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第5章 ギルド体験週間編―最終日
ギルド体験週間最終日② 全校集会
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「ふわぁ~…」
ルーシッドは朝食を食べながらあくびをした。
「ルーシィってば、昨日遅くまで起きてたでしょ?」
「うん、ちょっと色々やってた」
「決闘を前に夜更かしなんてして大丈夫なの?」
キリエが心配して尋ねる。
「ごもっともです…」
ルーシッドが眠気覚ましのコフェアを飲みながら恥ずかしそうにうつむく。
「やっぱりやるなら最後の全校集会だろうね?」
「多分ね。それが一番盛り上がるだろうからね」
フェリカが尋ねるとルーシッドはそう答えた。
今日はギルド体験週間の最終日。最終日には7の鐘のあと、つまり午後の授業開始の合図と同時に生徒会ギルド主体の全校集会が行われることになっていた。そう、入会を拒否したサラを生徒会に入れることへの賛否を問う投票が行われた、あの全校集会である。
この全校集会では、新しい生徒会メンバーの選出と、他ギルドの全体へ向けてのプレゼンテーションが行われる。全校集会のあとは再び自由にギルドを見て回ることができる。生徒会新メンバー以外の生徒たちは、この4日間の体験をもとに翌週の初めにギルドへの入団希望書を提出することになる。ちなみにギルドによっては人数制限を設けていたり、入団テストを設けているところもあり、その結果によっては第2、第3希望のギルドに入ることになる。
このディナカレア魔法学院は毎年200名以上の生徒が受験している。定員は約120名なので、倍率は2倍近くである。受験者のうち約8~9割の生徒が摸擬戦に挑む。予選を勝ち残り本戦に進む生徒はその時の受験者数によっても変動するが、その内の約20名である。本戦に勝ち進めば合格確実であるが、実に合格者全体の約15%という狭き門なので、それも納得である。残りの85%の合格者は、魔力測定値、予選の結果やペーパーテスト、実技試験の結果などから総合的に選ばれる。摸擬戦に出場していない生徒の合格者は5%くらいである。ちなみにキリエは摸擬戦に出場していないので、この中に含まれている。
そしてこの本戦に進んだ生徒に関しては、基本的にはギルドの入団テストも免除され、好きなギルドに優先的に入ることができる。ただし、ペーパーテストの結果に関しては、生徒会長などの限られた人以外には公表されていないので、学問系ギルドに関しては個別に何かしらの試験を設けているところもある。
午前の授業が終わり、いつものメンバーで昼食を食べていると、サラは集会の準備があるから先に行くと言って席を立った。
「私たちも警備の準備があるから先に行くよ」
そう言って、フランチェスカとライカも席を立った。
「ベル先輩は発表の準備とかいいんですか?」
「あたしは出ないから大丈夫~。部長が前に出て喋るとは言ってたけど、今回は新団員4人入りそうだから、適当でいいかなーって言ってたよ」
「ははは、あたしら頭数に入れられてるみたいだね?」
「まぁ、いいんじゃない?」
もう入団の意向を決めていた4人は笑った。
全校集会は学院で一番の大ホールで行われる。ステンドグラスやシャンデリアで飾り付けられたパーティー用の会場で、入学式が行われたのもこの会場だ。
全校集会が始まるとまずは生徒会長が演壇に上がり、生徒会ギルドの新メンバーの発表がなされた。新メンバーは2人。1人は主席のアザレア・ディライト。そしてもう1人はマリン・デレクタブルという生徒だった。2人は緊張した面持ちで壇上に立って名前が呼ばれるのを聞いていた。全校生徒からの拍手が上がる。2人は誇らしそうにそれを受け止めた。
「あの生徒…どっかで見たことあるわね?」
ルビアがつぶやく。
「いや、どっちもルビィが模擬戦で戦った子でしょ?」
「そうだったかしら…」
「ルビィ、あの2人に言ったら絶対怒るよ」
ただでさえ、魔力ランクも自分たちよりも上で、しかも自分たちと直接対決して倒したルビアが選ばれない中での生徒会メンバー入りだ。微妙な心境もあるだろう。その相手が自分たちのことをうろ覚えともなれば、馬鹿にされたと思われてもしかたないだろう。
生徒会長の話も終わり、いよいよそれぞれのギルド長からのプレゼンテーションが始まるというその時だった。
「ちょっと待った!!」
会場から大きな声が上がった。
「いよいよか…」
ルーシッドはつぶやいた。
「何ですか、あなたたちは!名を名乗りなさい!」
「サラ・ウィンドギャザーに決闘を申し込む!」
会長の問いかけには答えず、さらに大声が響く。
「私に決闘を申し込むですって!?いい度胸ね!どこのどなたかしら!姿を見せなさい!」
「サラ乗り乗りだな~」
ルーシッドは笑って言った。事前にこの情報を知っているサラは、敵をあおって引きずり出し、決闘を受ける気なのだ。
