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冒険者になることが出来る年齢は15歳になった翌年の1月15日から。何故この微妙な日付なのかは知らないが、今日は1月15日。リセールとその付近の町から冒険者になりたいという少年少女たちは今日、このギルドに押し寄せてくるのだ。
訓練所A-1には模擬戦をする相手と、複数のギルドの職員、何人かの冒険者がいた。
「では、ミリア・レーヴェル、シャルロット・マーチェス、アラン・シュリング。模擬戦を開始する」
制限時間は20分。
Aランク冒険者だという、そこそこの年齢の剣士、ガウ・ユーレスと向き合い、初老の男性が厳格な言葉で始めの合図をする。
それと同時に私は間合いを取り、シャルとアランは前に出る。
「ハッ!」
素早く弦を引き絞り、ガウ目掛けて3本の矢を放つ。
ガウは1本の矢を切り払い、残りの2本をバックステップで避けた。
「っらあ!」
ジャンプの着地を狙ってシャルが首元を刺すように仕掛け、ガウは受け流す。アランと入れ替わりで反撃を逃れ、体制を立て直し、再び攻撃する。それを繰り返すヒットアンドアウェイの戦法。
「せあっ!」
アランは大剣をガウの胴体へ振り払い、重い攻撃を浴びせる。剣と剣がぶつかって甲高い金属の音が鳴り響き、火花が飛び散った。
ガウの死角に回った私は動くのをやめないまま絶え間なく矢を放つ。
シャルはその合間を縫って攻撃を浴びせ、アランは矢に気を取られる隙を狙って薙ぎ払う。
「っはは、よくやるなァ!」
ガウは豪快に笑って、アランの剣を弾き、シャルに斬りかかった。
シャルはなんとか避け、私はガウに近づいて2本矢を放った。ここまで近づけば、シャルに当たらない。留まることをせず連続で矢を放つ。
ガウがぐるっと振り向いて腰に携わる短剣を投げてきた。それを最小限の動きで避け、ガウの頭上に落ちるように矢を放ち、アランが私の前に出る。
死角から矢が落ちるよう計算して放ったというに、ガウは軽々と避けた。
「ふう……」
深呼吸をして、息を整える。
疲れている様子が伝わらないよう無表情に努める。
一見、一方的に攻撃している私たちが優勢のように見えるだろう。しかし、ガウ・ユーレスは先程からあまり動いておらず、汗もかいていないし、息切れもしていない。私たちの攻撃を淡々と受け流しているのだ。
私たちは、ガウに動かされている。
そう言ってもいい。
(どうする、どうする。このままじゃ20分経つ前に体力切れになる……)
シャルとアランはまだまだ余裕があるが、私はただの農民で、2人に比べ足腰は強いかもしれないが、体力がない。
このまま行けば、私が足でまといになることは明白。
(……魔力。私にあるのかな)
シャルのお祖父さんがくれたこの弓は少しでも魔力を込めると光属性が付与されるという。
ぐっと弓を握り、意識する。弓に感覚を集中して、矢をつがえ、引き絞り、放つ。
空を裂いて進む矢は別段、変化が起こっている訳ではなかった。
魔力の込め方が悪いのか、そもそも魔力がないのか。
もう一度、矢をつがえた。
「な、にっ!?」
ガウの驚愕の声が聞こえた。
矢を斬り落とそうした時、矢はなにか、バリアのようなものに守られ、剣を跳ね返した。
ガウは体を捻り、矢は右肩を掠って破裂。
破裂した衝撃はガウに襲いかかり、その隙を逃さずシャルとアランはすかさず立て続けに攻撃していった。
ガウは攻撃を受け流してはいるが、矢が掠った傷が痛むのか、腕をうまく動かせず、どことなく疲弊しているようだ。
(や、やった!成功したぁ!)
矢にシールド的なバリア的なのが貼られてた!!しかも当たった瞬間爆発した!!
大成功じゃない?これ。
シャルの方を見ると私にウィンクしてきた。
かわいい。この美人さんめ~。ありがとー!!!
ふと、違和感に気づく。
「、あれ」
体の奥から感じる妙な感覚。
体の底から温泉に浸かってるように暖かくなってきて、疲れが飛んでいく。だんだんと気力が漲ってくる。
それに比例するように疲れた様子を見せるガウ。
もしかしてこれ、体力とか気力とかそういうもの、吸い取っちゃってます?
えっ、光属性なのにドレインなの。
体力とか吸い取っちゃうの。実は闇属性だったりしない?
シャルとアランがガウの手が緩んだ所を猛攻している。
剣がぶつかり合う音が鳴り止まない。
シャルは蝶みたいに、舞うように、踊るように剣を振り回し、アランは熊のような重厚な攻撃を一つ一つ浴びせる。
それでもガウは余裕そうだ。
集中して、2人の合間を縫って弓を引く。弓は吸い込まれるようにガウの左足のふくらはぎに向かう。
間一髪でそれに気づいたガウはすんでのところで避けるが、また掠り、矢は破裂。
そして、体が暖まる。
やっぱりこれ、ドレインだ。
「やめ」
初老の男性が言った。
いつの間にか20分経っていたようだ。
「、おい、大丈夫か」
アランが私とシャルに聞いてきた。額に滲んだ汗を拭きながら、だ。汗も滴るいい男ですね。
「私は大丈夫。シャルは?」
「ふぅ、私も平気です。それよりも、」
シャルは一息吐いて返事をして、ガウに鋭い目を向けた。
訓練所A-1には模擬戦をする相手と、複数のギルドの職員、何人かの冒険者がいた。
「では、ミリア・レーヴェル、シャルロット・マーチェス、アラン・シュリング。模擬戦を開始する」
制限時間は20分。
Aランク冒険者だという、そこそこの年齢の剣士、ガウ・ユーレスと向き合い、初老の男性が厳格な言葉で始めの合図をする。
それと同時に私は間合いを取り、シャルとアランは前に出る。
「ハッ!」
素早く弦を引き絞り、ガウ目掛けて3本の矢を放つ。
ガウは1本の矢を切り払い、残りの2本をバックステップで避けた。
「っらあ!」
ジャンプの着地を狙ってシャルが首元を刺すように仕掛け、ガウは受け流す。アランと入れ替わりで反撃を逃れ、体制を立て直し、再び攻撃する。それを繰り返すヒットアンドアウェイの戦法。
「せあっ!」
アランは大剣をガウの胴体へ振り払い、重い攻撃を浴びせる。剣と剣がぶつかって甲高い金属の音が鳴り響き、火花が飛び散った。
ガウの死角に回った私は動くのをやめないまま絶え間なく矢を放つ。
シャルはその合間を縫って攻撃を浴びせ、アランは矢に気を取られる隙を狙って薙ぎ払う。
「っはは、よくやるなァ!」
ガウは豪快に笑って、アランの剣を弾き、シャルに斬りかかった。
シャルはなんとか避け、私はガウに近づいて2本矢を放った。ここまで近づけば、シャルに当たらない。留まることをせず連続で矢を放つ。
ガウがぐるっと振り向いて腰に携わる短剣を投げてきた。それを最小限の動きで避け、ガウの頭上に落ちるように矢を放ち、アランが私の前に出る。
死角から矢が落ちるよう計算して放ったというに、ガウは軽々と避けた。
「ふう……」
深呼吸をして、息を整える。
疲れている様子が伝わらないよう無表情に努める。
一見、一方的に攻撃している私たちが優勢のように見えるだろう。しかし、ガウ・ユーレスは先程からあまり動いておらず、汗もかいていないし、息切れもしていない。私たちの攻撃を淡々と受け流しているのだ。
私たちは、ガウに動かされている。
そう言ってもいい。
(どうする、どうする。このままじゃ20分経つ前に体力切れになる……)
シャルとアランはまだまだ余裕があるが、私はただの農民で、2人に比べ足腰は強いかもしれないが、体力がない。
このまま行けば、私が足でまといになることは明白。
(……魔力。私にあるのかな)
シャルのお祖父さんがくれたこの弓は少しでも魔力を込めると光属性が付与されるという。
ぐっと弓を握り、意識する。弓に感覚を集中して、矢をつがえ、引き絞り、放つ。
空を裂いて進む矢は別段、変化が起こっている訳ではなかった。
魔力の込め方が悪いのか、そもそも魔力がないのか。
もう一度、矢をつがえた。
「な、にっ!?」
ガウの驚愕の声が聞こえた。
矢を斬り落とそうした時、矢はなにか、バリアのようなものに守られ、剣を跳ね返した。
ガウは体を捻り、矢は右肩を掠って破裂。
破裂した衝撃はガウに襲いかかり、その隙を逃さずシャルとアランはすかさず立て続けに攻撃していった。
ガウは攻撃を受け流してはいるが、矢が掠った傷が痛むのか、腕をうまく動かせず、どことなく疲弊しているようだ。
(や、やった!成功したぁ!)
矢にシールド的なバリア的なのが貼られてた!!しかも当たった瞬間爆発した!!
大成功じゃない?これ。
シャルの方を見ると私にウィンクしてきた。
かわいい。この美人さんめ~。ありがとー!!!
ふと、違和感に気づく。
「、あれ」
体の奥から感じる妙な感覚。
体の底から温泉に浸かってるように暖かくなってきて、疲れが飛んでいく。だんだんと気力が漲ってくる。
それに比例するように疲れた様子を見せるガウ。
もしかしてこれ、体力とか気力とかそういうもの、吸い取っちゃってます?
えっ、光属性なのにドレインなの。
体力とか吸い取っちゃうの。実は闇属性だったりしない?
シャルとアランがガウの手が緩んだ所を猛攻している。
剣がぶつかり合う音が鳴り止まない。
シャルは蝶みたいに、舞うように、踊るように剣を振り回し、アランは熊のような重厚な攻撃を一つ一つ浴びせる。
それでもガウは余裕そうだ。
集中して、2人の合間を縫って弓を引く。弓は吸い込まれるようにガウの左足のふくらはぎに向かう。
間一髪でそれに気づいたガウはすんでのところで避けるが、また掠り、矢は破裂。
そして、体が暖まる。
やっぱりこれ、ドレインだ。
「やめ」
初老の男性が言った。
いつの間にか20分経っていたようだ。
「、おい、大丈夫か」
アランが私とシャルに聞いてきた。額に滲んだ汗を拭きながら、だ。汗も滴るいい男ですね。
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