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意味ある再会
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コンコンっ!
不意にノックの音がした。
「あの、キリアン様。お客様がお見えですが」
「ん?だれ?」
「ワトソンズ伯爵令息アンディ様です」
「えっ?」「?」
「キリアン、親しいの?」
「いや、訪ねてくるなんて初めてだよ」
ふたりで顔を見合わせた。
「えっ、と、どうしようか?
ここへ通してもいい?」
「やあ、キリアン!お久しぶり
忙しいだろうに会ってくれてありがとう」
アンディ・ワトソンズ、私の元婚約者だ。長かった金髪は耳のところで切り揃えられ、少し大人になった彼がそこにいた。
「なっ!マルグリッ…いやララ!帰っていたのか⁉︎」
「ふふふ、今日帰ってきたのよ。
そうだ!アンディ、結婚おめでとう」
家族の手紙で半年前結婚したと知っていた。
「あ、ありがとう」
少し恥ずかしそうに笑った。
「アンディ様、今日はどういうことで?
事務所に訪ねてくるなんて」
キリアンは訝しんでこう切り出した。
「様なんてやめてくれ。今日は同級生のよしみを最大限に利用しようときたわけだから…」
と、頭をかきながら
「ケイレブ・コクトーになんとか会えるよう繋いでほしいんだ」
キリアンは途端に険しい顔になった。
(えっ?どういうこと?)
「なぜ?」
キリアンは厳しい顔のままだ。
「…神殿の情報が欲しい。
今の事態は異常だ。行く行くはレオンハート殿下に引き合わせ、いっしょに事態の収拾にあたってもらいたい」
アンディは必死だった。
「…無理だな…
ケイレブはもう昔のケイレブじゃない。
俺も今は会うことすら叶わないよ」
「ちょっと待ってふたりとも。
ケイレブと神殿と何の関係があるの?」
私がたまらず口を挟むと
アンディが驚いたように
「キリアン、まだ言ってないのか?」
「…あぁ…どう切り出していいものかと…」
キリアンは哀しそうな目をしていた。
アンディが僕から説明しようかというのを手で制し、キリアンが話し出した。
「ララ、聞いてくれ。
ケイレブは今神殿で暮らしている。
『ケール司祭』と呼ばれてな。
聖女エレニの世話役として仕えているんだ」
「どうして⁉︎
聖職者にはならないって言ってたじゃない!」
余計わからなくなった。
「…それでも神学校に行っている時は連絡は着いたんだ。
ただ徐々に表情がなくなっていった。
どうしてかはわからないが。
最後に会ったのは1年前、あのお披露目儀式の少し前だったか…
神学校を卒業して神殿で働くと言っていた。
でもその時の俺は多少違和感があったものの神殿にも事務的な仕事もあるのかと思ったくらいだった。
聖職者になるなんて夢にも思わなかったからね」
キリアンはここまで話して一息ついた。
「神殿で何回か司祭服姿のケイレブを見かけたんだ。
もうそりゃあ驚いたよ。
慌てて声をかけたんだ。
だけどすべて無視。
あとで神殿の人を捕まえて聞いてみたら
あの方はケール司祭だと。
神学校を出ていきなり司祭になったとても優秀な人だと言っていた」
私は首を振って
「やっぱりわからないわ」
ツッコミどころ満載である。
「ララ、僕の話を少しするね」
キリアンがもうぐったりしているので、アンディが引き継いで話し出した。
「僕は文官の試験に合格し、レオンハート殿下付きの秘書官になったんだ。
そして今の仕事は神殿に関する事。この寄進騒ぎも含めてね。
調査をしているうちに神殿でケイレブを見かけたんだ。
驚いて声をかけたんだが無視。
困ってキリアンならどうにか繋いでくれるかと訪ねたわけさ」
「そうだったの…
でもどうして無視なんてするのかしら?
名前を変えたほどだからケイレブ・コクトーを知っている人間には会いたくないとか?」
私が疑問を口にすると
「俺にはケイレブ・コクトーそのものの人生を捨ててしまった気がする」
キリアンががっくり肩を落とした。
「ねぇふたりとも、僕の調査に協力してくれないか?」
アンディが意を決したように言った。
「だって知りたくないかい?
ケイレブがどうしてこうなったのかを」
キリアンとふたりでうなづいてみせた。
「僕の調査はひいてはレオンハート殿下の仕事であるからふたりを殿下に引き合わせようと思うんだ」
私はふと卒業パーティーのことを思い出し
「えっ!そうなの?」
と、ちょっとやな顔をした。
「ララ、そんなに嫌うなよ。殿下は信用するに足るお方だよ」
アンディは1回レオンハート殿下に報告するからと帰っていった。
彼と入れ違いに事務員がやってきて
「あのロレンスのお嬢様、お迎えの馬車がもうずいぶん待っていらっしゃいますが」
と告げた。
すっかり遅くなってしまった。
「ありがとうございます。今行きます」
「キリアン、いろいろありがとう。
もう帰るわね」
「ああ、気をつけて、面会の日にちは
アンディと詰めておくよ。決まったら連絡する」
「ええ、お願い…」
そして私は家族が待つロレンス子爵邸に帰った。
不意にノックの音がした。
「あの、キリアン様。お客様がお見えですが」
「ん?だれ?」
「ワトソンズ伯爵令息アンディ様です」
「えっ?」「?」
「キリアン、親しいの?」
「いや、訪ねてくるなんて初めてだよ」
ふたりで顔を見合わせた。
「えっ、と、どうしようか?
ここへ通してもいい?」
「やあ、キリアン!お久しぶり
忙しいだろうに会ってくれてありがとう」
アンディ・ワトソンズ、私の元婚約者だ。長かった金髪は耳のところで切り揃えられ、少し大人になった彼がそこにいた。
「なっ!マルグリッ…いやララ!帰っていたのか⁉︎」
「ふふふ、今日帰ってきたのよ。
そうだ!アンディ、結婚おめでとう」
家族の手紙で半年前結婚したと知っていた。
「あ、ありがとう」
少し恥ずかしそうに笑った。
「アンディ様、今日はどういうことで?
事務所に訪ねてくるなんて」
キリアンは訝しんでこう切り出した。
「様なんてやめてくれ。今日は同級生のよしみを最大限に利用しようときたわけだから…」
と、頭をかきながら
「ケイレブ・コクトーになんとか会えるよう繋いでほしいんだ」
キリアンは途端に険しい顔になった。
(えっ?どういうこと?)
「なぜ?」
キリアンは厳しい顔のままだ。
「…神殿の情報が欲しい。
今の事態は異常だ。行く行くはレオンハート殿下に引き合わせ、いっしょに事態の収拾にあたってもらいたい」
アンディは必死だった。
「…無理だな…
ケイレブはもう昔のケイレブじゃない。
俺も今は会うことすら叶わないよ」
「ちょっと待ってふたりとも。
ケイレブと神殿と何の関係があるの?」
私がたまらず口を挟むと
アンディが驚いたように
「キリアン、まだ言ってないのか?」
「…あぁ…どう切り出していいものかと…」
キリアンは哀しそうな目をしていた。
アンディが僕から説明しようかというのを手で制し、キリアンが話し出した。
「ララ、聞いてくれ。
ケイレブは今神殿で暮らしている。
『ケール司祭』と呼ばれてな。
聖女エレニの世話役として仕えているんだ」
「どうして⁉︎
聖職者にはならないって言ってたじゃない!」
余計わからなくなった。
「…それでも神学校に行っている時は連絡は着いたんだ。
ただ徐々に表情がなくなっていった。
どうしてかはわからないが。
最後に会ったのは1年前、あのお披露目儀式の少し前だったか…
神学校を卒業して神殿で働くと言っていた。
でもその時の俺は多少違和感があったものの神殿にも事務的な仕事もあるのかと思ったくらいだった。
聖職者になるなんて夢にも思わなかったからね」
キリアンはここまで話して一息ついた。
「神殿で何回か司祭服姿のケイレブを見かけたんだ。
もうそりゃあ驚いたよ。
慌てて声をかけたんだ。
だけどすべて無視。
あとで神殿の人を捕まえて聞いてみたら
あの方はケール司祭だと。
神学校を出ていきなり司祭になったとても優秀な人だと言っていた」
私は首を振って
「やっぱりわからないわ」
ツッコミどころ満載である。
「ララ、僕の話を少しするね」
キリアンがもうぐったりしているので、アンディが引き継いで話し出した。
「僕は文官の試験に合格し、レオンハート殿下付きの秘書官になったんだ。
そして今の仕事は神殿に関する事。この寄進騒ぎも含めてね。
調査をしているうちに神殿でケイレブを見かけたんだ。
驚いて声をかけたんだが無視。
困ってキリアンならどうにか繋いでくれるかと訪ねたわけさ」
「そうだったの…
でもどうして無視なんてするのかしら?
名前を変えたほどだからケイレブ・コクトーを知っている人間には会いたくないとか?」
私が疑問を口にすると
「俺にはケイレブ・コクトーそのものの人生を捨ててしまった気がする」
キリアンががっくり肩を落とした。
「ねぇふたりとも、僕の調査に協力してくれないか?」
アンディが意を決したように言った。
「だって知りたくないかい?
ケイレブがどうしてこうなったのかを」
キリアンとふたりでうなづいてみせた。
「僕の調査はひいてはレオンハート殿下の仕事であるからふたりを殿下に引き合わせようと思うんだ」
私はふと卒業パーティーのことを思い出し
「えっ!そうなの?」
と、ちょっとやな顔をした。
「ララ、そんなに嫌うなよ。殿下は信用するに足るお方だよ」
アンディは1回レオンハート殿下に報告するからと帰っていった。
彼と入れ違いに事務員がやってきて
「あのロレンスのお嬢様、お迎えの馬車がもうずいぶん待っていらっしゃいますが」
と告げた。
すっかり遅くなってしまった。
「ありがとうございます。今行きます」
「キリアン、いろいろありがとう。
もう帰るわね」
「ああ、気をつけて、面会の日にちは
アンディと詰めておくよ。決まったら連絡する」
「ええ、お願い…」
そして私は家族が待つロレンス子爵邸に帰った。
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