37 / 110
高校生としての生活(1)
しおりを挟む
翌朝、雪弥は多くの生徒同様に白鴎学園の正門をくぐっていた。
時刻は朝の八時を回っている。教室にはたくさんの生徒が溢れるいつもの光景が広がり、そこに修一と暁也の姿もあった。
暁也の姿があることが珍しいとも思わず、雪弥は、「たった一人のおじさんが未青年の中に入る」ことの緊張を押し殺して、自分のクラスである三年四組の教室に踏み込んだ。女子生徒たちの視線はしばらく雪弥を追ったが、その先で暁也を目に留めると離れていった。
雪弥が近づくと、修一が振り返って「おはよう」と陽気に言い、暁也が「おっす」とぶっきらぼうに言った。
昨日電話で話しをした男、暁也の父である金島一郎を思い出してしまい、雪弥はぎこちなく笑って二人の少年に「やあ」と声を掛けてから、昨日から自分の席となっている場所に腰かけた。
修一と暁也は、まるで付き合いの長い親友というような関係であった。教室では特に会話もなく、それぞれがスポーツ誌を読みふける。どちらかが話を切り出せば会話が成立し、短い単語でお互いのやりとりがきちんと出来た。
暁也が「次の」と言えば修一は新しい雑誌を渡し、「それ、くれ」とくれば引き出しにしまってあるパンを分ける。暁也は修一が「なぁなぁ」と言えば無言で振り返って話を聞き、時には「俺の意見が聞きたいのか、一般論が知りたいのか分かりゃしねぇ」と愚痴ったが、顰められた顔には嫌悪感はなかった。
雪弥は後ろから、そんな二人の様子をしばらく眺めていた。自分を「本田雪弥」として認識した生徒たちは、物珍しそうな視線も突拍子もない質問攻めもしては来なかった。談笑は少数で、ほとんどが友だち同士で問題集を広げあっている。
そういえば、皆受験生だったな。
他人事のように考え、雪弥は教科書やノートを引き出しにしまった。進学先を決めかね、各大学のパンフレットを広げている生徒の姿もある。
教室はすっかり受験の雰囲気が浸透していたが、雪弥の前に広がる二つの席ばかりが別世界だった。参考書の一つさえ持っていない二人の少年が、悠々とした様子でパンをつまみながら雑誌を眺めているのだ。
二人もこれからのことを考えた方がいいのに、と思わず心で呟いた雪弥の前で、暁也と修一がほぼ同時に雑誌のページをめくった。高校三年生の立場を考えると悩ましい光景だが、雪弥は教師任せにすることで気を楽にした。開いた窓へと視線を滑らせると、空に灰色の雲が薄く広がっている。
今日は、町へ行ってみるか。
そう考えて、雪弥は体力温存だと言わんばかりに仮眠を取る体勢に入った。数分でも睡眠がきちんと取れるのは、ほとんどのエージェントが持つ特技の一つだ。訓練によって誰でも習得でき、ときには丸三日寝ない状態で戦闘態勢に入ることも珍しくはない。
四年前のゲリラ戦において、三日で場を鎮圧したエージェントたちも七十二時間動き回っていた。状況に応じて睡眠を取ることは、エージェントの基本である。
それに任せて惰眠を貪っている今の状況はおかしいが、雪弥は考えるのも面倒だったので授業の合間に仮眠を挟んだ。こうして午前中の授業は、特に変わりもなく流れていった。
※※※
昨日と違っていることは、今日が五時間授業という点だ。昨日より一つ分授業が少なく、そしてが最後の授業は、雪弥にとって白鴎学園に来て初めての体育であった。
着なれない高校の体育着に着替えた雪弥は、運動場で騒ぐ男子生徒たちの中で「おじさんに見えないかな、いや、やっぱりおじさんだろう」という自問自答からなかなか抜けられずにいた。
白鴎学園高等部の正門から広がる運動場には、三組と四組の男子生徒たちがおり、合計二十四人の男子高校生たちが集まっていた。そのはしゃぎようは半端ではなく、飛んだり跳ねたり取っ組み合いを始めたりと、まるでまとまりなく騒いでいる。
タンクトップのいかつい男性教師が、運動場の中央に立って、収拾のつかない生徒たちの群れを見つめていた。薄い唇は引き攣り、こめかみには青筋が浮かび上がっている。
「さっきも言ったように……はしゃぐな馬鹿野郎! お前らは中学生か!」
