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第十四話(マークス視点)
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司法の現場は何を考えている。この僕が贅沢税の対象って、どう考えても間違ってるだろう。
ま、まぁ、飲食に関しては誤解が色々あったみたいだから、金は支払ってやったけど。
王子ってだけで、人気者だと思っていたが店の宣伝になるほどでは無かったらしい。
よく考えたらお忍びでこっそりと行ってることが多かったしな、仕方ない。
金は支払ったし斬りつけてやろうとした店主も特別に許してやったんだ、僕の評判は落ちないだろう。
それにしても、ルージアは許せん。
僕が不利になるような証拠や会計のツケの伝票を陰湿にも全部取っておいて提出したらしい。
そんなことする前に僕に最初から請求すればいいじゃないか。あの女だけはいつか絶対に泣かすからな。覚えとけ!
それにしても、腹が減った。ポテトでいいから沢山食べたい。
倹約ってこんなにも大変なのか? もう止めたいと、もう止めてしまって国民にも倹約国家を作れなかったと謝りたいと、毎日思ってしまう自分がいる。
しかし、僕には贅沢病から国を守らなくてはならない義務があるのだ。天啓だと言っても良い。
英雄とは信念を曲げぬ者のこと。
そうだ。僕はどんなに苦しんでも、どんなに泥水を啜っても、倹約によって国家を病から救うと決めたのだ。
空腹如きで止めたいなどと甘えたことを口にするなんて、神様に笑われるぞ。絶対に負けん……!
「そう、僕は絶対に負けん……!」
「もう、よろしいですか?」
「うぴゃあっ! リリア、急に話しかけるな!」
僕が鏡の前で独り言を呟いていると、背後から使用人のリリアが話しかけてきた。
そういや、こいつが部屋にいること忘れてた……。
「ずっとブツブツ不気味に呟いてましたので。でもご安心を、私もミーちゃんに意味もなくブツブツ話しかけていますから」
「それは安心出来る話なのか?」
リリアは相変わらずの無表情でよく分からないことを言う。
何を考えてるのかさっぱり分からん。
「で、ここからが本題なのですが。殿下の子を孕んだというジェーンという娘が来ていることを話すのを忘れていました」
「はぁああああっ!? ぼ、僕の子を孕んだって……! ていうか、何でそれを早く言わないんだ!?」
「ですから、忘れていました」
「堂々と宣言することじゃあないだろ」
あの、僕の恋人の一人であるジェーンが懐妊しただと!
そ、そんなことって、そんなことって……!
「なんてめでたい話なんだ! ジェーンが子供を授かるなんて!」
「めでたいのは殿下の頭です。ジェーンは娼婦ですよ。誰の子を孕んだかなんて分かるはずがありません」
「何ぃ! 娼婦だとぉ! 娼婦ってなんだ!?」
子供が出来て素直に喜んでいたら、リリアはジェーンが娼婦であるとか言ってくる。
なんだそれ? 聞き慣れない単語だが……。
「モテない男性に夢と希望を与える職業のことです」
「いい職業ではないか」
「ですから――」
リリアは淡々とした口調で娼婦とはどのような職業なのか説明をする。
分かったことは、仕事で不特定多数の人間と関係を持っているということ。
嘘……だろ? だったら、僕の子かどうか分からんじゃないか。
でも、僕の子供である可能性もあるわけで……。
「殿下が先日性病にかかった理由が合点がいきました。人をドン引きさせる才能はお有りのようで」
「あ、ああ……、しかしどうすればいい? ジェーンと結婚するのは……」
「論外です」
ぬぐぐ……、ただでさえ倹約への意気込みを燃やさねばならぬのに、こんな問題が起こるとは。
しかし、子供が本当に僕の子供の可能性もある手前、乱暴にも扱えんし……。
英雄への道はどうしてこうも険しいのだ――。
ま、まぁ、飲食に関しては誤解が色々あったみたいだから、金は支払ってやったけど。
王子ってだけで、人気者だと思っていたが店の宣伝になるほどでは無かったらしい。
よく考えたらお忍びでこっそりと行ってることが多かったしな、仕方ない。
金は支払ったし斬りつけてやろうとした店主も特別に許してやったんだ、僕の評判は落ちないだろう。
それにしても、ルージアは許せん。
僕が不利になるような証拠や会計のツケの伝票を陰湿にも全部取っておいて提出したらしい。
そんなことする前に僕に最初から請求すればいいじゃないか。あの女だけはいつか絶対に泣かすからな。覚えとけ!
それにしても、腹が減った。ポテトでいいから沢山食べたい。
倹約ってこんなにも大変なのか? もう止めたいと、もう止めてしまって国民にも倹約国家を作れなかったと謝りたいと、毎日思ってしまう自分がいる。
しかし、僕には贅沢病から国を守らなくてはならない義務があるのだ。天啓だと言っても良い。
英雄とは信念を曲げぬ者のこと。
そうだ。僕はどんなに苦しんでも、どんなに泥水を啜っても、倹約によって国家を病から救うと決めたのだ。
空腹如きで止めたいなどと甘えたことを口にするなんて、神様に笑われるぞ。絶対に負けん……!
「そう、僕は絶対に負けん……!」
「もう、よろしいですか?」
「うぴゃあっ! リリア、急に話しかけるな!」
僕が鏡の前で独り言を呟いていると、背後から使用人のリリアが話しかけてきた。
そういや、こいつが部屋にいること忘れてた……。
「ずっとブツブツ不気味に呟いてましたので。でもご安心を、私もミーちゃんに意味もなくブツブツ話しかけていますから」
「それは安心出来る話なのか?」
リリアは相変わらずの無表情でよく分からないことを言う。
何を考えてるのかさっぱり分からん。
「で、ここからが本題なのですが。殿下の子を孕んだというジェーンという娘が来ていることを話すのを忘れていました」
「はぁああああっ!? ぼ、僕の子を孕んだって……! ていうか、何でそれを早く言わないんだ!?」
「ですから、忘れていました」
「堂々と宣言することじゃあないだろ」
あの、僕の恋人の一人であるジェーンが懐妊しただと!
そ、そんなことって、そんなことって……!
「なんてめでたい話なんだ! ジェーンが子供を授かるなんて!」
「めでたいのは殿下の頭です。ジェーンは娼婦ですよ。誰の子を孕んだかなんて分かるはずがありません」
「何ぃ! 娼婦だとぉ! 娼婦ってなんだ!?」
子供が出来て素直に喜んでいたら、リリアはジェーンが娼婦であるとか言ってくる。
なんだそれ? 聞き慣れない単語だが……。
「モテない男性に夢と希望を与える職業のことです」
「いい職業ではないか」
「ですから――」
リリアは淡々とした口調で娼婦とはどのような職業なのか説明をする。
分かったことは、仕事で不特定多数の人間と関係を持っているということ。
嘘……だろ? だったら、僕の子かどうか分からんじゃないか。
でも、僕の子供である可能性もあるわけで……。
「殿下が先日性病にかかった理由が合点がいきました。人をドン引きさせる才能はお有りのようで」
「あ、ああ……、しかしどうすればいい? ジェーンと結婚するのは……」
「論外です」
ぬぐぐ……、ただでさえ倹約への意気込みを燃やさねばならぬのに、こんな問題が起こるとは。
しかし、子供が本当に僕の子供の可能性もある手前、乱暴にも扱えんし……。
英雄への道はどうしてこうも険しいのだ――。
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