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3章 将軍っていらないよね
2.将軍の執務室
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王宮から出て、軍部に行こうとして、このままじゃまずいと思う。
俺だと気が付かれると面倒なことになりそうだ。
シオンに変化して、軍部の中に潜入することにした。
軍部へは入り口で許可証を見せなければ中に入れない。
だけど、俺は何度も中に入っているので、転移すれば問題ない。
人の少ない場所に転移し、そのまま中を歩き回る。
おかしい…軍人が少ないだけじゃない。
軍そのものが機能していないのか…?
これじゃ王都の治安はどうなっているんだろう。
「だから、護衛に何人か貸してほしいのよ。」
「そんなこと言われても、ダメですよ。」
「どうして?貸してくれないなら、お爺様に言いつけるわよ?」
「…俺が行きます。それでいいでしょう?」
「嫌よ、あなたは一緒にいてもつまらないんだもの。
あれもダメこれもダメってうるさいし。
他の者を貸して。3人くらい。」
「はぁぁぁ。わかりました…。」
男のほうは見たことがあった。大きな体に似合わず優しい性格をしていた気がする。
令嬢のほうは見たことないけど、予想は出来た。
お爺様に言いつける、ね。
将軍の孫ってことは、レイハバル侯爵家の令嬢だな。
名前まではわからないけど、娘が2人いたはずだ。
許可証が無いと入れない軍部に来て、軍の人間を護衛代わりに使うとはね。
ここまで私物化しているとは思わなかったが、これで証拠が一つできたな。
将軍に会って、話して解決できるならそれでいいと思っていたが、
こうなるとやっぱり力づくで解決するしかなさそうだ。
将軍の執務室をノックせずに開けると、将軍と副将軍の他に、
令嬢がソファに座っている。ここにも令嬢か…。
「なんだ、お前は。ここをどこだと思ってる!」
将軍が声を荒らげるのを聞いて、ああと気が付いて変化を解く。
俺の姿になって、ようやくまずいと思ったようだ。
「レオルド様!どうしてこちらに!」
「話があって来たんだが、外部のものがいるようだな。」
「これは孫娘でして…ほら、挨拶するんだ。」
「レオルド様、将軍の孫娘でアンリ・レイハバルと申します。
レオルド様にお会いできるなんて…。」
感激です、という表情で目を潤ませているが、何を考えているんだか。
「ここは軍関係以外は入れないはずだ。どうして令嬢がいるんだ?」
令嬢のほうは全く見ずに将軍に問う。
「いえ、あのですね、仕事を手伝ってもらっているんですよ。」
「ほう?仕事だと?
つい先日も辺境からの派遣要請に応じなかったようだが?
何の仕事があるって言うんだ?」
「え!…いや、あの、今人手が不足していまして。」
「とりあえず、その令嬢は外に出せ。」
「え~レオルド様とお話ししたいですぅ。ここにいちゃダメですか~?」
「副将軍、つまみ出せ。」
「はっ。」
副将軍に命じると、きびきびとした動作で令嬢を部屋から出してくれた。
将軍よりもこちらの方が話が分かりそうだ。
俺だと気が付かれると面倒なことになりそうだ。
シオンに変化して、軍部の中に潜入することにした。
軍部へは入り口で許可証を見せなければ中に入れない。
だけど、俺は何度も中に入っているので、転移すれば問題ない。
人の少ない場所に転移し、そのまま中を歩き回る。
おかしい…軍人が少ないだけじゃない。
軍そのものが機能していないのか…?
これじゃ王都の治安はどうなっているんだろう。
「だから、護衛に何人か貸してほしいのよ。」
「そんなこと言われても、ダメですよ。」
「どうして?貸してくれないなら、お爺様に言いつけるわよ?」
「…俺が行きます。それでいいでしょう?」
「嫌よ、あなたは一緒にいてもつまらないんだもの。
あれもダメこれもダメってうるさいし。
他の者を貸して。3人くらい。」
「はぁぁぁ。わかりました…。」
男のほうは見たことがあった。大きな体に似合わず優しい性格をしていた気がする。
令嬢のほうは見たことないけど、予想は出来た。
お爺様に言いつける、ね。
将軍の孫ってことは、レイハバル侯爵家の令嬢だな。
名前まではわからないけど、娘が2人いたはずだ。
許可証が無いと入れない軍部に来て、軍の人間を護衛代わりに使うとはね。
ここまで私物化しているとは思わなかったが、これで証拠が一つできたな。
将軍に会って、話して解決できるならそれでいいと思っていたが、
こうなるとやっぱり力づくで解決するしかなさそうだ。
将軍の執務室をノックせずに開けると、将軍と副将軍の他に、
令嬢がソファに座っている。ここにも令嬢か…。
「なんだ、お前は。ここをどこだと思ってる!」
将軍が声を荒らげるのを聞いて、ああと気が付いて変化を解く。
俺の姿になって、ようやくまずいと思ったようだ。
「レオルド様!どうしてこちらに!」
「話があって来たんだが、外部のものがいるようだな。」
「これは孫娘でして…ほら、挨拶するんだ。」
「レオルド様、将軍の孫娘でアンリ・レイハバルと申します。
レオルド様にお会いできるなんて…。」
感激です、という表情で目を潤ませているが、何を考えているんだか。
「ここは軍関係以外は入れないはずだ。どうして令嬢がいるんだ?」
令嬢のほうは全く見ずに将軍に問う。
「いえ、あのですね、仕事を手伝ってもらっているんですよ。」
「ほう?仕事だと?
つい先日も辺境からの派遣要請に応じなかったようだが?
何の仕事があるって言うんだ?」
「え!…いや、あの、今人手が不足していまして。」
「とりあえず、その令嬢は外に出せ。」
「え~レオルド様とお話ししたいですぅ。ここにいちゃダメですか~?」
「副将軍、つまみ出せ。」
「はっ。」
副将軍に命じると、きびきびとした動作で令嬢を部屋から出してくれた。
将軍よりもこちらの方が話が分かりそうだ。
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