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第5章 完成!究極の超次元殺法!!
第295話 必殺、驚門打破!!
しおりを挟む「ギブアップなら今のうちニャ!」
完璧に極まっている。技のかかり具合は申し分ない。しかし、何故だろう?私の直感が危険を告げている。冷静に分析しても、外される可能性などないというのに。
「ほほう、これはまた面白い技を使ってきたな。なかなかやるではないか。」
ジェイ渾身の大技に極められているというのに、この男は余裕の笑みを浮かべている。通常、この技を食らったものは誰しもが苦悶の表情を浮かべるというのに。
「見事な技と言いたいところだが、まだまだ甘い。……一0八計が一つ、蛇身濘行。」
梁山泊が誇る戦技か!そういえば、この男からは初めて発せられた言葉だ。ロアやヘイフゥ殿からはよく聞く単語ではあるが……。まさか、この男はまだ本気を出していないというのか?
「……ニャッ!?」
ジェイによって体の各所を極められているというのに、次第にすり抜けるように技から逃れようとしていた。まるで手足を持たない蛇のように体を器用にくねらせ脱出してしまった。
「私に戦技一0八計を使わせた事だけは褒めてやろう。もう一つ、貴様に敬意を表して、この技で仕留めてやろう。」
技から抜け出した相手は今まで一度も取ることのなかった、構えをとった。ジェイは相手と向き合い正面から迎え撃つつもりのようだ。しかし、受けきるのは不可能ではないか、と私は思う。避けては欲しいがそれを告げるわけにはいかない。ジェイ自身の誇りを傷付けたくはないのだ。彼自身もわかってはいながら、敢えて受けるつもりなのだろう。彼の意志を尊重することにした。
「一0八計が一つ、驚門打破!!」
(ボン!!!!)
気が付けば、ジェイがくの字の体勢で後ろへ吹き飛ばされていた。見えなかった!速すぎる!何が起きたのか全くわからなかった。恐るべき技だ。
「フフ、さすがに反応出来なんだか?だが、この一撃で絶命しなかっただけでも、充分強者だ。誇りに思うが良い。」
私はすぐさまジェイの所へ駆け寄った。そのまま彼の上体を起こす。まだ、意識はあるようだ。小さなうめき声を上げているのがわかる。さすが我が友。大した精神力だ。
「うう、残念だけど、ジェイはここでオシマイみたいニャ。後のことはお任せするニャ。」
「見事だった。ゆっくり休んでくれ!」
ジェイは気を失った。ゆっくりと彼の体を横たえ、私は立ち上がった。決意を胸に私も戦いを挑まねばならぬのだから。
「次は貴様だな。この前の様に無様な姿を晒さんでくれよ。」
私はゆっくりとその声の主へと振り返り、剣を鞘から抜いた。切っ先を相手へと向け私は宣言をした!
「貴公の期待に応えて見せよう!そして、後悔させてみせよう、私に決死の覚悟をさせたことを!」
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