その物語は、悲劇から始まった

ろくさん

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第四章 異世界生活

七話 番外編 馬が合うは、友情の始まり

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その日は朝から息子のジンと一緒に、ギルドへとやって来ていた。

目的?
ああ、それは俺の引退の申請のためだ。

息子が冒険者として、一人前の目安となるDランクに昇格したなのをきっかけに、以前から考えていた冒険者引退を現実にするつもりだったのさ。



冒険者家業も三十年。ギルドランクもBまで上がり、この街エンドで『お節介ゴルド』の名を知らない奴は潜りの奴だけさ。

しかし、そんな俺も四十も過ぎては体力も落ち始め、極めつけには、昔、痛めた右膝が思うように動かなくなっちまってよ。

まあ、息子の昇格が良いきっかけさ…




ギルドに入ると息子は、さっさと仲間達とクエストへと消えてしまってよ。
一人残された俺は仕方がないので、最後の一杯を飲み干すべく、いつものカウンター席へと向かったんだよ。


その日のバーは、何時にもましてよそよそしくてよ…

そりゃ、確かに未練はあるさ。若い奴らの面倒見るのも楽しいし…
そんな俺の気持ちはバレバレで、いつも一緒に騒ぐ奴らが今日に限って遠巻きに見てやがる。


ふん、いいさ、いいさ。一人でちびちびやってるさ。
どうせ引退。一日中やることなんかないさ。

そんな風に開き直って一杯始めようとした時、ギルドで始めて見る顔が、こっちにやって来るじゃないか?!

俺は、思わず声をかけたよ♪
酒を飲むにはツレがいる。美味い酒にはツレがいるのさ♪

俺は自信があったね『こいつとは馬が合う!』間違いない。俺の酒飲み人生三十年のキャリアが後押しをする。


「わしに付き合え!」


そんなたった一言で、通じて合えた。
一緒に嗜むには言葉はいらない。

その時俺は『終生の友』を得れたのかもしれない。




「ヨッシ、こらからの冒険、俺に任せとけ!」

俺は、古傷を治してくれた友人と、硬く握った拳をぶつけ合った。
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