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55.帰り道
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陛下とリリア様との話は終わり、
学校長と私とユリアスは魔術師学校へと戻ることにした。
用意された王宮の馬車に乗り込むと、一気に疲れが出てきた。
思わず力が抜けてしまった腰をユリアスに支えられる。
さすがに学校長の前でとは思ったが、そのままで良いからと先に言われてしまった。
「さすがに緊張してたようだね~。
リリアのことは俺から伝えることは出来なかったから、
余計に緊張させちゃったかな。ごめんごめん。
大丈夫だとは言ったけど、具体的なことは言えなかったんだ~。」
「いえ、公表されていない王女様のことは言えませんよね。
緊張はしましたけど、無事に終わって良かったです。」
「そう?ロージーもユリアスも仕事増えちゃうけど、大丈夫?」
「はい。光属性の授業は今のところユリアスだけですし、
水属性の授業がない時間に王宮に通うくらいなら大丈夫だと思います。
淑女教育も…最近忘れそうになるので、おさらいする気持ちで頑張ります。」
「そうか。
ユリアスも大丈夫?」
「俺は大丈夫ですけど、フレッド様とマイケル様って王宮にいるんですか?
いるならロージーと顔を合わせないか、ちょっと心配です。」
そういえば。フレッド様と顔を合わせたら何か言われそうだし、
マイケル様は…会うのも怖い。
一度ちょっと会っただけなのに騎士団を隣国まで向かわせるつもりだったって…。
どう考えてもおかしな人としか思えない。
王位継承権をはく奪されたことも私のせいだとか思っていないかな…。
「それは大丈夫。
まず、フレッドは王妃と共に辺境侯爵家に返されている。」
「は?」「え?」
「王位継承権も無いのに王宮内にいさせるわけにもいかないだろう?
下手に王位を望まれても困るしね。
王子の教育は母親の生家に任されるってさっき説明されたでしょ。
責任取って面倒見ろってことだよ。
…辺境侯爵家は王妃の兄が継いでいるし、その息子も優秀だ。
王子が戻ったからと言って後継ぎは変わらないだろう。
まぁ、肩身が狭いまま死ぬまで辺境から出られないと思うよ。」
「…マイケル様もですか?」
「マイケルは北の塔に幽閉されてる。
勝手に騎士団を動かして隣国に送ろうとしたんだ。
ちょっとでも動いてたら処刑になってただろうね。
準備段階で止められたからかろうじて幽閉になったんだ。
側妃は離縁されて修道院に入ったそうだよ。
だから、どちらとも王宮内で会うことは無いから安心していいよ。」
「…はい。」「わかりました。」
まさか私が関わったことで幽閉されるとは…。
マイケル様がそれだけしてはいけないことをしでかしてしまったのはわかる。
それでも何となく、罪悪感のようなものを感じてしまう…。
それでも、二人の王子と会って揉めるようなことはもう無いとわかって、
本当に安心していいんだと思えた。
学校長と私とユリアスは魔術師学校へと戻ることにした。
用意された王宮の馬車に乗り込むと、一気に疲れが出てきた。
思わず力が抜けてしまった腰をユリアスに支えられる。
さすがに学校長の前でとは思ったが、そのままで良いからと先に言われてしまった。
「さすがに緊張してたようだね~。
リリアのことは俺から伝えることは出来なかったから、
余計に緊張させちゃったかな。ごめんごめん。
大丈夫だとは言ったけど、具体的なことは言えなかったんだ~。」
「いえ、公表されていない王女様のことは言えませんよね。
緊張はしましたけど、無事に終わって良かったです。」
「そう?ロージーもユリアスも仕事増えちゃうけど、大丈夫?」
「はい。光属性の授業は今のところユリアスだけですし、
水属性の授業がない時間に王宮に通うくらいなら大丈夫だと思います。
淑女教育も…最近忘れそうになるので、おさらいする気持ちで頑張ります。」
「そうか。
ユリアスも大丈夫?」
「俺は大丈夫ですけど、フレッド様とマイケル様って王宮にいるんですか?
いるならロージーと顔を合わせないか、ちょっと心配です。」
そういえば。フレッド様と顔を合わせたら何か言われそうだし、
マイケル様は…会うのも怖い。
一度ちょっと会っただけなのに騎士団を隣国まで向かわせるつもりだったって…。
どう考えてもおかしな人としか思えない。
王位継承権をはく奪されたことも私のせいだとか思っていないかな…。
「それは大丈夫。
まず、フレッドは王妃と共に辺境侯爵家に返されている。」
「は?」「え?」
「王位継承権も無いのに王宮内にいさせるわけにもいかないだろう?
下手に王位を望まれても困るしね。
王子の教育は母親の生家に任されるってさっき説明されたでしょ。
責任取って面倒見ろってことだよ。
…辺境侯爵家は王妃の兄が継いでいるし、その息子も優秀だ。
王子が戻ったからと言って後継ぎは変わらないだろう。
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「…マイケル様もですか?」
「マイケルは北の塔に幽閉されてる。
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だから、どちらとも王宮内で会うことは無いから安心していいよ。」
「…はい。」「わかりました。」
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マイケル様がそれだけしてはいけないことをしでかしてしまったのはわかる。
それでも何となく、罪悪感のようなものを感じてしまう…。
それでも、二人の王子と会って揉めるようなことはもう無いとわかって、
本当に安心していいんだと思えた。
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