68 / 242
68話 「教会と白い猫 その1」
しおりを挟む
「今日は町に行きましょうか。行きたい人は準備してね」
「うぐっ?!(本当?!)」
「行くー!」
「じゃあ俺も行こうかな」
今日は町に行くようですよ。アーネとアニーキ―も準備始めましたね。僕も行きたいと伝えてみます!
「えぐう、あっぐぅううー!(行きたい、僕も連れてって!)」バシバシ
「メンテちゃんも行くわよ」
「うっぐううう!(やったー!)」バシバシバシ!
「そんなに今欲しいのかしら? でも町に行く前で良かったわ」
「んぐぅ?」
そういえば僕は母に抱っこされていましたね。さっきからバシバシ叩いてたのは母のおっぱいです。つまり変な勘違いしてますね。
「うぐー、あーうー(違うよ、僕は町に行きたいんだ)」
「あら、いらないのかしら? メンテちゃんにしては珍しいわね。今日は一日我慢してもらおうかな」
「えぐえぐぅ(今のうそうそ、おっぱい欲しいの)」
というわけで久しぶりに町に行きまちゅぱ~。
それからしばらくしておっぱいタイムが終わり、僕はベビーカーに乗せられました。今日は僕、アーネ、アニーキ―、母の4人+カフェさんが一緒について行くようです。父とタクシーさんはお仕事なのでお家にいませんよ。
今から玄関を出て出発だ! というときに兄貴が質問をしました。
「母さん、今日はどこに行くのですか?」
「わたしもどこ行くか知りたいなー」
「んぐぅ(僕も)」
そういえば場所を聞いてませんでしたね。
「今日は教会に行くのよ」
「あー、そうなんだ。もしかして誕生日が近いから?」
「フフッ、正解よ」
「えっ、どういうことー?」
「んぐぅ?」
教会? 誕生日がどうとか言ってますが何のことかな? 僕とアーネの疑問にカフェさんが答えてくれました。
「アーネ様、メンテ様が1歳になったら王都の神殿に行くのは知っていますか?」
「うん、わたしも行ったことあるよ。あれでかいよねー」
「そうですね、その神殿です。あれはこの国で一番大きい教会なのでびっくりしますね。メンテ様は興奮すること間違いないでしょう。そうならないために、まずは教会をメンテ様に見て欲しいと奥様は考えているのですよ」
「メンテは、初めて見たものに興味を持って大暴れするでしょ? 魔法とかおもちゃを見ると興奮するよね。だから母さんは儀式の妨げにならないようにしたいんだよ」
「フフッ、そういうことよ。今日はメンテちゃんに教会の雰囲気に慣れてほしいの」
「えへへー、確かにメンテ暴れそうだねー」
話を聞いた限り王都に教会の本部があるってことかな? 今から行くいつもの町には小さな支部があるのでしょう。スキルを支部では調べられないから王都まで行く必要があるのかもしれませんね。
「えぐうううう!(暴れないから早く行こうよ!)」バンバンバンバンッ!
「母さん、もうメンテ興奮してるよ……」
「ママー、メンテが暴れるわけないって怒ってるよ。わたしの言葉わかってたのかな?」
「ん~、どうなのかしらね」
あ、少し興奮し過ぎたかな? アーネには僕がそんなわけないと否定しているように見えたのかな。たまにアーネの感は鋭いときがあるよね。このままだと言葉を理解している秘密がバレそうなので地味にピンチですね。ん~、どうしよう……。
「メンテ様は早く外に出たいだけだと思いますよ」
「フフッ、そうよね。教会って言われてもまだ分らないわよね」
「「そだねー」」「えぐぐ~(そうそう~)」
カフェさんの一言で、僕が言葉を理解して行動している疑惑が吹き飛びました。行ったことも聞いたこともない単語を普通の赤ちゃんが知ってるわけないものね!
カフェさんの意見に乗り、僕は早くお外行きたいのアピールで何とか誤魔化しました。
では町に行きましょうか。前世の記憶があるのでそれほど興奮することはないでしょう。まあ大丈夫ですよね。
◆
町に着きました。そのまま教会までの道をゆっくり歩いています。なにやら兄貴と母が何やら驚いていますね。どうやら町の様子が違うみたいです。
「母さん、あれなんですか?」
「それはギルド教会みたいよ」
「あそこは?」
「えっと、鍛冶屋教会ですって」
「あ、あれは?」
「屋台教会だって」
「あっちは?」
「訓練所教会らしいわよ」
「あそこは本屋ですよね?」
「あれも本屋教会になってるわね」
「母さん、俺の知ってる教会がありません……」
「私もないわね……」
……なんだろ、この状況?
「うぐっ?!(本当?!)」
「行くー!」
「じゃあ俺も行こうかな」
今日は町に行くようですよ。アーネとアニーキ―も準備始めましたね。僕も行きたいと伝えてみます!
「えぐう、あっぐぅううー!(行きたい、僕も連れてって!)」バシバシ
「メンテちゃんも行くわよ」
「うっぐううう!(やったー!)」バシバシバシ!
「そんなに今欲しいのかしら? でも町に行く前で良かったわ」
「んぐぅ?」
そういえば僕は母に抱っこされていましたね。さっきからバシバシ叩いてたのは母のおっぱいです。つまり変な勘違いしてますね。
「うぐー、あーうー(違うよ、僕は町に行きたいんだ)」
「あら、いらないのかしら? メンテちゃんにしては珍しいわね。今日は一日我慢してもらおうかな」
「えぐえぐぅ(今のうそうそ、おっぱい欲しいの)」
というわけで久しぶりに町に行きまちゅぱ~。
それからしばらくしておっぱいタイムが終わり、僕はベビーカーに乗せられました。今日は僕、アーネ、アニーキ―、母の4人+カフェさんが一緒について行くようです。父とタクシーさんはお仕事なのでお家にいませんよ。
今から玄関を出て出発だ! というときに兄貴が質問をしました。
「母さん、今日はどこに行くのですか?」
「わたしもどこ行くか知りたいなー」
「んぐぅ(僕も)」
そういえば場所を聞いてませんでしたね。
「今日は教会に行くのよ」
「あー、そうなんだ。もしかして誕生日が近いから?」
「フフッ、正解よ」
「えっ、どういうことー?」
「んぐぅ?」
教会? 誕生日がどうとか言ってますが何のことかな? 僕とアーネの疑問にカフェさんが答えてくれました。
「アーネ様、メンテ様が1歳になったら王都の神殿に行くのは知っていますか?」
「うん、わたしも行ったことあるよ。あれでかいよねー」
「そうですね、その神殿です。あれはこの国で一番大きい教会なのでびっくりしますね。メンテ様は興奮すること間違いないでしょう。そうならないために、まずは教会をメンテ様に見て欲しいと奥様は考えているのですよ」
「メンテは、初めて見たものに興味を持って大暴れするでしょ? 魔法とかおもちゃを見ると興奮するよね。だから母さんは儀式の妨げにならないようにしたいんだよ」
「フフッ、そういうことよ。今日はメンテちゃんに教会の雰囲気に慣れてほしいの」
「えへへー、確かにメンテ暴れそうだねー」
話を聞いた限り王都に教会の本部があるってことかな? 今から行くいつもの町には小さな支部があるのでしょう。スキルを支部では調べられないから王都まで行く必要があるのかもしれませんね。
「えぐうううう!(暴れないから早く行こうよ!)」バンバンバンバンッ!
「母さん、もうメンテ興奮してるよ……」
「ママー、メンテが暴れるわけないって怒ってるよ。わたしの言葉わかってたのかな?」
「ん~、どうなのかしらね」
あ、少し興奮し過ぎたかな? アーネには僕がそんなわけないと否定しているように見えたのかな。たまにアーネの感は鋭いときがあるよね。このままだと言葉を理解している秘密がバレそうなので地味にピンチですね。ん~、どうしよう……。
「メンテ様は早く外に出たいだけだと思いますよ」
「フフッ、そうよね。教会って言われてもまだ分らないわよね」
「「そだねー」」「えぐぐ~(そうそう~)」
カフェさんの一言で、僕が言葉を理解して行動している疑惑が吹き飛びました。行ったことも聞いたこともない単語を普通の赤ちゃんが知ってるわけないものね!
カフェさんの意見に乗り、僕は早くお外行きたいのアピールで何とか誤魔化しました。
では町に行きましょうか。前世の記憶があるのでそれほど興奮することはないでしょう。まあ大丈夫ですよね。
◆
町に着きました。そのまま教会までの道をゆっくり歩いています。なにやら兄貴と母が何やら驚いていますね。どうやら町の様子が違うみたいです。
「母さん、あれなんですか?」
「それはギルド教会みたいよ」
「あそこは?」
「えっと、鍛冶屋教会ですって」
「あ、あれは?」
「屋台教会だって」
「あっちは?」
「訓練所教会らしいわよ」
「あそこは本屋ですよね?」
「あれも本屋教会になってるわね」
「母さん、俺の知ってる教会がありません……」
「私もないわね……」
……なんだろ、この状況?
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
234
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる