16 / 16
第二部
第16話 エピローグ
しおりを挟む
「童貞を殺すボディソープ ~女子高生の香りってマドカ先輩買いました?」
部屋にやってきた七海が突然おかしなことを言い始めた。
「えっ? 七海あなた大丈夫?」
「マドカ先輩じゃないんですか? 脱衣所にありましたよ」
「そもそもそんな商品名なの?」
「ええ、はい、ずいぶん前ですけど話題になりましたよ」
何かいろいろマズい商品名な気もしたけれど、普通に売ってる物なら別にいいわ。
「みんなそれぞれ仕舞う場所が決まってるから加奈子かしら?」
「先輩はマドカ先輩じゃないかって言ってましたけど」
「わっ、わたしが女子高生の香りつけてどうするのよ!」
慌てて否定したけれど、加奈子も変わらない。
でも、加奈子くらいしか思い当たらなかった。
私は一階に降りてキッチンに寄り、お水を入れたコップを片手にこっそりリビングを覗く。ソファにアキと加奈子が座っている。二人ともお風呂上りみたい。
「まだゲームやってるの? よく続くわね」
私はゲームを覗くふりをして二人の後ろに付く。
あっ――加奈子いい香り。
「ゆっくりゲームできるのも久しぶりだからなあ」
「そ、そう。ほどほどにね。おやすみなさい」
私は二階に向かわず、咲枝に声をかけて二人で七海の寝室へ。
「あれ加奈子、絶対何か企んでる」
「そ、そうなんですか……」
「加奈子ちゃん、今日、すっごく静かだもんね」
「やっぱり? そうよね、静かよね……」
「覗いてみよっか」
「の、覗きはよくないですよサキエ先輩……」
◇◇◇◇◇
私たち三人はリビングの入口の角から二人を覗き見ていた。最初は確かにただゲームをしていただけだったけれど、だんだんと……だんだんと加奈子が距離を詰めているのが見て取れた。そして不意にアキが加奈子を押し倒したかと思うと、水音が聞こえ始めた。
きゅっと締め付けられるような痛みが全身を駆け抜けた。
握りこぶしをぎゅっと握って唇に押し付け、目の前の光景に耐えていた。
「(いい雰囲気ね……)」
「(アキくん、ゴム忘れてる)」
「(と、止めないと)」
そして今、少しソファの陰になっているけれど、間違いなく始めようとしている。
「(あれ一度止めたら続けるわけないわ)」
「(せ、先輩のなんかすごく大きくないですか!?)」
「(……)」
加奈子の悲鳴が聞こえてくる。
「(カナ先輩痛そう……)」
「(加奈子、本当に初めてだったのね)」
「(……)」
加奈子が訳の分かんないことを喚いているけれど、アキが本気になってきた。
「いいなあ……」
「(咲枝みつかる!)」
「(サキエ先輩!)」
私たちはふらふらと歩み出て行った咲枝を連れ戻し、七海の部屋まで戻った。
「はぁ……もう、できちゃったらどうするのよ……」
「加奈子ちゃんいいなあ……」
「カナ先輩、いいなあ……」
「……わかった。明日の朝、起こしたらとりあえず怒っておいて、私たちも約束を取り付けましょ」
二人は奪われてしまったものを加奈子に見て羨んだ。
二人とは違い、私は自らの浅はかさが原因で失った。
だけど私の愛する人はそんな私でも救ってくれた。
私以上に努力家だった彼はやはり運命の人だった。
二度と彼を手離すことはしない。
その夜、私たちは抱き合って眠った。
三日前のように咲枝が嫌がることも無かった。
◇◇◇◇◇
朝、二人は仲睦まじく、カーペットの上で抱き合っていた。
なんだか怒る気も失せて、タオルケットを掛けておいてあげた。
ようやく二人が目覚めると、アキが謝ってきた。
加奈子は何も言わずにさっさとお風呂場へ逃げていった。
◆◆◆◆◆
一学期も終わるころ、円花はついに成績上位者として名乗りを上げるようになった。三年生の引退した部活ではレギュラーに。そりゃあもう大樹に自慢してやった。このまま再び高嶺の花に返り咲く日も近いだろう。誰にも譲る気は無いが。
普段の円花はまだちょっぴり気が強くてプライドも高いけれど、それはいいのだ。何でも相談してくれるようになったから。ちなみに馬乗りになっておはようを言う彼女の望みも達成された。
七海はあの日までのおどおどした様子を欠片も見せなくなった。自分の格好を省みず、いつでもでかい声と共に気軽に抱き着いてくる。この前なんか裸タオルで抱き着かれた。後で咲枝ちゃんに怒られてたけど。
いい匂いさせてくるのも相変わらず。少しはしおらしくしろとも思う。いや、実のところ全くしおらしくないという訳でもなかったのだが、それは二人だけの秘密だった。ああ、彼女のために言っておくが、料理の腕はちゃんと上がっていっている。
咲枝ちゃんは早いうちから心を開き、円花や七海をサポートしてくれていたが、二人と比べると自信のない様子が見て取れていた。それがあの日、ようやく二人と対等になれたようだった。体もすっかり健康になって、最近では太らないか気にしている様子。少しくらい太っても健康でいて欲しいんだけど。
そういえば、最初のキスは母さんの入れ知恵だったらしい。よくよく考えたら寝室一緒だったもんな。登校時に手を繋ぐようになったのも大きな変化。右手も嫌われてなくてよかった。
加奈は気まぐれにリベンジマッチを仕掛けてきた。本人的にはこっそり仕掛けているつもりなのだろうけれど、咲枝ちゃんか円花の『今日は加奈子(ちゃん)、静か(だ)ね』でバレる。対戦成績的には俺が勝ち越していると思いたい。
◇◇◇◇◇
「せーんぱい! 海! 海行きましょう!」
「えっ、やだよ。七海たちと行くとすぐ目の前でナンパされてチキンハートが痛むもん」
「そんなのついて行くわけないじゃない。プールでだって断ってたでしょ」
「プール! 思い出した! 円花も七海もなんであんな際どい水着着てくんだよ!」
「だって加奈子が……アキが男友達に私のこと自慢してたっていうから自慢できるように頑張ったのに……」
「自慢され過ぎた大樹が前屈みになってたじゃねーか!」
「そういえばあの日は私の番だったんですけどー、夜ー――」
「わー!! わー!! 七海黙れ!!」
「……ならいいじゃない。それに海ではラッシュガード着るから大丈夫よ」
「クラゲが出る前に三回は行きますよ! 絶対!」
「ねぇねぇ、これどう?」
「サキエ先輩、大胆!」
「咲枝もスタイルいいんだから、そういうのの方がいいと思う」
「ちょ、家の中で水着着てうろうろしないでよ咲枝ちゃん!」
「アキくん、これ変?」
「や、かわいいよ。かわいいけどさ、もうちょっと離れよ?」
「触っても……いいんだよ?」
「せんぱーい、そういうので興奮するんですねー?」
「七海、私たちも着よっか?」
「いいですねー!」
「やめろ!」
ガチャ――玄関の戸が開いてアイスクリームがたくさん詰まったレジ袋を片手に家に入ってくる、麦わら帽子に白いワンピースの少女。
「うあー夏休み入った途端に何この美少女テーマパーク。テンション上がるわ、撮影しとこ」
恋する僕を裏切って男に走った彼女たち、みんな僕を離してくれない! 完
部屋にやってきた七海が突然おかしなことを言い始めた。
「えっ? 七海あなた大丈夫?」
「マドカ先輩じゃないんですか? 脱衣所にありましたよ」
「そもそもそんな商品名なの?」
「ええ、はい、ずいぶん前ですけど話題になりましたよ」
何かいろいろマズい商品名な気もしたけれど、普通に売ってる物なら別にいいわ。
「みんなそれぞれ仕舞う場所が決まってるから加奈子かしら?」
「先輩はマドカ先輩じゃないかって言ってましたけど」
「わっ、わたしが女子高生の香りつけてどうするのよ!」
慌てて否定したけれど、加奈子も変わらない。
でも、加奈子くらいしか思い当たらなかった。
私は一階に降りてキッチンに寄り、お水を入れたコップを片手にこっそりリビングを覗く。ソファにアキと加奈子が座っている。二人ともお風呂上りみたい。
「まだゲームやってるの? よく続くわね」
私はゲームを覗くふりをして二人の後ろに付く。
あっ――加奈子いい香り。
「ゆっくりゲームできるのも久しぶりだからなあ」
「そ、そう。ほどほどにね。おやすみなさい」
私は二階に向かわず、咲枝に声をかけて二人で七海の寝室へ。
「あれ加奈子、絶対何か企んでる」
「そ、そうなんですか……」
「加奈子ちゃん、今日、すっごく静かだもんね」
「やっぱり? そうよね、静かよね……」
「覗いてみよっか」
「の、覗きはよくないですよサキエ先輩……」
◇◇◇◇◇
私たち三人はリビングの入口の角から二人を覗き見ていた。最初は確かにただゲームをしていただけだったけれど、だんだんと……だんだんと加奈子が距離を詰めているのが見て取れた。そして不意にアキが加奈子を押し倒したかと思うと、水音が聞こえ始めた。
きゅっと締め付けられるような痛みが全身を駆け抜けた。
握りこぶしをぎゅっと握って唇に押し付け、目の前の光景に耐えていた。
「(いい雰囲気ね……)」
「(アキくん、ゴム忘れてる)」
「(と、止めないと)」
そして今、少しソファの陰になっているけれど、間違いなく始めようとしている。
「(あれ一度止めたら続けるわけないわ)」
「(せ、先輩のなんかすごく大きくないですか!?)」
「(……)」
加奈子の悲鳴が聞こえてくる。
「(カナ先輩痛そう……)」
「(加奈子、本当に初めてだったのね)」
「(……)」
加奈子が訳の分かんないことを喚いているけれど、アキが本気になってきた。
「いいなあ……」
「(咲枝みつかる!)」
「(サキエ先輩!)」
私たちはふらふらと歩み出て行った咲枝を連れ戻し、七海の部屋まで戻った。
「はぁ……もう、できちゃったらどうするのよ……」
「加奈子ちゃんいいなあ……」
「カナ先輩、いいなあ……」
「……わかった。明日の朝、起こしたらとりあえず怒っておいて、私たちも約束を取り付けましょ」
二人は奪われてしまったものを加奈子に見て羨んだ。
二人とは違い、私は自らの浅はかさが原因で失った。
だけど私の愛する人はそんな私でも救ってくれた。
私以上に努力家だった彼はやはり運命の人だった。
二度と彼を手離すことはしない。
その夜、私たちは抱き合って眠った。
三日前のように咲枝が嫌がることも無かった。
◇◇◇◇◇
朝、二人は仲睦まじく、カーペットの上で抱き合っていた。
なんだか怒る気も失せて、タオルケットを掛けておいてあげた。
ようやく二人が目覚めると、アキが謝ってきた。
加奈子は何も言わずにさっさとお風呂場へ逃げていった。
◆◆◆◆◆
一学期も終わるころ、円花はついに成績上位者として名乗りを上げるようになった。三年生の引退した部活ではレギュラーに。そりゃあもう大樹に自慢してやった。このまま再び高嶺の花に返り咲く日も近いだろう。誰にも譲る気は無いが。
普段の円花はまだちょっぴり気が強くてプライドも高いけれど、それはいいのだ。何でも相談してくれるようになったから。ちなみに馬乗りになっておはようを言う彼女の望みも達成された。
七海はあの日までのおどおどした様子を欠片も見せなくなった。自分の格好を省みず、いつでもでかい声と共に気軽に抱き着いてくる。この前なんか裸タオルで抱き着かれた。後で咲枝ちゃんに怒られてたけど。
いい匂いさせてくるのも相変わらず。少しはしおらしくしろとも思う。いや、実のところ全くしおらしくないという訳でもなかったのだが、それは二人だけの秘密だった。ああ、彼女のために言っておくが、料理の腕はちゃんと上がっていっている。
咲枝ちゃんは早いうちから心を開き、円花や七海をサポートしてくれていたが、二人と比べると自信のない様子が見て取れていた。それがあの日、ようやく二人と対等になれたようだった。体もすっかり健康になって、最近では太らないか気にしている様子。少しくらい太っても健康でいて欲しいんだけど。
そういえば、最初のキスは母さんの入れ知恵だったらしい。よくよく考えたら寝室一緒だったもんな。登校時に手を繋ぐようになったのも大きな変化。右手も嫌われてなくてよかった。
加奈は気まぐれにリベンジマッチを仕掛けてきた。本人的にはこっそり仕掛けているつもりなのだろうけれど、咲枝ちゃんか円花の『今日は加奈子(ちゃん)、静か(だ)ね』でバレる。対戦成績的には俺が勝ち越していると思いたい。
◇◇◇◇◇
「せーんぱい! 海! 海行きましょう!」
「えっ、やだよ。七海たちと行くとすぐ目の前でナンパされてチキンハートが痛むもん」
「そんなのついて行くわけないじゃない。プールでだって断ってたでしょ」
「プール! 思い出した! 円花も七海もなんであんな際どい水着着てくんだよ!」
「だって加奈子が……アキが男友達に私のこと自慢してたっていうから自慢できるように頑張ったのに……」
「自慢され過ぎた大樹が前屈みになってたじゃねーか!」
「そういえばあの日は私の番だったんですけどー、夜ー――」
「わー!! わー!! 七海黙れ!!」
「……ならいいじゃない。それに海ではラッシュガード着るから大丈夫よ」
「クラゲが出る前に三回は行きますよ! 絶対!」
「ねぇねぇ、これどう?」
「サキエ先輩、大胆!」
「咲枝もスタイルいいんだから、そういうのの方がいいと思う」
「ちょ、家の中で水着着てうろうろしないでよ咲枝ちゃん!」
「アキくん、これ変?」
「や、かわいいよ。かわいいけどさ、もうちょっと離れよ?」
「触っても……いいんだよ?」
「せんぱーい、そういうので興奮するんですねー?」
「七海、私たちも着よっか?」
「いいですねー!」
「やめろ!」
ガチャ――玄関の戸が開いてアイスクリームがたくさん詰まったレジ袋を片手に家に入ってくる、麦わら帽子に白いワンピースの少女。
「うあー夏休み入った途端に何この美少女テーマパーク。テンション上がるわ、撮影しとこ」
恋する僕を裏切って男に走った彼女たち、みんな僕を離してくれない! 完
0
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。
石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。
自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。
そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。
好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
バイト先の先輩ギャルが実はクラスメイトで、しかも推しが一緒だった件
沢田美
恋愛
「きょ、今日からお世話になります。有馬蓮です……!」
高校二年の有馬蓮は、人生初のアルバイトで緊張しっぱなし。
そんな彼の前に現れたのは、銀髪ピアスのギャル系先輩――白瀬紗良だった。
見た目は派手だけど、話してみるとアニメもゲームも好きな“同類”。
意外な共通点から意気投合する二人。
だけどその日の帰り際、店長から知らされたのは――
> 「白瀬さん、今日で最後のシフトなんだよね」
一期一会の出会い。もう会えないと思っていた。
……翌日、学校で再会するまでは。
実は同じクラスの“白瀬さん”だった――!?
オタクな少年とギャルな少女の、距離ゼロから始まる青春ラブコメ。
大好きな幼なじみが超イケメンの彼女になったので諦めたって話
家紋武範
青春
大好きな幼なじみの奈都(なつ)。
高校に入ったら告白してラブラブカップルになる予定だったのに、超イケメンのサッカー部の柊斗(シュート)の彼女になっちまった。
全く勝ち目がないこの恋。
潔く諦めることにした。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
退会済ユーザのコメントです
完全に自給自足で書いた作品でしたので、そんな風に言ってくださる方がいらっしゃるとは!
コメディとして受け入れていただくには難しい話だろうなとは思っておりましたが、投稿してよかったです!嬉しいです!
この作品に巡り合ってくださり、ありがとうございました。
また、最終話までお付き合いいただき、ありがとうございました!