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4章 無血革命
惚気と炎
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陛下に指摘され、王妃様の顔は青ざめます。
「あ、あ、えっと、そのこれは……」
狼狽える王妃様を見て、次第に陛下も表情を曇らせていきます。
「どうなんだリリアーナ!」
「ち、違うのよ……」
沈黙が場を支配し、王妃様の涙が床に落ちました。
「ラウスが、ミラさんを嫌っていたから……」
そしてポツリ、ポツリと語り出したのです。
「ミラさんの子供が、王座なんて着いてほしくなかったのよ……王に認められない王子なんて……もういない王妃の子なんて…」
「リリアーナ……」
震え声の王妃様を陛下が抱きしめます。
「うぅ……!だから、受けてしまったの。悪魔の言葉を聞いてしまったのよ……ラウスとの子供が欲しかったの……!」
「リリアーナ……!君は……!」
感動的な雰囲気が流れていますが、愚王に振り回された臣下の立場からしたら、全然感動できません。
「陛下、王妃殿下。お取り込み中、申し訳ありませんが……」
お父様が言葉を発します。抱き合うお2人は顔を上げます。陛下は鼻をすすっていますね。
「なんだ……?」
「結局王妃殿下は罪を認められましたね。」
その言葉に陛下は再び顔を真っ赤に染めました。
「何を言う公爵!リリアーナの可愛らしい誤ちではないか!!それを罪などと!!」
「はぁ。」
これにはため息ものですね、本当に。世界が自分中心に回っているとでも本気で思っているようです。
「では、私たちが何故ここに来たと思っているのですか……?」
「は?何故と……」
陛下はポカンと間抜けな顔をしました。
私たちは革命に来たのです。ここで惚気を聞き入れる気はサラサラありません。
「……交渉ですよ。」
お父様は私を見ると、小さく頷きました。あぁ、今なのですね。魔法を、発動しようと。
「貴方がたの暴政のせいで、一体どれだけの人々が苦しんだと思っているのですか?それなのに継承者の不正?」
集中して魔力を溜め込む間、お父様は冷たく言い放ちます。
「……いい加減にしろ、クズ共が。」
静かな怒りの炎は、確かに爆発していたのです。
ーーーーーーーーー
[新作投稿]
「私は悪役令嬢なんだそうです。」の投稿を開始しました。乙女ゲームものです。
主人公、スカーレットは初対面の王子に悪役令嬢呼ばわりされます。意味不明な言動を繰り返す王子に周囲は……?
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「……交渉ですよ。」
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