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第十二章 深夜の王宮
2 世話の焼ける人※(侍従視点)
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2 世話の焼ける人※(侍従視点)
「頼むから誰にも言わないで」
俺にオトへの想いがバレたと知った瞬間の、領主様の悲壮な面持ちたるや。
「……なんでもするから」
信用されてなさすぎる。俺は情けなくなった。今日はなんどもファインプレーで尽くしたつもりなのに。
「それならまずは、借りを返してもらいましょうかね」
俺はそう言いながら領主様をベッドに押し倒して、キスをした。
「ちょっ、あっ……」
領主様は一応抵抗するが、いつもジュンを撃退している時のようなキレがない。外でお酒を召したらしい領主様はいつになく気だるい様子。相当疲れているようだ。
「ああ……実に柔らかい唇ですな」
「おえっ! キモい実況はマジでやめろ」
「落ち着いて……私に借りを残したくないのでしょう?」
低い声で囁くと、うぶな領主様にはすぐに隙ができる。すかさず唇を奪う。
「一つ目の貸しは、キスでお返しいただきましょう」
そう言いながら、流れるように今度は舌を入れた。領主様の召し上がった酒は妙な甘い香りがする。俺の舌遣いに素直に黙らされてしまう領主様が可愛いかった。はあはあと漏れる吐息、潤んだ瞳。こんな顔、ジュンが見たら鼻血ものだろう。
「ん……もう十分だろ……」
首筋から発する甘い匂いといい、息苦しそうで気だるげな様子といい、何か妙なものをお飲みになったのではないかという疑念がよぎる。領主様の前に手を這わせてみると、異様なほど火照っていた。
「領主様……本当にジュンの屋敷に行かれていないなら、どこへ?」
「今は言えない……」
「しかし……なんといいますか、かなり、お辛いのでは」
「ようやくわかってくれたか?」
領主様は苦笑した。何があったのかわからないが、悪ふざけはよして、安静にして差し上げたほうがいいと察した。
「キスなんかで借りを返したことになるのか」
「もちろん……あなたの唇を堪能すれば、ジュンに一生自慢できますから」
「人を喧嘩のダシにするな」
俺のくだらぬ冗談にも、領主様はちゃんと笑ってくれた。ジュンと俺とは従兄弟同士、七年前に出会った時からずっと張り合っているのを領主様はよくご存知だ。
「ねえ領主様……どうしたらあなたに信用していただけるか、考えたのですが」
俺らしくもなく、真面目な声が出た。
「領主様に私の秘密を一つ申し上げるというのはどうでしょう……」
「え?」
「オトの件を黙っている代わりに、あなたも私の秘密を誰にも言わないという約束をしませんか」
俺はそう言うと微笑んで見せた。領主様はこくりと頷いた。俺は領主様の耳元に唇を寄せて囁いた。
「……私の初恋相手は、従兄弟です」
「………?!」
領主様はこぼれ落ちそうな目で俺を見つめた。俺はベッドに仰向けになり、領主様の隣に寝そべった。
「ちょっと待って、従兄弟って、ジュンのこと?」
領主様は驚いた表情をしている。
「寄ると触ると喧嘩していた印象しかないんだけど……」
などと、しきりに不思議がっている。ごもっともだと俺は笑った。
「ジュンはあなたしか見ていなかった。だから気を引きたくて、ちょっかいをかけすぎたんです。バカでしょう? すっかり嫌われてしまった」
「全然知らなかった」
「当たり前です、隠してきたんですから。自分としては最大の黒歴史です」
この話を誰かにしたのは、本当に初めてだった。
「今のあなた様は、かつての自分を見ているようです。恋は自覚したものの、どうしていいかわからない……違いますか」
領主様は俺の顔をじっと見ていた。
「内緒ですよ? 誰かに言ったら、私もオトのことをバラします」
「わ、わかった……」