男性教師が、息を吸い込んで声を張り上げた。雪弥は「小学生か、のほうがいいと思うんだけど」と心の中で呟いてしまった。
男子生徒たちが「はーい」と答えて、気楽に会話を交わしながら中央へと向かい始め、ゆっくりとした歩調で雪弥はその後尾に続いた。少年たちに溶け込めているのかと彼は心配していたが、誰も不審そうに振り返る生徒がいないことを確認して息をついた。
そんな雪弥に、ふと声を掛ける生徒があった。
「うちの学校少人数制だろ? サッカーとかの場合はさ、合同で授業すんだ。女子はバレーらしいぜ」
雪弥の隣にやってきた生徒は、修一だった。彼は、待ちきれない様子でランニング姿勢を取っている。若い子は元気だなぁと思った雪弥の隣に、不服そうに体育着をきこなす暁也が並んだ。
暁也はじろりと雪弥を見やり、小さく口を動かした。
「お前、スポーツ出来んのか?」
「まぁ人並みに」
雪弥はそう答えて、肩をすくめて見せた。暁也は鼻を鳴らしたが、雪弥を挟んだ隣にいた修一は楽しそうにこう言う。
「なぁ暁也、まず俺が稲妻シュートを決めるからさ、サポート宜しくな!」
「ふん、相手は現役サッカー部多数の三組だぜ? やり損ねたら、ジュース一本だからな」
「ふっふっふ、どうせ他は俺の敵じゃないぜ。西田(にしだ)にも負けないし」
修一が不敵な笑みを浮かべ、ある方向へちらりと視線を寄こす。
そこには彼と同じ背丈をした少年がいて、目が合った途端に「俺だって負けねぇし!」と言い返してきた。茶色く焼けた肌が印象の、逆立った頭髪が太陽で赤く見える男子生徒だ。彼は現役サッカー部、キャプテンの西田である。
「俺のクラスが買ったら、お前らがいつも買い占めてる貴重なそばパンを譲ってもらおう!」
西田は吠えて、体育教師の元へと踵を返した。「あいつ、絶対ぇ負かす」と暁也が真剣な面持ちで言い、修一が珍しく真顔で「そばパンは譲れねぇ」とぼやいた。
その様子を見ていた雪弥は、仲がいいなぁとぼんやり思った。暁也が仏頂面で短く答えても、修一は彼の心情を読み取って感情豊かに返すのだ。実に良いコンビだと、雪弥は二人の少年たちを微笑ましくも思った。
白鴎学園高等部では、余った焼きそばをパンに挟んで提供する「食堂のおばちゃん」がいる。個数はいつも二、三個で、生徒たちにとっては貴重なメニューだ。鳥の唐揚げと焼きそばが美味いと評判で、パンを持参して焼きそばを挟む生徒もいた。
いつも飛ぶように現れて焼きそばパンを買い占める修一と暁也を見て、悔しがる三年生も多かったのである。彼らが焼きそばパンを購入しない日だけ、他の生徒たちは「おばちゃん特性の」それを食することができた。
時刻は朝の八時を回っている。教室にはたくさんの生徒が溢れるいつもの光景が広がり、そこに修一と暁也の姿もあった。
暁也の姿があることが珍しいとも思わず、雪弥は、「たった一人のおじさんが未青年の中に入る」ことの緊張を押し殺して、自分のクラスである三年四組の教室に踏み込んだ。女子生徒たちの視線はしばらく雪弥を追ったが、その先で暁也を目に留めると離れていった。
雪弥が近づくと、修一が振り返って「おはよう」と陽気に言い、暁也が「おっす」とぶっきらぼうに言った。
昨日電話で話しをした男、暁也の父である金島一郎を思い出してしまい、雪弥はぎこちなく笑って二人の少年に「やあ」と声を掛けてから、昨日から自分の席となっている場所に腰かけた。
修一と暁也は、まるで付き合いの長い親友というような関係であった。教室では特に会話もなく、それぞれがスポーツ誌を読みふける。どちらかが話を切り出せば会話が成立し、短い単語でお互いのやりとりがきちんと出来た。
暁也が「次の」と言えば修一は新しい雑誌を渡し、「それ、くれ」とくれば引き出しにしまってあるパンを分ける。暁也は修一が「なぁなぁ」と言えば無言で振り返って話を聞き、時には「俺の意見が聞きたいのか、一般論が知りたいのか分かりゃしねぇ」と愚痴ったが、顰められた顔には嫌悪感はなかった。
雪弥は後ろから、そんな二人の様子をしばらく眺めていた。自分を「本田雪弥」として認識した生徒たちは、物珍しそうな視線も突拍子もない質問攻めもしては来なかった。談笑は少数で、ほとんどが友だち同士で問題集を広げあっている。
