそこに在ったのだと。
「それが本当だとするなら……原因は、たぶんDoシリーズね。
土井興定お父様が手掛けた。
夢に関する異能を覚醒させやすい要素で構成された兄弟姉妹たちの能力。たぶん何処か襲撃した時点……一番、それっぽいのは昨日の自殺していた奴かしら。
精神のアクセスコードみたいなのを解析し後に託して自殺。
このラインが濃厚かしらね。泣かせるじゃない」
蝗アヤメが眠る中田文兵を槍で突き刺そうと、切り裂こうとして結果的にお手玉をしながら、天月博人から得た言葉を自身の知識と紡ぎ合わせて1つの流れを作った。「なるほどこの調子で色々教えて欲しいのですが」と天月博人が情報を更に欲しがってみると「嫌よ。私は別にお前たちの仲間ではないもの。文兵を殺したいからここに居るだけ、勘違いしないで」と拒まれた。蝗アヤメはそんなに甘くはない。「そうですか」と返した後、試しに鬼童世界に「巫女っちゃんは何かわかる?」とダメもとで尋ねると「え、えっと……勉強はしたのですけどうろ覚えで……わ、分かりません」と申し訳なさそうに謝罪された。
「ほら、こんなところでグダグダ時間を潰してないで、早く文兵を起こしなさいよ」
「ほとんど何も分かって居ないのにそんな無茶な」
天月博人が頬を掻いて、それが困難であることを伝えると。蝗アヤメは中田文兵をお手玉にしている槍を振るい、天月博人は痛みを感じ血を薄っすらとにじませた。首の皮を薄く切り割かれたのだ
「無茶でもやるのよ。じゃないとお手玉が無駄だと解って、諦観し、嘆いて、激怒し、暴れて…………ここの皆、殺しちゃうんだから」
空気が凍るのを感じた。瞬間移動じみた動きをする槍がいつでも殺せるのだぞと意思表示できるほど精密に動かせたのもそうだが、この場に居る誰もが背筋を凍らせたのは、蝗アヤメ表情。歯を食い縛り、目を見開き。何かが爆発しそうな歪み切った表情、その表情が今の言葉は本心からであると誰にでも理解できたのだ。
(こんなにも、ナカタニさんへの想いが強く。自身ではない誰かが戦略的であろうとナカタニさんに勝利しそうになると不安定に狂いそうなほど苛立なんて。もはや憎悪が愛憎に変化しているな。そして精神力で槍は成長すると……ナカタニさんから離れないとはいえ厄介な……ナカタニさんは主戦力だからほぼ強制的にレジスタンス内に入り込むのも酷い話だよ全く)
「ういうい……わかった。今からでもなんとかする方法を探しに行きますって。まずは夢に関する異能の情報収集、本拠地の資料室へと向かいます。何人かついてきてください」
天月博人は数人を連れて第2拠点、本拠地へと向かうために出入口へと歩を進めた。その際、手伝おうと寄って来た鬼童世界の隣を横切る際に耳打ちをする。「巫女っちゃん。アヤメが人を殺そうとしたら時間を稼いでくれ。可能ならば仲間たちの避難を促して、万が一には倒してもいい。これは黒岩さんとコールさんにも伝えてほしい」と。「はい、わっかりました」と鬼童世界は頷き、天月博人が出て行くのを見届けて、これを黒岩統也、ニック・コールに伝えた。
「OK! got it」
「分かったよ! 巫女っちゃん! あれ? アヤメちゃんやばい人じゃね? っと思いつつも今から兄弟と眠ってくるよ! ガンケースを抱き枕にさ!」
「はい、お願いします」
蝗アヤメに対する防衛部隊が編成された瞬間であった。
「うん、何と言うか……テメェらには死ぬ恐怖はないらしい。仲間が目の前で無力に殺されてるってのに果敢にもよく立ち向かえるもんだ。俺が異能に覚醒せず。死ぬほど痛い思いを今でもするなら戦意は残っていたかなぁ…………あるな。あの拷問じみた実験の中で、ヌェちゃんを殺したんだと睨み続けた俺なら。腕がもげようが、脚がもげようが、死ぬのが分かって居ようが……テメェらみたいに闘いに身を投じただろうさ」
日が高く昇った怪物沸く都市で、中田文兵は怪物たちの屍を山の様に積みながら。屍にした爪や骨を武器として更に効率よく、足りない攻撃力を補いながら。何度も何十回も瞬間移動を行い、現状を打破する何かを探して居た。
(あー疲れはしねぇが、面倒臭くなってきてんだよなぁ……博人の奴は消えちまったし。アイツの事だから死んでは居ねぇだろうが……どこかで何とかしてくれようとしてんのかねぇ……へぇ……それならこっちもこっちで頑張らねぇと)
その最中、目にするのは。人の影。こちらを遠目から観測するような何かを。中田文兵がそれに目を向け認識した途端にそれは姿を消した。
(なんか居やがったなぁ。見つけたからには捕まえて何でこっちを見てやがったのかを問いたださねぇとなぁ)
全身に滴る返り血を拭い。武器として握っていた骨を握りしめて笑みを浮かべる。まるで獲物を見つけ襲いかからんと口角を上げる獣が如く。
男は焦っていた。中田文兵に見つかったのもあるが、また別の存在に見つかったからである。それは誰かが誰か2人を恒常たる精神世界に落とすのを感じ取った。それだけであれば男の技量により違和感程度で済んだものを、落とされた物の内1人、天月博人が出て行ったため完全に気がつかれたのだ。
(しくじった! やってしまった! あの少年の蘇る異能を侮っていたせいだ! だが、それにしても駆けつけるのが早すぎる! ……そういう事かクソ! 俺に目をつけてやがったな!)
「見つけた」
透き通る様な肌と薄いピンク色の長髪、血の様な赤い鋭い目の女。険しい顔に反応するかの様に逆立つ毛皮を羽織っているその女は、片方に輪ができた針の様な光を空間に発生させて男に向ける。
「罪状、人を2人も精神世界に落とした罪。これは大罪よ。その2人がここから脱出する術がなければただ訳も分からない世界で死する時を待つばかりとなるから。そしてもう1つ、現実世界の破滅を保護している罪。君からはそんな想いを感じ取れた。私、想いの海に佇むは、たとえ分霊でも人類が好き、それに現実世界が消滅すると意識世界も消滅するの。だから君を敵、嫌悪すべき罪人と定義し、これより罰するわ」
「想いの海に佇む者め! 俺はここで死ねないんだ! お前に罰せられるわけにはいかないんだ。だから、みっともなくとも逃げ惑って生き延びてやる」
想いの海に佇む者に敵意を向けられた男は、その刃から夢幻の様に消えて行った。
本拠地、資料保管室にて。天月博人達は夢に関する情報を探していた。
そして、仲間の1人が「リーダー! これはどうでしょうか!?」と何かを見つけ出す。
天月博人が見つけ出された資料を読むとそれは、夢に関する兄弟姉妹達が育む場所、住まう場所。夢の育成施設の情報がそこにあった。すぐさま地図を広げ場所を確認した後、天月博人は事情を楽善二治に説明して許可をもらった上で武装して拠点を後にするのだった。
「ちょっと露骨すぎるね」
蝗アヤメは中田文兵に寄り添う様に座り込み、周囲を睨んだ。自身を鬼童世界、黒岩統世、ニック・コールが三角の陣を組んで囲み、その外回りに力なきレジスタンスの仲間達が円を描いて眺めている。
丸の中に三角、三角の中に2つの点。図式としてはこんな形で、一番身近を囲んでいるのが異能力者の3人であるのだからいざという時、この3人に対処させようという魂胆が見え見えだったのだ。
「言っとくけど。お前ら3人じゃあ、束になっても私を相手に勝ち目は無いわよ」
凍てつく視線が空気を冷やす。自身無さ気な鬼童世界が「ど、どうしてでしょうか?」と震える声で尋ねると顔を一層ギラつかせて「決まってるじゃない。私が勝てないのは文兵だけなの」と薄ら笑いを浮かべて答えた。
「oh…… Crazy Gard」
「アヤメちゃんは普段は可愛いのに旦那が居ねぇとヒステリックになるんだぜ? 俺初めて見たよ! 実は内心イベント的で楽しかっ」
言葉の何処が何に触れたのか定かでは無いが、黒岩統也の首が飛び、地面に転がった。暫くして骸は消滅して新たな体が同じ場所に構築される。
「イッテェなおい! マジかよこの女! 俺の頭を体からサヨナラさせやがった!」
「ブラザー、口を閉じてくれ。このガールはマジだぜ。こっちもマジでやった方がいい」
「お、おう。兄弟がそういうならわかったよ。イッテェ……首がスパって……躊躇がねぇのなんの」
「ふん、小言がまだ聞こえるけど良くやったわニック。静かになったからもう少し待ってあげる」
「お、おう……それなら助かりマース」
黒岩統也が一度首を飛ばしたことによって、有言実行するのだと誰もが理解し、空気はさらに凍てついたのだった。
心当たりは、天月博人にだけある。あの夢だ。不可思議な怪物が蔓延るあの都市の夢には、垢田文兵が登場した。天月博人はこれをただの夢、偶然かも知れないと前置きしてから全員に伝えた。
夢にしては確かな意識があった。痛覚があった。また別の現実だと錯覚しそうな世界がそこに在ったのだと。
「それが本当だとするなら……原因は、たぶんDoシリーズね。
土井興定お父様が手掛けた。
夢に関する異能を覚醒させやすい要素で構成された兄弟姉妹たちの能力。たぶん何処か襲撃した時点……一番、それっぽいのは昨日の自殺していた奴かしら。
精神のアクセスコードみたいなのを解析し後に託して自殺。
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蝗アヤメが眠る中田文兵を槍で突き刺そうと、切り裂こうとして結果的にお手玉をしながら、天月博人から得た言葉を自身の知識と紡ぎ合わせて1つの流れを作った。「なるほどこの調子で色々教えて欲しいのですが」と天月博人が情報を更に欲しがってみると「嫌よ。私は別にお前たちの仲間ではないもの。文兵を殺したいからここに居るだけ、勘違いしないで」と拒まれた。蝗アヤメはそんなに甘くはない。「そうですか」と返した後、試しに鬼童世界に「巫女っちゃんは何かわかる?」とダメもとで尋ねると「え、えっと……勉強はしたのですけどうろ覚えで……わ、分かりません」と申し訳なさそうに謝罪された。
「ほら、こんなところでグダグダ時間を潰してないで、早く文兵を起こしなさいよ」
「ほとんど何も分かって居ないのにそんな無茶な」
天月博人が頬を掻いて、それが困難であることを伝えると。蝗アヤメは中田文兵をお手玉にしている槍を振るい、天月博人は痛みを感じ血を薄っすらとにじませた。首の皮を薄く切り割かれたのだ
「無茶でもやるのよ。じゃないとお手玉が無駄だと解って、諦観し、嘆いて、激怒し、暴れて…………ここの皆、殺しちゃうんだから」
空気が凍るのを感じた。瞬間移動じみた動きをする槍がいつでも殺せるのだぞと意思表示できるほど精密に動かせたのもそうだが、この場に居る誰もが背筋を凍らせたのは、蝗アヤメ表情。歯を食い縛り、目を見開き。何かが爆発しそうな歪み切った表情、その表情が今の言葉は本心からであると誰にでも理解できたのだ。
(こんなにも、ナカタニさんへの想いが強く。自身ではない誰かが戦略的であろうとナカタニさんに勝利しそうになると不安定に狂いそうなほど苛立なんて。もはや憎悪が愛憎に変化しているな。そして精神力で槍は成長すると……ナカタニさんから離れないとはいえ厄介な……ナカタニさんは主戦力だからほぼ強制的にレジスタンス内に入り込むのも酷い話だよ全く)
「ういうい……わかった。今からでもなんとかする方法を探しに行きますって。まずは夢に関する異能の情報収集、本拠地の資料室へと向かいます。何人かついてきてください」
天月博人は数人を連れて第2拠点、本拠地へと向かうために出入口へと歩を進めた。その際、手伝おうと寄って来た鬼童世界の隣を横切る際に耳打ちをする。「巫女っちゃん。アヤメが人を殺そうとしたら時間を稼いでくれ。可能ならば仲間たちの避難を促して、万が一には倒してもいい。これは黒岩さんとコールさんにも伝えてほしい」と。「はい、わっかりました」と鬼童世界は頷き、天月博人が出て行くのを見届けて、これを黒岩統也、ニック・コールに伝えた。
「OK! got it」
「分かったよ! 巫女っちゃん! あれ? アヤメちゃんやばい人じゃね? っと思いつつも今から兄弟と眠ってくるよ! ガンケースを抱き枕にさ!」
「はい、お願いします」
蝗アヤメに対する防衛部隊が編成された瞬間であった。
「うん、何と言うか……テメェらには死ぬ恐怖はないらしい。仲間が目の前で無力に殺されてるってのに果敢にもよく立ち向かえるもんだ。俺が異能に覚醒せず。死ぬほど痛い思いを今でもするなら戦意は残っていたかなぁ…………あるな。あの拷問じみた実験の中で、ヌェちゃんを殺したんだと睨み続けた俺なら。腕がもげようが、脚がもげようが、死ぬのが分かって居ようが……テメェらみたいに闘いに身を投じただろうさ」
日が高く昇った怪物沸く都市で、中田文兵は怪物たちの屍を山の様に積みながら。屍にした爪や骨を武器として更に効率よく、足りない攻撃力を補いながら。何度も何十回も瞬間移動を行い、現状を打破する何かを探して居た。
(あー疲れはしねぇが、面倒臭くなってきてんだよなぁ……博人の奴は消えちまったし。アイツの事だから死んでは居ねぇだろうが……どこかで何とかしてくれようとしてんのかねぇ……へぇ……それならこっちもこっちで頑張らねぇと)
その最中、目にするのは。人の影。こちらを遠目から観測するような何かを。中田文兵がそれに目を向け認識した途端にそれは姿を消した。
(なんか居やがったなぁ。見つけたからには捕まえて何でこっちを見てやがったのかを問いたださねぇとなぁ)
全身に滴る返り血を拭い。武器として握っていた骨を握りしめて笑みを浮かべる。まるで獲物を見つけ襲いかからんと口角を上げる獣が如く。
男は焦っていた。中田文兵に見つかったのもあるが、また別の存在に見つかったからである。それは誰かが誰か2人を恒常たる精神世界に落とすのを感じ取った。それだけであれば男の技量により違和感程度で済んだものを、落とされた物の内1人、天月博人が出て行ったため完全に気がつかれたのだ。
(しくじった! やってしまった! あの少年の蘇る異能を侮っていたせいだ! だが、それにしても駆けつけるのが早すぎる! ……そういう事かクソ! 俺に目をつけてやがったな!)
