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3話
しおりを挟む翌日、敵国の騎士団と戦闘になった。
相手の数は30人ほど
キィン! ガンッ!
「ぐはっ!」
「がぁっ!」
「ぐふっ!」
敵や味方が次々に倒れていく
ヒュン トン!
「っ!…ぐはっ」
味方が放った矢が敵国の指揮をとっていた人に命中した。
直後、団長が叫んだ
「今がチャンスだ!!一気に畳み掛けろ!」
もうそこからは一瞬だった。指揮をとっていた人が倒れると団は機能しなくなり、戦い続ける者、恐怖で逃げ出す者、また命乞いをする者まででてきた。
数分後、敵国の騎士団は全滅した。
命乞いをする者もいたが団長は切り捨てた
僕は団長に聞いた
「どうして戦う意志がない人まで殺したんですか!?」
「これはみんなの命を守るためだ!俺はこの団の命を預かっているんだ。敵国の奴を団に近づけておくなんて危険でしかない。わかってくれ」
僕は悲しかった。これが戦争なんだなと改めて知った。
今回の戦闘で味方の8人が亡くなった。
全体的に見れば大勝利だったが僕は悲しかった。
顔見知りが死ぬのは辛いことだった。
だが彼らの死を悲しんでいる時間はない。今は戦争中だ、いつまた戦闘になるかわからない。
彼らの死体はここで燃やしていくそうだ。放置するとアンデットになってしまうそうだ。
僕は対人戦は全くといっていいほど出来ない。だから戦闘中は一番後ろで味方に守っていてもらうだけで何もできない。僕を庇って負傷した人もいる。それがとても悔しかった。
落ち込んでいる僕に団長が話しかけてきた
「お前はなにも悪くない、彼は仕事をしただけだ。自分を責めるな。いま自分のできることをしろ。お前の仕事はなんだ」
僕に出来ること…それは料理を作ること
戦闘でみんな疲れている。料理でみんなを癒したい!
疲れた時に食べるといいものはなんだ?
「よしっ!」
「食材を探しに森へ行ってきます」
「ん、わかった。だがあの森にはとても危険な魔物が住んでいるらしい。気をつけろよ」
「はい」
近くの森へ入っていきしばらくすると木になっている赤い実を見つけた。
一口かじる
シャリッ
「ん!これはリンゴじゃないか!」
木になっていたリンゴを持ってきた荷車に入れて先に進む
にしても、なんであんなに大量にリンゴが、なっていたんだろう。
普通、魔物の食べ物になるからあんなに大量に残っているはずは無いのに。
まるで誰かが守っているようだ
「コッコッコケー!!」
「!?…ニワトリか? いや、これは…」
キオの前に現れたのはニワトリの形をしているが尻尾が蛇になっていた。一番驚くべきことはその大きさだろう。
普通のニワトリは体長40cm程だろう。しかし眼の前に現れたニワトリは4mを越す程の大きさだろう
普通の人ならば必死に逃げるところだが
しかし料理人のキオにとっては
「鶏肉だ!」
といって首をスパン!と切り瞬殺してしまった。
解体して荷車に積んで野営地に戻ると
「キオ!飯はまだなのか?いいかげん腹が減ったのだが」
「あ!すみません。今から作ります。急いで作りますね」
沢山の鶏肉が手に入ったのでアレを作ることにした。
むね肉に味噌、みりん、ニンニク(すりおろし)を揉み込む。
今は時間がないので短縮するが本当なら一晩寝かせたい。
フライパンに漬けた胸肉に酒を少し入れ、蓋を閉めて弱火で蒸し焼きにする。
食べやすい大きさに切って完成。
鶏の味噌にんにくステーキの完成、簡単だね。
それと採ってきたリンゴを切って一緒に出す
リンゴにはクエン酸が含まれており疲労回復に良いとかなんとかあった気がする
「おーい、飯はまだなのかー?」
「出来ましたよー!皆さんを呼んできてください」
みんなに配り
「えーと、今日は鶏の味噌にんにくステーキにしました。鶏のむね肉や一緒にそえてあるリンゴには疲労回復作用があるのでいっぱい食べてくださいね」
「それでは食材に感謝して…いただきます」
「「いただきます!!」」
「美味い!」
「本当だ!」
「鶏肉がパサパサしてないぞ!」
みんなおいしそうに食べている
すると隊長が
「おい、キオ。鶏肉なんて残っていたのか?」
「あ、いえ。森で巨大なニワトリに遭遇しまして、尻尾が蛇でしたので流石にそこは捨てましたが」
「ブフォ!」
「ちょっと吹き出さないでくださいよ、汚い」
「ま、まて。そのニワトリはコカトリスってやつだぞ!コカトリスは熟練の騎士が10人がかりでやっと倒せる魔物だぞ!」
「へぇー、そうなんですか」
「へぇー、じゃねぇよ!コカトリスの吐いてくるブレスは石化能力があって厄介だし、攻撃してダメージを負っても3歩歩くとダメージ食らったこと忘れてピンピンしてやがるから厄介極まりない魔物だ!」
「首をスパン!と切り落として終わりましたけどね」
「…そうか、キオだったな。もう何も聞かねぇよ」
団長は考えることをあきらめたようだ。
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