領主様の信頼を得るためにしろ、ジュンへの想いを口にする勇気は、以前の俺なら持てなかったはずだ。だが、今の俺には、マリアがいる。ジュンのことはもう、完全に過去になりつつあった。
「今も好きなの? ジュンのこと」
「おや、のってきましたね……いいですよ、女学生よろしく深夜の恋愛談と行きますか」
「茶化すなよ……」
あんなに疲れていると言っていたのに、そして実際にふらふらなのに、領主様は起き直って、俺の目を真剣に覗き込んでいた。
「実際、今の私はジュンに会っても、何も感じません。時折、焦がれていたという記憶が鈍く疼くだけです」
「……本当に?」
昔からこの人は、他人の心配ばかりしている。
領主様の最大の魅力はその美貌でも小賢しさでもなく、心根の美しさだった。いくら足掻いても勝ち目はないと、何度思い知らされたことか。ジュンはどうしても、このお優しい領主様をほっておけないのだ。
「気付かなくてごめんな……ジュンに振り向いてもらえない淋しさゆえだとすれば、お前があちこちで火遊びをしているのも頷ける気がするよ……」
それでもって若干の天然ときている。本当にいい性格をしてるよと笑ってしまった。
「妙なことをお考えにならないでください。今、私の心は、全てマリアに捧げられているんですから」
「マリア?」
「働き者のメイドです」
「メイド……」
「私の身分とマリアの身分が釣り合わないことはわかってますよ。でも、それがなんだと言うんです」
「それは結構だが……私が見た相手とはどれも違うような」
王妃の侍女に、皇女の侍女に、オトに、見張り番に……と領主様は数え上げた。俺は心のうちで、それに若い近衛兵、と付け加える。
「あれは浮気ではありません。求愛と戯れは似て非なるものです」
話がだいぶ不味い方にそれてきた。
「私のことはいいのです……今日のあなたを見ていて、恋愛の達人から一つ、忠告させていただきたいことが」
俺は話の流れを修正する。
「もっとちゃんと、可愛がってやるべきです」
「は………」
「つべこべいわす、オトを抱いておやりなさい」
はああああああ?!と領主様は顔を真っ赤にして叫んだ。夜中ですよ、と落ち着かせてから、俺は自前の恋愛論を語った。
「恋は流れ星のようなもの。拾った星に蓋をしても何一つ良いことはありません。胸に抱いて、激しい痛みも喜びもよく噛み締めて、大切に磨くべきです。燃え輝いているうちにしか、それはできないことだから」
領主様はベッドに頬杖をついて、子供のような目で俺を見上げていた。
「どんな恋もいつか冷めてしまいます。そしてただの記憶になります。この世の終わりかと思うほどの嵐のような苦しさも切なさも、嘘のように過ぎ去る……」
「私は一刻も早く、そうなることを願っているんだ」
「本当に? なまくら刀になりたいのですか」
俺は領主様の目を覗き込んだ。
「せっかく花開いた恋を押し殺して、枯れるのを待つ。感情を揺さぶらないものだけをそばに置く。それでは、私たちはなんのために生きているのでしょう。花は愛で、心は躍らせてこそ意味があるのでは」
「でも……花は満開だけを楽しむものじゃないっていうだろ」
ああ言えばこう言う。
「咲いているのを知っていて、どうして見てやらないのですか」
「決まってるだろ……オトのためだ」
自分と結ばれたらオトは不幸になると、領主様は言った。何度も考えていたのだろう、その根拠をずらずらと十は述べたてた。俺はうんざりしてそれをさえぎった。
「わかりましたわかりました。領主様には恋と向き合う勇気がないと言うことはよーくわかりました」
俺は少し意地悪な心境になっていた。
「しかし、オトはあなたに惚れてますよ。あなただって、気付いていないわけじゃないのでしょう」
領主様がはたと口をつぐむ。
「可哀想なオト……あの子も初恋だったでしょうに」
俺は目を閉じて独りごちる。
「恋は一人でできるものではありませんからね。あなたが枯れさせるのはオトの心でもあるということをお忘れなく」
俺のつぶやきが領主様の心にちゃんと刺さるのを待った。
しばらくの沈黙の後に振り返る。仰向けに寝そべった領主様の鳶色の瞳は、今はどこか遠くを見ていた。
「頼むから誰にも言わないで」
俺にオトへの想いがバレたと知った瞬間の、領主様の悲壮な面持ちたるや。
「……なんでもするから」
信用されてなさすぎる。俺は情けなくなった。今日はなんどもファインプレーで尽くしたつもりなのに。
「それならまずは、借りを返してもらいましょうかね」
俺はそう言いながら領主様をベッドに押し倒して、キスをした。
「ちょっ、あっ……」
領主様は一応抵抗するが、いつもジュンを撃退している時のようなキレがない。外でお酒を召したらしい領主様はいつになく気だるい様子。相当疲れているようだ。
「ああ……実に柔らかい唇ですな」
「おえっ! キモい実況はマジでやめろ」
「落ち着いて……私に借りを残したくないのでしょう?」
低い声で囁くと、うぶな領主様にはすぐに隙ができる。すかさず唇を奪う。
「一つ目の貸しは、キスでお返しいただきましょう」
そう言いながら、流れるように今度は舌を入れた。領主様の召し上がった酒は妙な甘い香りがする。俺の舌遣いに素直に黙らされてしまう領主様が可愛いかった。はあはあと漏れる吐息、潤んだ瞳。こんな顔、ジュンが見たら鼻血ものだろう。
「ん……もう十分だろ……」
首筋から発する甘い匂いといい、息苦しそうで気だるげな様子といい、何か妙なものをお飲みになったのではないかという疑念がよぎる。領主様の前に手を這わせてみると、異様なほど火照っていた。
「領主様……本当にジュンの屋敷に行かれていないなら、どこへ?」
「今は言えない……」
「しかし……なんといいますか、かなり、お辛いのでは」
「ようやくわかってくれたか?」
領主様は苦笑した。何があったのかわからないが、悪ふざけはよして、安静にして差し上げたほうがいいと察した。
「キスなんかで借りを返したことになるのか」
「もちろん……あなたの唇を堪能すれば、ジュンに一生自慢できますから」
「人を喧嘩のダシにするな」
俺のくだらぬ冗談にも、領主様はちゃんと笑ってくれた。ジュンと俺とは従兄弟同士、七年前に出会った時からずっと張り合っているのを領主様はよくご存知だ。
「ねえ領主様……どうしたらあなたに信用していただけるか、考えたのですが」
俺らしくもなく、真面目な声が出た。
「領主様に私の秘密を一つ申し上げるというのはどうでしょう……」
「え?」
「オトの件を黙っている代わりに、あなたも私の秘密を誰にも言わないという約束をしませんか」
俺はそう言うと微笑んで見せた。領主様はこくりと頷いた。俺は領主様の耳元に唇を寄せて囁いた。
「……私の初恋相手は、従兄弟です」
「………?!」
領主様はこぼれ落ちそうな目で俺を見つめた。俺はベッドに仰向けになり、領主様の隣に寝そべった。
「ちょっと待って、従兄弟って、ジュンのこと?」
領主様は驚いた表情をしている。
「寄ると触ると喧嘩していた印象しかないんだけど……」
などと、しきりに不思議がっている。ごもっともだと俺は笑った。
「ジュンはあなたしか見ていなかった。だから気を引きたくて、ちょっかいをかけすぎたんです。バカでしょう? すっかり嫌われてしまった」
「全然知らなかった」
「当たり前です、隠してきたんですから。自分としては最大の黒歴史です」
この話を誰かにしたのは、本当に初めてだった。
「今のあなた様は、かつての自分を見ているようです。恋は自覚したものの、どうしていいかわからない……違いますか」
領主様は俺の顔をじっと見ていた。
「内緒ですよ? 誰かに言ったら、私もオトのことをバラします」
「わ、わかった……」
領主様の信頼を得るためにしろ、ジュンへの想いを口にする勇気は、以前の俺なら持てなかったはずだ。だが、今の俺には、マリアがいる。ジュンのことはもう、完全に過去になりつつあった。
「今も好きなの? ジュンのこと」
「おや、のってきましたね……いいですよ、女学生よろしく深夜の恋愛談と行きますか」
「茶化すなよ……」
あんなに疲れていると言っていたのに、そして実際にふらふらなのに、領主様は起き直って、俺の目を真剣に覗き込んでいた。
「実際、今の私はジュンに会っても、何も感じません。時折、焦がれていたという記憶が鈍く疼くだけです」
「……本当に?」
昔からこの人は、他人の心配ばかりしている。
領主様の最大の魅力はその美貌でも小賢しさでもなく、心根の美しさだった。いくら足掻いても勝ち目はないと、何度思い知らされたことか。ジュンはどうしても、このお優しい領主様をほっておけないのだ。
「気付かなくてごめんな……ジュンに振り向いてもらえない淋しさゆえだとすれば、お前があちこちで火遊びをしているのも頷ける気がするよ……」
それでもって若干の天然ときている。本当にいい性格をしてるよと笑ってしまった。
「妙なことをお考えにならないでください。今、私の心は、全てマリアに捧げられているんですから」
「マリア?」
「働き者のメイドです」
「メイド……」
「私の身分とマリアの身分が釣り合わないことはわかってますよ。でも、それがなんだと言うんです」
「それは結構だが……私が見た相手とはどれも違うような」
王妃の侍女に、皇女の侍女に、オトに、見張り番に……と領主様は数え上げた。俺は心のうちで、それに若い近衛兵、と付け加える。
「あれは浮気ではありません。求愛と戯れは似て非なるものです」
話がだいぶ不味い方にそれてきた。
「私のことはいいのです……今日のあなたを見ていて、恋愛の達人から一つ、忠告させていただきたいことが」
俺は話の流れを修正する。
「もっとちゃんと、可愛がってやるべきです」
「は………」
「つべこべいわす、オトを抱いておやりなさい」
はああああああ?!と領主様は顔を真っ赤にして叫んだ。夜中ですよ、と落ち着かせてから、俺は自前の恋愛論を語った。
「恋は流れ星のようなもの。拾った星に蓋をしても何一つ良いことはありません。胸に抱いて、激しい痛みも喜びもよく噛み締めて、大切に磨くべきです。燃え輝いているうちにしか、それはできないことだから」
領主様はベッドに頬杖をついて、子供のような目で俺を見上げていた。
「どんな恋もいつか冷めてしまいます。そしてただの記憶になります。この世の終わりかと思うほどの嵐のような苦しさも切なさも、嘘のように過ぎ去る……」
「私は一刻も早く、そうなることを願っているんだ」
「本当に? なまくら刀になりたいのですか」
俺は領主様の目を覗き込んだ。
「せっかく花開いた恋を押し殺して、枯れるのを待つ。感情を揺さぶらないものだけをそばに置く。それでは、私たちはなんのために生きているのでしょう。花は愛で、心は躍らせてこそ意味があるのでは」
「でも……花は満開だけを楽しむものじゃないっていうだろ」
ああ言えばこう言う。
「咲いているのを知っていて、どうして見てやらないのですか」
「決まってるだろ……オトのためだ」
自分と結ばれたらオトは不幸になると、領主様は言った。何度も考えていたのだろう、その根拠をずらずらと十は述べたてた。俺はうんざりしてそれをさえぎった。
「わかりましたわかりました。領主様には恋と向き合う勇気がないと言うことはよーくわかりました」
俺は少し意地悪な心境になっていた。
「しかし、オトはあなたに惚れてますよ。あなただって、気付いていないわけじゃないのでしょう」
領主様がはたと口をつぐむ。
「可哀想なオト……あの子も初恋だったでしょうに」
俺は目を閉じて独りごちる。
「恋は一人でできるものではありませんからね。あなたが枯れさせるのはオトの心でもあるということをお忘れなく」
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