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最終章 全員で一つの探索隊
第340話 姉さん
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「……姉さん?」
私は思わず変身を解き、女性に近づいた。
私が変身を解くと、みんなの変身も同時に溶け、クロムが私の隣に立った。
「おい、瑠璃?」
クロムが私の服を引っ張るも、動揺していた私は、女性に近づいた。
「姉さん……姉さんだよね!?」
「……え?」
「私だよ! ……瑠璃だよ!!」
「……瑠璃?」
女性は……私が名前を名乗ると、驚愕の表情で立ち上がった。
「瑠璃……貴方……瑠璃なの?」
「そうだよ!」
「……」
女性は体を震えさせ……一粒ずつ、大きな涙を流し始めた。
私もその様子を見て……貰い泣きしてしまった。
「瑠璃……瑠璃!!」
「姉さん!!」
私たちはまるで磁石のように近づき、抱き合った。
久々の姉さんの感触……再開を分かち合うように、私たちは涙を流しながら抱き合った。
「姉さん……本当に久しぶり……会いたかった」
「私もだよ……なんで連絡くれなかったの?」
「ごめん……忙しいと思ったし……私も私で、世界の研究で忙しかったから……」
「あはは、そうだよね……」
まさか……こんなところで姉さんに会えるなんて……。
私たちは我を忘れて、再会の言葉を投げ合った。
「な、なに? ルリルリの知り合い?」
「姉さん言うてたけど……」
「ほう、こいつが瑠璃の姉貴か」
「よく見ると……瑠璃ちゃんに……似てるかも……」
☆
「へぇー……そうなんだ! 凄いね瑠璃!」
「う、うん……」
私は今まで起きたことを簡潔に説明した。
異世界人と出会った事、力を手に入れてダンジョンを潰しに回っている事……。
姉さんは私を小さな子どもをあやす様に、頭を撫でた。
ちょ、ちょっと恥ずかしいからやめて欲しいな……。
「それで……なんで姉さんはここに?」
「私は……この子たちの引率!」
「引率……ってことは」
「そう! 私は小学校の先生なの!」
……そっか、姉さんは母さんの後を継ぐために教師になったんだ。
「市役所見学に来たら突然変な塔が乱立してきて、そうこうしてるうちに、怪物に掴まっちゃってね……」
「所謂捕虜にされてたってこと? だ、大丈夫だったの!?」
「うん、一応ご飯は与えられてたし……」
「で、でも……」
流石に長時間こんな状態じゃ……子どもたちも衰弱しているんじゃ……。
見たところ、皆大丈夫そうに見えるけど、ならば尚の事こんなところにとどまっている場合じゃない気がする、早く何とかしないとね。
「そういえば母さんが瑠璃を連れてくるとかなんとか言ってたけど……そっちに行ったの?」
「ま、まぁね……」
その件については色々複雑すぎるので、出た後に説明しよう……。
私は思わず変身を解き、女性に近づいた。
私が変身を解くと、みんなの変身も同時に溶け、クロムが私の隣に立った。
「おい、瑠璃?」
クロムが私の服を引っ張るも、動揺していた私は、女性に近づいた。
「姉さん……姉さんだよね!?」
「……え?」
「私だよ! ……瑠璃だよ!!」
「……瑠璃?」
女性は……私が名前を名乗ると、驚愕の表情で立ち上がった。
「瑠璃……貴方……瑠璃なの?」
「そうだよ!」
「……」
女性は体を震えさせ……一粒ずつ、大きな涙を流し始めた。
私もその様子を見て……貰い泣きしてしまった。
「瑠璃……瑠璃!!」
「姉さん!!」
私たちはまるで磁石のように近づき、抱き合った。
久々の姉さんの感触……再開を分かち合うように、私たちは涙を流しながら抱き合った。
「姉さん……本当に久しぶり……会いたかった」
「私もだよ……なんで連絡くれなかったの?」
「ごめん……忙しいと思ったし……私も私で、世界の研究で忙しかったから……」
「あはは、そうだよね……」
まさか……こんなところで姉さんに会えるなんて……。
私たちは我を忘れて、再会の言葉を投げ合った。
「な、なに? ルリルリの知り合い?」
「姉さん言うてたけど……」
「ほう、こいつが瑠璃の姉貴か」
「よく見ると……瑠璃ちゃんに……似てるかも……」
☆
「へぇー……そうなんだ! 凄いね瑠璃!」
「う、うん……」
私は今まで起きたことを簡潔に説明した。
異世界人と出会った事、力を手に入れてダンジョンを潰しに回っている事……。
姉さんは私を小さな子どもをあやす様に、頭を撫でた。
ちょ、ちょっと恥ずかしいからやめて欲しいな……。
「それで……なんで姉さんはここに?」
「私は……この子たちの引率!」
「引率……ってことは」
「そう! 私は小学校の先生なの!」
……そっか、姉さんは母さんの後を継ぐために教師になったんだ。
「市役所見学に来たら突然変な塔が乱立してきて、そうこうしてるうちに、怪物に掴まっちゃってね……」
「所謂捕虜にされてたってこと? だ、大丈夫だったの!?」
「うん、一応ご飯は与えられてたし……」
「で、でも……」
流石に長時間こんな状態じゃ……子どもたちも衰弱しているんじゃ……。
見たところ、皆大丈夫そうに見えるけど、ならば尚の事こんなところにとどまっている場合じゃない気がする、早く何とかしないとね。
「そういえば母さんが瑠璃を連れてくるとかなんとか言ってたけど……そっちに行ったの?」
「ま、まぁね……」
その件については色々複雑すぎるので、出た後に説明しよう……。
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