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第6章 さぁ、ファッションショータイムだ!

第146話 キス魔、再び 2

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「ま、待ってよラピス!」
「なんや?」
「いやいや、なんでそういう流れになってるの?」

 私は完全にそういう流れになっているラピスに純粋にツッコミを入れた。

「別に……したいからやけど?」
「したいからって……」

 なんなの? サンルートの人たちってキス魔しかいないの?

「ええやんか、別に、仲間の信頼の証みたいなもんやねん」
「ちょ、ちょっと待ってよ……ラピんん!?」

 有無を言わさず、ラピスは己の唇で……私の唇を抑えつけた。
 私は離れようと抵抗するも、ラピスの腕が私を離すまいと体に巻き付いており、抵抗虚しく、私はされるがままになった。
 しばらく繋がった後、ラピスは私から離れた。

「あはは、顔真っ赤やんけ」
「そ、そういうラピスこそ……」
「あ……ほんまや、なんかあっついわぁ……」

 恥ずかしいならなんでキスなんかするんだ……全く。
 ……よし、気を取り直して先に進もう。

「……瑠璃ちゃん」

 ……進もうとした矢先、キセノンが服を引っ張り、私の足を止めた。

「……キセノン?」

 ……なんでキセノンは……目を輝かせて私を見つめているの?

「私も……したい」
「……はい?」

 なにをいっているんだこのこわ? わたしよくわからないよ、だれかおしえてください。

「私も……キス……したい」
「なんで!?」
「だって……リンちゃんと……ラピスちゃんだけ……ずるい……気持ち……複雑……」

 きもちがふくざつ? わたしよくわからないよ。

「なんや、キセノンはんもしたいんかい」
「うん……」
「そうかいそうかい、なら、ウチは離れようかね」

 らぴすがはなれていった、かわりにきせのんがだきついてくるよ。
 わたし、もうちからもなにもはいらないよ、なにもかんがえられないよ。

「瑠璃ちゃん……大丈夫? なんか……目が……泳いでる……」

 きせのんがなにかをいっている……なんだろうね、きせのんがだからあたまのいいことだよね、わたしわかるよ。

「ま……いっか……じゃ……キス……する」

 きせのんのかおがちかづいてきました、わたしはなにもできませんでした。
くちびるがあたたかいです、なんだかとてもいいです。

「……瑠璃ちゃん?」

 きせのん……なんか……いいね。

「どうしたの? ノンノン」
「瑠璃ちゃん……気絶……してる」
「えぇ!?」

 ……なんだか、まわりがくらいなぁ、ま、いっか……。
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