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91.諸々のアイテムを鑑定しました
「はぁ、空気が美味い!」
無事に地上へと戻ってきて一番最初に感じたのは空気の美味しさ。
決して周りが森の中とかそういうのじゃないけれど、かび臭かったりおどろおどろしかったりとあまりいい環境の空気を吸っていなかったので改めて空気の美味しさを実感してしまった。
突然大声を出したものだから周りの探索者に不審な目を向けられるも、探索終了後のハイテンションも相成ってそこまで気にすることはなかった。
その足でギルドへと向かうと、先日担当してくれた女性が今日も受付に座っていた。
「ようこそ川西ギルドへ・・・あ!この間の。」
「どうもその節はお世話になりました。」
「今日は一人で潜られているんですね。」
「もう一人はどうしても幽霊が嫌だというので、致し方なく。」
「あはは、そういう人もいますよ。でもお一人であの巨大マミーを討伐できるんですから神明様は噂通りの実力者ですね。」
「偶然ですよ偶然。」
流石に収奪したスキルをぶちかまして倒したとはいえず、話を濁しながら手続きを進めてもらう。
ライセンスカードとゴールドカードを出し、回収した素材をカバンから順に積み上げていく。
最初こそ笑顔だったその女性もインゴットがどんどんと詰みあがっていくのを見て若干顔が引きつっていた。
「あの、これ全部お一人で?」
「えぇ、まぁ。」
「リビングアーマーだけでも大変だったと思うんですけど・・・しかもこの量、運搬人は雇わなかったんですか?」
「いい人がいればとは思うんですけど、中々そういう方には出会えなくて。」
「それでも探索道具とか入れると結構な重さですよね。」
「一人だと荷物も少ないので何とかなります。あ、それとこれも。」
あまり追及されるのも嫌なので最後にとっておきをポンポンと二つ乗せると、慌てた様子でそれをインゴットの裏へと隠してしまった。
「どうかしました?」
「どうかしましたじゃないですよ!バンシーのピアスに巨大マミーのグローブっていったいどんな運があれば同時に手に入るんですか!?こんなの他の人に見つかったら大変なことになりますよ。」
周りに聞こえないような小声ではあるけれど血相を変えて怒られてしまった。
確かに出来過ぎかとは思ったけど、最初の二階層では全く何も手に入らなかったしリビングアーマーも武器を落としてはくれなかった。
そういう意味では決して運がいいとは言えないと思うんだけども、どうやらそういう認識ではないらしい。
「そうだったんですね、すみません。」
「まぁ、あんな風に困っている人を助けてくれる人だからこそダンジョンもご褒美をくださるんでしょうけど、この前のも当たりだったしいったい何が出るんでしょう。」
「鑑定もお願いできますよね。」
「もちろんです。とはいえ前回ほどのは期待しないでくださいね。」
「あはは、わかってますよ。」
静寂の指輪は買えば50万はくだらないという大当たり、そんな頻繁にまぐれが起きても困るのでほどほどの物で十分だ。
個人的にはピアスよりもグローブの方が気になるんだよなぁ。
この小手もそうだけど実践で役に立つ効果があればいいんだけど。
素材を全て出し終え、引換券をもらってから更衣室へと移動。
物が物だけに時間がかかるとのことだったので、丹念に体を洗って聖水で清めてからマッサージチェアに腰掛けてしばしゆったりとした時間を過ごす。
大量にコインを入れたのでしばらくは動き続けてくれるはず、そう思っていたのだがどうやら疲れてぐっすり寝てしまったようで起きた時にはすっかり止まってしまっていた。
「すみません遅くなりました。」
「神明様おかえりなさい、ゆっくり出来ましたか?」
「ゆっくりしすぎて眠ってしまいました。」
「当ダンジョンは神経を使いますので仕方ないですよ。鑑定結果も含めて諸々出ているんですけど・・・ちょっと内容が内容なので別室でもいいですか?」
「聞かれちゃまずいやつですかね。」
「まぁそんなところです。」
まさかの別室発表、この人の反応を見る限りネガティブではなさそうだけどあまり嬉しくないのはなんでだろうか。
とりあえず案内されるがまま廊下奥の応接室っぽい場所に移動する。
「すみませんお疲れの所移動してもらって。」
「いえ、私の安全を考えていただいたみたいで。当たっちゃいましたか。」
「私からすれば神明様みたいな方が手に入れていただく方が嬉しいんですけど、予想していた以上に物でしたので。では早速ですけど素材の買取分からお伝えします。」
出してもらった明細書を元に素材一つ一つの価格を確認していく。
やり方次第で無限回収できそうな包帯はそこまで高くなかったものの、インゴットは一つ1万で買い取ってもらえたのでこれだけで10万を超える収入になるのは非常にありがたい。
折角なのでバンシーの髪の毛について聞いてみるとこれは対呪術用の素材に加工されるんだとか。
