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プロローグ〜
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リュークは現在おかれている状況を的確に把握していた。
冒険者たちの意図が分からぬまま着いてきていたので進言が遅れたものの、今は目的がはっきりしたので迷わず指示できる。
ワイバーンの存在はすぐ近くに感じられる。森の上を掠めて通る風にさらされて音を立てる木々の葉。風に逆らうようにざわめく一帯の葉の音が、森の中からは見えない上空を旋回するワイバーンの居場所を伝えているのだ。
そして、目を閉じれば上空からの景色がはっきりと見渡せる。これは〈俯瞰〉というスキルを発動しているからであるが、他人に自分のスキルや魔法を明らかにし過ぎてはいけないとユフラ婆さんに言い付けられていたので、ソロウたちには黙っているのだった。
この〈俯瞰〉で見る限り、全長十五メートルを超えるワイバーンは月明かりの下でも鮮やかな美しい朱色の翼で円を描きながら飛び続け、静かに獲物を探しているようだ。
ワイバーンは、夜間は視覚よりも、聴覚と、「魔覚」による魔力感知で獲物を見分けるという。ミハルが魔除けの結界を張っているので、少しは時間稼ぎが出来るだろう。
「ミハル。ワイバーンを倒す魔法って何?」
リュークが速足で歩きながら尋ねた。前を行く大人たちと足の長さが違うので、ほとんど駆け足になっている。
ミハルは強張った顔で「弱点属性という意味なら水か氷の筈よ。致命的なダメージを与えるにはレベル4以上の魔法じゃないと難しいわ。言っておくけど私の属性は土と炎だし、どっちもレベル3までしか使えないからね!」と早口で、続けて「だいたい、この人数で迎え撃つなんて無謀よ!」と悲鳴に近い声で現状を嘆いた。
さっさと前を行ってしまう三人はピクシーに惑わされているため、リュークは度々声を大きくして進路を正してやらねばならなかった。
ワイバーンの羽音は、着実に四人へ向かってきている。
冒険者たちの意図が分からぬまま着いてきていたので進言が遅れたものの、今は目的がはっきりしたので迷わず指示できる。
ワイバーンの存在はすぐ近くに感じられる。森の上を掠めて通る風にさらされて音を立てる木々の葉。風に逆らうようにざわめく一帯の葉の音が、森の中からは見えない上空を旋回するワイバーンの居場所を伝えているのだ。
そして、目を閉じれば上空からの景色がはっきりと見渡せる。これは〈俯瞰〉というスキルを発動しているからであるが、他人に自分のスキルや魔法を明らかにし過ぎてはいけないとユフラ婆さんに言い付けられていたので、ソロウたちには黙っているのだった。
この〈俯瞰〉で見る限り、全長十五メートルを超えるワイバーンは月明かりの下でも鮮やかな美しい朱色の翼で円を描きながら飛び続け、静かに獲物を探しているようだ。
ワイバーンは、夜間は視覚よりも、聴覚と、「魔覚」による魔力感知で獲物を見分けるという。ミハルが魔除けの結界を張っているので、少しは時間稼ぎが出来るだろう。
「ミハル。ワイバーンを倒す魔法って何?」
リュークが速足で歩きながら尋ねた。前を行く大人たちと足の長さが違うので、ほとんど駆け足になっている。
ミハルは強張った顔で「弱点属性という意味なら水か氷の筈よ。致命的なダメージを与えるにはレベル4以上の魔法じゃないと難しいわ。言っておくけど私の属性は土と炎だし、どっちもレベル3までしか使えないからね!」と早口で、続けて「だいたい、この人数で迎え撃つなんて無謀よ!」と悲鳴に近い声で現状を嘆いた。
さっさと前を行ってしまう三人はピクシーに惑わされているため、リュークは度々声を大きくして進路を正してやらねばならなかった。
ワイバーンの羽音は、着実に四人へ向かってきている。
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