その時だった。1人の生徒が壇上へと走り出した。そして、人混みを抜け出ると、背中から炎の翼を生やして高々とジャンプして一回転し、壇上に着地した。相当に炎の翼を使い慣れていると見える。突然のことで、壇上にいた生徒会メンバーの誰もが無言でその場に立ち尽くした。
普通であれば風紀ギルドが動いてもいいようなものだが、事情を知っているマーシャによって、メンバーに待てがかかっていた。
その生徒の髪色はルビアよりもさらに明るい赤だった。髪はショートヘアで、ヘアバンドと首に巻いたチョーカー、そして腕を通さずに肩に羽織った制服の上着が印象的な、端正な顔立ちの女生徒だった。
「ねぇ…あれって……」
「きゃあ!『完全焼却』よ!」
「すごい!『完全焼却』と『全色の魔法使い』の対決!?」
「レイ様!」
「サラ様!」
会場は大いに盛り上がる。サラに負けず劣らずレイチェルも人気があるようだ。もちろん純色の最高位『エレメンタル・フォー』だからということもあるだろうが、顔立ちや服装、振る舞いを見るにそれだけではない気がした。確かにこのレイチェルという生徒には、サラとはまた違う魅力があった。
「まずは突然の非礼を詫びよう!私は純血のギルド長、レイチェル・レッド・フランメルだ!サラ・ウィンドギャザー!あなたに正式に決闘を申し込みたい!」
「ちょっ、あなた…!」
会長が口を開こうとしたその時、サラは待ってましたと言わんばかりに言った。
「いいでしょう!その決闘受けま…」
「ちょっと待ったぁあぁぁ!!」
だが、サラがその決闘を受けることはなかった。二度目の待ったである。これには純血のメンバーも驚いたことだろう。そう、クレアを除いて。
返答を遮られ、びっくりしたようにレイチェル、サラ、そして他の生徒会メンバーがそちらを向く。
「その決闘、サラの代わりに私に受けさせてください!」
「……誰だ、お前は?」
レイチェルは自分の非礼をさらに上回る非礼、決闘に乱入するという行為をしてきた相手を睨みつけた。
「これは失礼しました!私の名前はルーシッド・リムピッド!今回の入学試験の模擬戦優勝者です!サラに挑むなら私を倒してからにしてもらいましょう!」
ルーシッドも乗り乗りじゃない…隣に座っていたルビア達は思った。
「ねぇ…あれって…?」
「Fランクのルーシッド!」
「無色のルーシッド…」
「身の程知らずにもほどがあるわ…」
「お前があのルーシッドか…『純色』に『全色』、そして『無色』か…くくっ、くくくっ…ふははははっ!面白い!いいだろう!受けて立ってやる!身の程をわきまえるということをたっぷりと教えてやろう!」
よし、かかった!
ルーシッドは慣れない大声を出して高鳴る鼓動を抑えつけ、ゆっくりと深呼吸をしながらにやりと笑った。
ルーシッドは朝食を食べながらあくびをした。
「ルーシィってば、昨日遅くまで起きてたでしょ?」
「うん、ちょっと色々やってた」
「決闘を前に夜更かしなんてして大丈夫なの?」
キリエが心配して尋ねる。
「ごもっともです…」
ルーシッドが眠気覚ましのコフェアを飲みながら恥ずかしそうにうつむく。
「やっぱりやるなら最後の全校集会だろうね?」
「多分ね。それが一番盛り上がるだろうからね」
フェリカが尋ねるとルーシッドはそう答えた。
今日はギルド体験週間の最終日。最終日には7の鐘のあと、つまり午後の授業開始の合図と同時に生徒会ギルド主体の全校集会が行われることになっていた。そう、入会を拒否したサラを生徒会に入れることへの賛否を問う投票が行われた、あの全校集会である。
この全校集会では、新しい生徒会メンバーの選出と、他ギルドの全体へ向けてのプレゼンテーションが行われる。全校集会のあとは再び自由にギルドを見て回ることができる。生徒会新メンバー以外の生徒たちは、この4日間の体験をもとに翌週の初めにギルドへの入団希望書を提出することになる。ちなみにギルドによっては人数制限を設けていたり、入団テストを設けているところもあり、その結果によっては第2、第3希望のギルドに入ることになる。
このディナカレア魔法学院は毎年200名以上の生徒が受験している。定員は約120名なので、倍率は2倍近くである。受験者のうち約8~9割の生徒が摸擬戦に挑む。予選を勝ち残り本戦に進む生徒はその時の受験者数によっても変動するが、その内の約20名である。本戦に勝ち進めば合格確実であるが、実に合格者全体の約15%という狭き門なので、それも納得である。残りの85%の合格者は、魔力測定値、予選の結果やペーパーテスト、実技試験の結果などから総合的に選ばれる。摸擬戦に出場していない生徒の合格者は5%くらいである。ちなみにキリエは摸擬戦に出場していないので、この中に含まれている。
そしてこの本戦に進んだ生徒に関しては、基本的にはギルドの入団テストも免除され、好きなギルドに優先的に入ることができる。ただし、ペーパーテストの結果に関しては、生徒会長などの限られた人以外には公表されていないので、学問系ギルドに関しては個別に何かしらの試験を設けているところもある。
午前の授業が終わり、いつものメンバーで昼食を食べていると、サラは集会の準備があるから先に行くと言って席を立った。
「私たちも警備の準備があるから先に行くよ」
そう言って、フランチェスカとライカも席を立った。
「ベル先輩は発表の準備とかいいんですか?」
「あたしは出ないから大丈夫~。部長が前に出て喋るとは言ってたけど、今回は新団員4人入りそうだから、適当でいいかなーって言ってたよ」
「ははは、あたしら頭数に入れられてるみたいだね?」
「まぁ、いいんじゃない?」
もう入団の意向を決めていた4人は笑った。
全校集会は学院で一番の大ホールで行われる。ステンドグラスやシャンデリアで飾り付けられたパーティー用の会場で、入学式が行われたのもこの会場だ。
全校集会が始まるとまずは生徒会長が演壇に上がり、生徒会ギルドの新メンバーの発表がなされた。新メンバーは2人。1人は主席のアザレア・ディライト。そしてもう1人はマリン・デレクタブルという生徒だった。2人は緊張した面持ちで壇上に立って名前が呼ばれるのを聞いていた。全校生徒からの拍手が上がる。2人は誇らしそうにそれを受け止めた。
「あの生徒…どっかで見たことあるわね?」
ルビアがつぶやく。
「いや、どっちもルビィが模擬戦で戦った子でしょ?」
「そうだったかしら…」
「ルビィ、あの2人に言ったら絶対怒るよ」
ただでさえ、魔力ランクも自分たちよりも上で、しかも自分たちと直接対決して倒したルビアが選ばれない中での生徒会メンバー入りだ。微妙な心境もあるだろう。その相手が自分たちのことをうろ覚えともなれば、馬鹿にされたと思われてもしかたないだろう。
生徒会長の話も終わり、いよいよそれぞれのギルド長からのプレゼンテーションが始まるというその時だった。
「ちょっと待った!!」
会場から大きな声が上がった。
「いよいよか…」
ルーシッドはつぶやいた。
「何ですか、あなたたちは!名を名乗りなさい!」
「サラ・ウィンドギャザーに決闘を申し込む!」
会長の問いかけには答えず、さらに大声が響く。
「私に決闘を申し込むですって!?いい度胸ね!どこのどなたかしら!姿を見せなさい!」
「サラ乗り乗りだな~」
ルーシッドは笑って言った。事前にこの情報を知っているサラは、敵をあおって引きずり出し、決闘を受ける気なのだ。
その時だった。1人の生徒が壇上へと走り出した。そして、人混みを抜け出ると、背中から炎の翼を生やして高々とジャンプして一回転し、壇上に着地した。相当に炎の翼を使い慣れていると見える。突然のことで、壇上にいた生徒会メンバーの誰もが無言でその場に立ち尽くした。
普通であれば風紀ギルドが動いてもいいようなものだが、事情を知っているマーシャによって、メンバーに待てがかかっていた。
その生徒の髪色はルビアよりもさらに明るい赤だった。髪はショートヘアで、ヘアバンドと首に巻いたチョーカー、そして腕を通さずに肩に羽織った制服の上着が印象的な、端正な顔立ちの女生徒だった。
「ねぇ…あれって……」
「きゃあ!『完全焼却』よ!」
「すごい!『完全焼却』と『全色の魔法使い』の対決!?」
「レイ様!」
「サラ様!」
会場は大いに盛り上がる。サラに負けず劣らずレイチェルも人気があるようだ。もちろん純色の最高位『エレメンタル・フォー』だからということもあるだろうが、顔立ちや服装、振る舞いを見るにそれだけではない気がした。確かにこのレイチェルという生徒には、サラとはまた違う魅力があった。
「まずは突然の非礼を詫びよう!私は純血のギルド長、レイチェル・レッド・フランメルだ!サラ・ウィンドギャザー!あなたに正式に決闘を申し込みたい!」
「ちょっ、あなた…!」
会長が口を開こうとしたその時、サラは待ってましたと言わんばかりに言った。
「いいでしょう!その決闘受けま…」
「ちょっと待ったぁあぁぁ!!」
だが、サラがその決闘を受けることはなかった。二度目の待ったである。これには純血のメンバーも驚いたことだろう。そう、クレアを除いて。
返答を遮られ、びっくりしたようにレイチェル、サラ、そして他の生徒会メンバーがそちらを向く。
「その決闘、サラの代わりに私に受けさせてください!」
「……誰だ、お前は?」
レイチェルは自分の非礼をさらに上回る非礼、決闘に乱入するという行為をしてきた相手を睨みつけた。
「これは失礼しました!私の名前はルーシッド・リムピッド!今回の入学試験の模擬戦優勝者です!サラに挑むなら私を倒してからにしてもらいましょう!」
ルーシッドも乗り乗りじゃない…隣に座っていたルビア達は思った。
「ねぇ…あれって…?」
「Fランクのルーシッド!」
「無色のルーシッド…」
「身の程知らずにもほどがあるわ…」
「お前があのルーシッドか…『純色』に『全色』、そして『無色』か…くくっ、くくくっ…ふははははっ!面白い!いいだろう!受けて立ってやる!身の程をわきまえるということをたっぷりと教えてやろう!」
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