「見つけた」
透き通る様な肌と薄いピンク色の長髪、血の様な赤い鋭い目の女。険しい顔に反応するかの様に逆立つ毛皮を羽織っているその女は、片方に輪ができた針の様な光を空間に発生させて男に向ける。
「罪状、人を2人も精神世界に落とした罪。これは大罪よ。その2人がここから脱出する術がなければただ訳も分からない世界で死する時を待つばかりとなるから。そしてもう1つ、現実世界の破滅を保護している罪。君からはそんな想いを感じ取れた。私、想いの海に佇むは、たとえ分霊でも人類が好き、それに現実世界が消滅すると意識世界も消滅するの。だから君を敵、嫌悪すべき罪人と定義し、これより罰するわ」
「想いの海に佇む者め! 俺はここで死ねないんだ! お前に罰せられるわけにはいかないんだ。だから、みっともなくとも逃げ惑って生き延びてやる」
想いの海に佇む者に敵意を向けられた男は、その刃から夢幻の様に消えて行った。
本拠地、資料保管室にて。天月博人達は夢に関する情報を探していた。
そして、仲間の1人が「リーダー! これはどうでしょうか!?」と何かを見つけ出す。
天月博人が見つけ出された資料を読むとそれは、夢に関する兄弟姉妹達が育む場所、住まう場所。夢の育成施設の情報がそこにあった。すぐさま地図を広げ場所を確認した後、天月博人は事情を楽善二治に説明して許可をもらった上で武装して拠点を後にするのだった。
「ちょっと露骨すぎるね」
蝗アヤメは中田文兵に寄り添う様に座り込み、周囲を睨んだ。自身を鬼童世界、黒岩統世、ニック・コールが三角の陣を組んで囲み、その外回りに力なきレジスタンスの仲間達が円を描いて眺めている。
丸の中に三角、三角の中に2つの点。図式としてはこんな形で、一番身近を囲んでいるのが異能力者の3人であるのだからいざという時、この3人に対処させようという魂胆が見え見えだったのだ。
「言っとくけど。お前ら3人じゃあ、束になっても私を相手に勝ち目は無いわよ」
凍てつく視線が空気を冷やす。自身無さ気な鬼童世界が「ど、どうしてでしょうか?」と震える声で尋ねると顔を一層ギラつかせて「決まってるじゃない。私が勝てないのは文兵だけなの」と薄ら笑いを浮かべて答えた。
「oh…… Crazy Gard」
「アヤメちゃんは普段は可愛いのに旦那が居ねぇとヒステリックになるんだぜ? 俺初めて見たよ! 実は内心イベント的で楽しかっ」
言葉の何処が何に触れたのか定かでは無いが、黒岩統也の首が飛び、地面に転がった。暫くして骸は消滅して新たな体が同じ場所に構築される。
「イッテェなおい! マジかよこの女! 俺の頭を体からサヨナラさせやがった!」
「ブラザー、口を閉じてくれ。このガールはマジだぜ。こっちもマジでやった方がいい」
「お、おう。兄弟がそういうならわかったよ。イッテェ……首がスパって……躊躇がねぇのなんの」
「ふん、小言がまだ聞こえるけど良くやったわニック。静かになったからもう少し待ってあげる」
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