呪われた素材を使うことで効果が上がるらしく一本一本丁寧に編み込んでいくらしい。
川西ダンジョン必須の装備品がまさか産直だったとは、素材を持ち込むと安く作ってくれるところもあるらしいので今度紹介してもらおう。
「ここまではよろしいですね?」
「予想以上に高く買っていただきありがとうございます。」
「ゴールドカードを適用して全部で18万4千円になります。それに加えまして、鑑定させていただいた結果こちらのピアスが『少女の涙』というレアアイテムであることが確認されました。」
「レアアイテム?」
「滅多に手に入らない特別なもので、今回8年ぶりのその存在が確認されたことになります。一定時間毎に魔力を回復してくれる効果があり魔法使い垂涎の品と言えますね。お知り合いに魔法使いはおられますか?」
「いえ、特には。」
「お渡しする方がおられないのであればオークションに出品するのをお勧めします。売主が特定されませんので狙われる心配もありませんしその方が高く売れますので。」
折角手に入れたんだから多少はいい物だったらなぁなんて考えてはいたけれど、まさかこんなすごい物が手に入るなんて思ってもいなかった。
とはいえ知り合いに魔法を使える人はいないので大人しくオークション行きだろうか。
高く売れればそれだけいい装備が買えるわけだし、前回と違って即金が必要なわけじゃないので少し置いても問題はない。
「これが見つかったことで暫く四階層は人で溢れると思います、いくことはないと思いますけどどうぞお気をつけて。」
「それはつまり髪の毛が安く手に入るってことですよね。」
「そうですね。はぁ、これから毎日残業確定です。」
レア物が見つかったとなれば同じものを求めて人が押し寄せるのは当然の流れ、バンシーが狩られればそれだけ素材が市場に流れるから呪術耐性装備の値段は下がりそうだな。
彼女には申し訳ないけれど安く手に入るのはありがたい話なのでこちらも暫く様子を見てから買うことにしよう。
呪い対策は下層に行けば行くほど必要不可欠、安く買えるのならありがたい限りだ。
素材の買取もそこそこあったしレア物もゲット、今日は美味い飯が食えそうだ何て思いながらライセンスカードを受け取ろうと手を伸ばすと不思議そうな顔をされる。
はて、何かあったっけか。
「まだグローブの鑑定結果をお伝えしてませんが・・・。」
そういやそんな物もあったなぁ。
今でも十分お腹いっぱいなものまだおかわりがあるなんて、恐るべし川西ダンジョン。
無事に地上へと戻ってきて一番最初に感じたのは空気の美味しさ。
決して周りが森の中とかそういうのじゃないけれど、かび臭かったりおどろおどろしかったりとあまりいい環境の空気を吸っていなかったので改めて空気の美味しさを実感してしまった。
突然大声を出したものだから周りの探索者に不審な目を向けられるも、探索終了後のハイテンションも相成ってそこまで気にすることはなかった。
その足でギルドへと向かうと、先日担当してくれた女性が今日も受付に座っていた。
「ようこそ川西ギルドへ・・・あ!この間の。」
「どうもその節はお世話になりました。」
「今日は一人で潜られているんですね。」
「もう一人はどうしても幽霊が嫌だというので、致し方なく。」
「あはは、そういう人もいますよ。でもお一人であの巨大マミーを討伐できるんですから神明様は噂通りの実力者ですね。」
「偶然ですよ偶然。」
流石に収奪したスキルをぶちかまして倒したとはいえず、話を濁しながら手続きを進めてもらう。
ライセンスカードとゴールドカードを出し、回収した素材をカバンから順に積み上げていく。
最初こそ笑顔だったその女性もインゴットがどんどんと詰みあがっていくのを見て若干顔が引きつっていた。
「あの、これ全部お一人で?」
「えぇ、まぁ。」
「リビングアーマーだけでも大変だったと思うんですけど・・・しかもこの量、運搬人は雇わなかったんですか?」
「いい人がいればとは思うんですけど、中々そういう方には出会えなくて。」
「それでも探索道具とか入れると結構な重さですよね。」
「一人だと荷物も少ないので何とかなります。あ、それとこれも。」
あまり追及されるのも嫌なので最後にとっておきをポンポンと二つ乗せると、慌てた様子でそれをインゴットの裏へと隠してしまった。
「どうかしました?」
「どうかしましたじゃないですよ!バンシーのピアスに巨大マミーのグローブっていったいどんな運があれば同時に手に入るんですか!?こんなの他の人に見つかったら大変なことになりますよ。」
周りに聞こえないような小声ではあるけれど血相を変えて怒られてしまった。
確かに出来過ぎかとは思ったけど、最初の二階層では全く何も手に入らなかったしリビングアーマーも武器を落としてはくれなかった。
そういう意味では決して運がいいとは言えないと思うんだけども、どうやらそういう認識ではないらしい。
「そうだったんですね、すみません。」
「まぁ、あんな風に困っている人を助けてくれる人だからこそダンジョンもご褒美をくださるんでしょうけど、この前のも当たりだったしいったい何が出るんでしょう。」
「鑑定もお願いできますよね。」
「もちろんです。とはいえ前回ほどのは期待しないでくださいね。」
「あはは、わかってますよ。」
静寂の指輪は買えば50万はくだらないという大当たり、そんな頻繁にまぐれが起きても困るのでほどほどの物で十分だ。
個人的にはピアスよりもグローブの方が気になるんだよなぁ。
この小手もそうだけど実践で役に立つ効果があればいいんだけど。
素材を全て出し終え、引換券をもらってから更衣室へと移動。
物が物だけに時間がかかるとのことだったので、丹念に体を洗って聖水で清めてからマッサージチェアに腰掛けてしばしゆったりとした時間を過ごす。
大量にコインを入れたのでしばらくは動き続けてくれるはず、そう思っていたのだがどうやら疲れてぐっすり寝てしまったようで起きた時にはすっかり止まってしまっていた。
「すみません遅くなりました。」
「神明様おかえりなさい、ゆっくり出来ましたか?」
「ゆっくりしすぎて眠ってしまいました。」
「当ダンジョンは神経を使いますので仕方ないですよ。鑑定結果も含めて諸々出ているんですけど・・・ちょっと内容が内容なので別室でもいいですか?」
「聞かれちゃまずいやつですかね。」
「まぁそんなところです。」
まさかの別室発表、この人の反応を見る限りネガティブではなさそうだけどあまり嬉しくないのはなんでだろうか。
とりあえず案内されるがまま廊下奥の応接室っぽい場所に移動する。
「すみませんお疲れの所移動してもらって。」
「いえ、私の安全を考えていただいたみたいで。当たっちゃいましたか。」
「私からすれば神明様みたいな方が手に入れていただく方が嬉しいんですけど、予想していた以上に物でしたので。では早速ですけど素材の買取分からお伝えします。」
出してもらった明細書を元に素材一つ一つの価格を確認していく。
やり方次第で無限回収できそうな包帯はそこまで高くなかったものの、インゴットは一つ1万で買い取ってもらえたのでこれだけで10万を超える収入になるのは非常にありがたい。
折角なのでバンシーの髪の毛について聞いてみるとこれは対呪術用の素材に加工されるんだとか。
呪われた素材を使うことで効果が上がるらしく一本一本丁寧に編み込んでいくらしい。
川西ダンジョン必須の装備品がまさか産直だったとは、素材を持ち込むと安く作ってくれるところもあるらしいので今度紹介してもらおう。
「ここまではよろしいですね?」
「予想以上に高く買っていただきありがとうございます。」
「ゴールドカードを適用して全部で18万4千円になります。それに加えまして、鑑定させていただいた結果こちらのピアスが『少女の涙』というレアアイテムであることが確認されました。」
「レアアイテム?」
「滅多に手に入らない特別なもので、今回8年ぶりのその存在が確認されたことになります。一定時間毎に魔力を回復してくれる効果があり魔法使い垂涎の品と言えますね。お知り合いに魔法使いはおられますか?」
「いえ、特には。」
「お渡しする方がおられないのであればオークションに出品するのをお勧めします。売主が特定されませんので狙われる心配もありませんしその方が高く売れますので。」
折角手に入れたんだから多少はいい物だったらなぁなんて考えてはいたけれど、まさかこんなすごい物が手に入るなんて思ってもいなかった。
とはいえ知り合いに魔法を使える人はいないので大人しくオークション行きだろうか。
高く売れればそれだけいい装備が買えるわけだし、前回と違って即金が必要なわけじゃないので少し置いても問題はない。
「これが見つかったことで暫く四階層は人で溢れると思います、いくことはないと思いますけどどうぞお気をつけて。」
「それはつまり髪の毛が安く手に入るってことですよね。」
「そうですね。はぁ、これから毎日残業確定です。」
レア物が見つかったとなれば同じものを求めて人が押し寄せるのは当然の流れ、バンシーが狩られればそれだけ素材が市場に流れるから呪術耐性装備の値段は下がりそうだな。
彼女には申し訳ないけれど安く手に入るのはありがたい話なのでこちらも暫く様子を見てから買うことにしよう。
呪い対策は下層に行けば行くほど必要不可欠、安く買えるのならありがたい限りだ。
素材の買取もそこそこあったしレア物もゲット、今日は美味い飯が食えそうだ何て思いながらライセンスカードを受け取ろうと手を伸ばすと不思議そうな顔をされる。
はて、何かあったっけか。
「まだグローブの鑑定結果をお伝えしてませんが・・・。」
そういやそんな物もあったなぁ。
今でも十分お腹いっぱいなものまだおかわりがあるなんて、恐るべし川西ダンジョン。
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