おまわりさんΩ、猛犬系ワンコに懐かれる

らんね

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6 そういうのは、似合う人にやってほしい

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なんてことを聞くんだ、コイツは! けれどここで嘘をついても、どうせヤッた本人にはバレている。

「……そうだ、セックスなんかしたことがない。そもそも俺は発情期症状が薄いし」

俯いたままそう告げるが、なにを言っても言い訳をするみたいに聞こえてしまい、俺は恥ずかしくてチャーハンの残りを勢いよくかき込む。その頬に、温かいてのひらが伸びてきて、くっと顔を上向かされた。

「なら俺は、初めてアンタと発情期を共にしたαってことだ。イイね、すげぇイイ」

思ったよりも間近に裕也くんの顔があって、うっとりとした表情で俺を見つめていた。

「いつもキリッとして男前のおまわりさんが、俺にだけグズグズになって啼いて甘えて淫らに腰をふって、エロかったよ」
「……!?」

そのまま頬をさわさわと撫でられ、俺はその刺激にピクリと肩を跳ねさせた。しかも下着の中で、さんざん責められた俺の下半身が濡れてきている――期待しているんだ、もっと激しい刺激が欲しいと。

「高瀬さん、すげぇ可愛かった。なぁ、俺と恋人になろう?」
「は?」

裕也くんの言葉を理解できず、俺の耳を素通りしてしまう。

「反対意見が出ないなら、俺たちは恋人、な?」

いや、あの、俺の意見は? けれど問いは声にならず、さらに近付く裕也くんの顔が密着するのを、薄く唇を開いて受け入れる。

 ぴちゃ、ぴちゃり

 ねっとりと舌を吸われれば、俺はたまらずにテーブルに倒れ込む。それを見越したようにチャーハンを間食した皿を隅に避けていた裕也くんが、上に伸しかかって来る。

「ベッドまで、待てない?」

これに、俺は否と言えなかった。


あれから結局、食事をするテーブルでセックスするというエロ動画みたいな真似をしてしまい、その後もベッドに場所を移してヤッて、気が付けば裕也くんの自宅に二泊していた。二日間、ずっとセックスをしていた。途中でシゲさんの店のコが差し入れに来たんだが、その時ドア越しにだが情事の跡を見られたとか、なんの悪夢だろう?
 そういえばここはどこだろうと思えば、彼らのバーがあるビルの三階で、そこに裕也くんは住んでいるとのこと。ということは、俺が裕也くんの家に連れ込まれているのは、店のコたちには筒抜けってことか。さらなる悪夢だ。

「フェロモンの匂いも、ひとまず落ち着いたっぽいね」

裕也くんが俺の首筋をスンスンと嗅いで言う。これなら外を短時間移動するのに耐えられるだろうとなり、裕也くんに車で寮まで送り届けてもらった。

「助かった裕也くん、ありがとう」

寮に到着して、俺は改めて礼を言う。正直二日間のセックス漬けで立っているのも辛いが、このまま部屋にまで連れていかれるのはさすがに恥ずかしすぎるので、気合で立つしかない。

「お大事に、またね」

別れ際に頬に軽くキスをされて、俺が顔を真っ赤にするのを裕也くんは見てふわりと笑い、車に乗り込んで去っていく。
 いやいや、年上をからかって遊んでいるんだ。あんな明らかなモテ男が俺をまともに相手にするわけがない。そうだ、きっとそう。俺は自分に暗示をかけて部屋に戻り、それから泥のように眠った。
 今の裕也くんとのやり取りを見られた寮の連中のことなんて、今は絶対に考えないぞ。
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