そういえば、皆受験生だったな。
他人事のように考え、雪弥は教科書やノートを引き出しにしまった。進学先を決めかね、各大学のパンフレットを広げている生徒の姿もある。
教室はすっかり受験の雰囲気が浸透していたが、雪弥の前に広がる二つの席ばかりが別世界だった。参考書の一つさえ持っていない二人の少年が、悠々とした様子でパンをつまみながら雑誌を眺めているのだ。
二人もこれからのことを考えた方がいいのに、と思わず心で呟いた雪弥の前で、暁也と修一がほぼ同時に雑誌のページをめくった。高校三年生の立場を考えると悩ましい光景だが、雪弥は教師任せにすることで気を楽にした。開いた窓へと視線を滑らせると、空に灰色の雲が薄く広がっている。
今日は、町へ行ってみるか。
そう考えて、雪弥は体力温存だと言わんばかりに仮眠を取る体勢に入った。数分でも睡眠がきちんと取れるのは、ほとんどのエージェントが持つ特技の一つだ。訓練によって誰でも習得でき、ときには丸三日寝ない状態で戦闘態勢に入ることも珍しくはない。
四年前のゲリラ戦において、三日で場を鎮圧したエージェントたちも七十二時間動き回っていた。状況に応じて睡眠を取ることは、エージェントの基本である。
それに任せて惰眠を貪っている今の状況はおかしいが、雪弥は考えるのも面倒だったので授業の合間に仮眠を挟んだ。こうして午前中の授業は、特に変わりもなく流れていった。
※※※
昨日と違っていることは、今日が五時間授業という点だ。昨日より一つ分授業が少なく、そしてが最後の授業は、雪弥にとって白鴎学園に来て初めての体育であった。
着なれない高校の体育着に着替えた雪弥は、運動場で騒ぐ男子生徒たちの中で「おじさんに見えないかな、いや、やっぱりおじさんだろう」という自問自答からなかなか抜けられずにいた。
白鴎学園高等部の正門から広がる運動場には、三組と四組の男子生徒たちがおり、合計二十四人の男子高校生たちが集まっていた。そのはしゃぎようは半端ではなく、飛んだり跳ねたり取っ組み合いを始めたりと、まるでまとまりなく騒いでいる。
タンクトップのいかつい男性教師が、運動場の中央に立って、収拾のつかない生徒たちの群れを見つめていた。薄い唇は引き攣り、こめかみには青筋が浮かび上がっている。
「さっきも言ったように……はしゃぐな馬鹿野郎! お前らは中学生か!」
男性教師が、息を吸い込んで声を張り上げた。雪弥は「小学生か、のほうがいいと思うんだけど」と心の中で呟いてしまった。
男子生徒たちが「はーい」と答えて、気楽に会話を交わしながら中央へと向かい始め、ゆっくりとした歩調で雪弥はその後尾に続いた。少年たちに溶け込めているのかと彼は心配していたが、誰も不審そうに振り返る生徒がいないことを確認して息をついた。
そんな雪弥に、ふと声を掛ける生徒があった。
「うちの学校少人数制だろ? サッカーとかの場合はさ、合同で授業すんだ。女子はバレーらしいぜ」
雪弥の隣にやってきた生徒は、修一だった。彼は、待ちきれない様子でランニング姿勢を取っている。若い子は元気だなぁと思った雪弥の隣に、不服そうに体育着をきこなす暁也が並んだ。
暁也はじろりと雪弥を見やり、小さく口を動かした。
「お前、スポーツ出来んのか?」
「まぁ人並みに」
雪弥はそう答えて、肩をすくめて見せた。暁也は鼻を鳴らしたが、雪弥を挟んだ隣にいた修一は楽しそうにこう言う。
「なぁ暁也、まず俺が稲妻シュートを決めるからさ、サポート宜しくな!」
「ふん、相手は現役サッカー部多数の三組だぜ? やり損ねたら、ジュース一本だからな」
「ふっふっふ、どうせ他は俺の敵じゃないぜ。西田(にしだ)にも負けないし」
修一が不敵な笑みを浮かべ、ある方向へちらりと視線を寄こす。
そこには彼と同じ背丈をした少年がいて、目が合った途端に「俺だって負けねぇし!」と言い返してきた。茶色く焼けた肌が印象の、逆立った頭髪が太陽で赤く見える男子生徒だ。彼は現役サッカー部、キャプテンの西田である。
「俺のクラスが買ったら、お前らがいつも買い占めてる貴重なそばパンを譲ってもらおう!」
西田は吠えて、体育教師の元へと踵を返した。「あいつ、絶対ぇ負かす」と暁也が真剣な面持ちで言い、修一が珍しく真顔で「そばパンは譲れねぇ」とぼやいた。
その様子を見ていた雪弥は、仲がいいなぁとぼんやり思った。暁也が仏頂面で短く答えても、修一は彼の心情を読み取って感情豊かに返すのだ。実に良いコンビだと、雪弥は二人の少年たちを微笑ましくも思った。
白鴎学園高等部では、余った焼きそばをパンに挟んで提供する「食堂のおばちゃん」がいる。個数はいつも二、三個で、生徒たちにとっては貴重なメニューだ。鳥の唐揚げと焼きそばが美味いと評判で、パンを持参して焼きそばを挟む生徒もいた。
いつも飛ぶように現れて焼きそばパンを買い占める修一と暁也を見て、悔しがる三年生も多かったのである。彼らが焼きそばパンを購入しない日だけ、他の生徒たちは「おばちゃん特性の」それを食することができた。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について
のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。
だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。
「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」
ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。
だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。
その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!?
仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、
「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」
「中の人、彼氏か?」
視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!?
しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して――
同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!?
「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」
代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
学園のアイドルに、俺の部屋のギャル地縛霊がちょっかいを出すから話がややこしくなる。
たかなしポン太
青春
【第1回ノベルピアWEB小説コンテスト中間選考通過作品】
『み、見えるの?』
「見えるかと言われると……ギリ見えない……」
『ふぇっ? ちょっ、ちょっと! どこ見てんのよ!』
◆◆◆
仏教系学園の高校に通う霊能者、尚也。
劣悪な環境での寮生活を1年間終えたあと、2年生から念願のアパート暮らしを始めることになった。
ところが入居予定のアパートの部屋に行ってみると……そこにはセーラー服を着たギャル地縛霊、りんが住み着いていた。
後悔の念が強すぎて、この世に魂が残ってしまったりん。
尚也はそんなりんを無事に成仏させるため、りんと共同生活をすることを決意する。
また新学期の学校では、尚也は学園のアイドルこと花宮琴葉と同じクラスで席も近くなった。
尚也は1年生の時、たまたま琴葉が困っていた時に助けてあげたことがあるのだが……
霊能者の尚也、ギャル地縛霊のりん、学園のアイドル琴葉。
3人とその仲間たちが繰り広げる、ちょっと不思議な日常。
愉快で甘くて、ちょっと切ない、ライトファンタジーなラブコメディー!
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる