70 / 159
10章 夢人と宿主~そしてエル達~(2)
しおりを挟む
重い響きが床を震わせ、脊髄か首の骨が折れたらしい敵が、抗う術もないまま一瞬で床の上に伸びた。刺客が手に持っていた鉄製の槍が、ガランと音を立てて床の上を滑り落ち、スウェンの足元まで転がる。
エルは体制を整えて初めて、敵の姿を確認した。
飾り気のない真っ白い軍服を着た身体は、東洋人ぐらいかと思われる男のものだったが、その首は灰色の大きな鼠の顔をしていた。
これが島神の遣いなのだろうか? それにしては、身体能力としてはそこまで強化されていないキャラクターだなぁ、とエルは他人事のように考えた。
「ヒュー、エル君やるねぇ。想像以上で、ちょっと困っちゃうね」
口笛を吹いたスウェンが、含むような物言いをしたが、既に彼の視線は、倒された鼠男に向けられていた。
鼠男を覗きこむスウェンの後ろで、ログが、出入り口の方を見やりつつ頭をかいた。
「――お前、その技、いちよう一般人にやったらアウトな代物だからな。覚えとけよ」
「実践で使った事はないよ」
エルが記憶している限りでは、使った事はないはずだった。それなのに身体は、考えるよりも先に、まるで使い慣れた事のように動けたのだ。
過ぎった疑問を、エルは胸の奥へとしまう事にした。きっとそれも、忘れてしまっている記憶に関わる事なのだろう。近いうちに、それを知る時が来る予感もしていた。
すると、ログがセイジに目配せした。
「セイジ、扉の向こうに何人いると思う?」
「ざっと二十、だろうか」
「下は、もっと多い可能性があるね」
スウェンが補足した。彼は鼠男をしばらく見つめた後、顎に手をやり「ふむ」と肯いた。
「なかなか、原始的なエキストラといったところかな。先程の様子を視る限りでは、身体の構造は恐らく普通の人間と変わりないだろうね。化け物退治ほどの難しさはないと思うけど、彼らがどこから湧き出ているのかは、少し興味あるね。扉の向こうに感じていたエキストラの気配が減っている事に関係がありそうだ」
スウェンは「セキュリティの駒にも、法則性はあるのかな」と、ニヤリとした。
鍵がかけられていた扉のドアノブが、乱暴に回され始めた。荒々しく叩かれたかと思えば、途端に雄叫びのような複数の声が、扉の隙間から室内に響き出した。
「とにかく、僕らは移動している支柱を見付けないといけない訳だね。僕ら三人は、元々チームとして動いていたから行動パターンは把握しているけれど、……エル君は違うからなぁ」
スウェンはエルを振り返ると、半ば腰を屈めるようにして、彼女と視線を合わせた。
「エル君、これから単独で突破していくけど、僕のチームとして動く場合の行動パターンを君は知らない。外で落ち合う予定だけど、説明する時間はないから、無理をしないで誰かに付いていてもいい。僕としても、出来るだけ君が離れてしまわないよう努力はするし――」
「要らない」
エルは、スウェンの口に手を当てて、続く彼の言葉を遮った。
「同情なんか要らない。俺は、あなた達の任務には無関係な要素なのだから、責任を感じられる方が、痛いよ」
そう告げて、エルは下手な愛想笑いを返した。スウェンの目を見つめ返して、小さく頭を振る。
駄目だよ、スウェン。あなたは俺を、心配してしまっているんだ。他人として引いている距離を、踏み外し掛けてしまっているんだよ。別れる事になった時、辛い思いをさせたくないんだ。
エルは眼差しで想いを伝え、スウェンの口から、そっと手を離した。
この想いが、目だけで伝わったのかは定かではないが、賢い彼は、何かしら感じるところがあったようだ。エルは、スウェンが目を見開いて口をつぐむ表情を見据え、コクリと肯いて見せた。
「俺は、守られるつもりはないよ。立ち塞がる敵があるのなら、打ち倒して前に進むだけだ。協力するって勝手に決めて、勝手に付いていってるだけだから。――それに俺、スウェンが思っているよりも多分、強いよ。だから、少しの間だけでも俺を信じてよ」
エルは、ぎこちないながらも笑った。
部屋の扉は激しく叩かれ続けており、そろそろ蹴破られそうだ。スウェンが立ち上がりながら「オーケー」と呟いた。その眼差しには、普段の冷静さが戻っていた。
「エル君、何か必要な物は?」
「銃じゃなくて、刀かナイフが欲しい。俺は主に体術を使う接近戦タイプで、飛び道具は苦手だから」
「分かった、僕のナイフを貸してあげるよ。大切に使っている物だから、後でちゃんと返してね」
スウェンは腰元から、焦げ茶色の古びた革鞘に収まったそれを手渡して来た。
それは持ち手に重みを感じる、通常のナイフよりも大きなコンバットナイフだった。柄が少し太いが、昔オジサンに使わせてもらっていた、ケーバーと呼ばれるファイティング・ユーティリティナイフと似てもいる部分がある。
まぁ少し使えば手に馴染むだろう、とエルは考え、その革鞘を腰元に手早く設置した。
その様子を見ていたログが、「いいのか」とスウェンに訊いた。スウェンは視線をそらし、「ああ」と答えた。
「おい、クソガキ。外は今どうなっているのか分からねぇが、バラけた方がいい場合は、敵陣地から脱出する事だけを考えて動け。迷子になりそうだったら、誰かについていればいい」
「マジでぶっ飛ばすぞ。方向音痴なお前に言われたくないんだけどッ?」
エルが睨み付けると、ログが不敵な笑みを返した。
「ま、お手並み拝見ってところだな。せいぜい、死なねぇように頑張れ」
ログは手をひらひらとさせると、口径の大きな銃を引き抜いた。
スウェンが「よいしょ」と、またしてもいつ取り出したのか分からないバズーカ砲を構え、おもむろに出入り口目掛けて撃ち放った。
爆破された扉が激しい爆風を起こし、出入口に大きな穴が空いた。
消炎と爆風の向こう側で、扉の前にいたらしい複数の鼠男達が、着弾の際の衝撃に吹き飛ばされ、吹き抜けから一階のフロントへと落ちていくのが見えた。
スウェンの合図と同時に、全員が動き出した。ログを筆頭に、スウェンとセイジが室内を飛び出し、続けて銃撃音が鳴り響いた。
クロエは既にボストンバックに入っており、エルは、それを肩から斜めに掛けて部屋を走り出た。
エルが一足遅れて廊下に出た時、既にセイジが腕一本で鼠男達を掴み上げ、そのまま吹き抜けから一階に放り投げているところだった。スウェンがバズーカ砲を抱えたまま階段へと移り、更にその階下からは、別の銃声が立て続けに響いていた。
建物内には、多くの鼠男が溢れていた。他の客が逃げ惑い、悲鳴と破壊音がけたたましく反響している。
例の噂とは違い、鼠男達は他のエキストラにも視認出来ているらしい。役者は眼中になく、攻撃の対象はエル達の四人だけのようだ。
エルは体制を整えて初めて、敵の姿を確認した。
飾り気のない真っ白い軍服を着た身体は、東洋人ぐらいかと思われる男のものだったが、その首は灰色の大きな鼠の顔をしていた。
これが島神の遣いなのだろうか? それにしては、身体能力としてはそこまで強化されていないキャラクターだなぁ、とエルは他人事のように考えた。
「ヒュー、エル君やるねぇ。想像以上で、ちょっと困っちゃうね」
口笛を吹いたスウェンが、含むような物言いをしたが、既に彼の視線は、倒された鼠男に向けられていた。
鼠男を覗きこむスウェンの後ろで、ログが、出入り口の方を見やりつつ頭をかいた。
「――お前、その技、いちよう一般人にやったらアウトな代物だからな。覚えとけよ」
「実践で使った事はないよ」
エルが記憶している限りでは、使った事はないはずだった。それなのに身体は、考えるよりも先に、まるで使い慣れた事のように動けたのだ。
過ぎった疑問を、エルは胸の奥へとしまう事にした。きっとそれも、忘れてしまっている記憶に関わる事なのだろう。近いうちに、それを知る時が来る予感もしていた。
すると、ログがセイジに目配せした。
「セイジ、扉の向こうに何人いると思う?」
「ざっと二十、だろうか」
「下は、もっと多い可能性があるね」
スウェンが補足した。彼は鼠男をしばらく見つめた後、顎に手をやり「ふむ」と肯いた。
「なかなか、原始的なエキストラといったところかな。先程の様子を視る限りでは、身体の構造は恐らく普通の人間と変わりないだろうね。化け物退治ほどの難しさはないと思うけど、彼らがどこから湧き出ているのかは、少し興味あるね。扉の向こうに感じていたエキストラの気配が減っている事に関係がありそうだ」
スウェンは「セキュリティの駒にも、法則性はあるのかな」と、ニヤリとした。
鍵がかけられていた扉のドアノブが、乱暴に回され始めた。荒々しく叩かれたかと思えば、途端に雄叫びのような複数の声が、扉の隙間から室内に響き出した。
「とにかく、僕らは移動している支柱を見付けないといけない訳だね。僕ら三人は、元々チームとして動いていたから行動パターンは把握しているけれど、……エル君は違うからなぁ」
スウェンはエルを振り返ると、半ば腰を屈めるようにして、彼女と視線を合わせた。
「エル君、これから単独で突破していくけど、僕のチームとして動く場合の行動パターンを君は知らない。外で落ち合う予定だけど、説明する時間はないから、無理をしないで誰かに付いていてもいい。僕としても、出来るだけ君が離れてしまわないよう努力はするし――」
「要らない」
エルは、スウェンの口に手を当てて、続く彼の言葉を遮った。
「同情なんか要らない。俺は、あなた達の任務には無関係な要素なのだから、責任を感じられる方が、痛いよ」
そう告げて、エルは下手な愛想笑いを返した。スウェンの目を見つめ返して、小さく頭を振る。
駄目だよ、スウェン。あなたは俺を、心配してしまっているんだ。他人として引いている距離を、踏み外し掛けてしまっているんだよ。別れる事になった時、辛い思いをさせたくないんだ。
エルは眼差しで想いを伝え、スウェンの口から、そっと手を離した。
この想いが、目だけで伝わったのかは定かではないが、賢い彼は、何かしら感じるところがあったようだ。エルは、スウェンが目を見開いて口をつぐむ表情を見据え、コクリと肯いて見せた。
「俺は、守られるつもりはないよ。立ち塞がる敵があるのなら、打ち倒して前に進むだけだ。協力するって勝手に決めて、勝手に付いていってるだけだから。――それに俺、スウェンが思っているよりも多分、強いよ。だから、少しの間だけでも俺を信じてよ」
エルは、ぎこちないながらも笑った。
部屋の扉は激しく叩かれ続けており、そろそろ蹴破られそうだ。スウェンが立ち上がりながら「オーケー」と呟いた。その眼差しには、普段の冷静さが戻っていた。
「エル君、何か必要な物は?」
「銃じゃなくて、刀かナイフが欲しい。俺は主に体術を使う接近戦タイプで、飛び道具は苦手だから」
「分かった、僕のナイフを貸してあげるよ。大切に使っている物だから、後でちゃんと返してね」
スウェンは腰元から、焦げ茶色の古びた革鞘に収まったそれを手渡して来た。
それは持ち手に重みを感じる、通常のナイフよりも大きなコンバットナイフだった。柄が少し太いが、昔オジサンに使わせてもらっていた、ケーバーと呼ばれるファイティング・ユーティリティナイフと似てもいる部分がある。
まぁ少し使えば手に馴染むだろう、とエルは考え、その革鞘を腰元に手早く設置した。
その様子を見ていたログが、「いいのか」とスウェンに訊いた。スウェンは視線をそらし、「ああ」と答えた。
「おい、クソガキ。外は今どうなっているのか分からねぇが、バラけた方がいい場合は、敵陣地から脱出する事だけを考えて動け。迷子になりそうだったら、誰かについていればいい」
「マジでぶっ飛ばすぞ。方向音痴なお前に言われたくないんだけどッ?」
エルが睨み付けると、ログが不敵な笑みを返した。
「ま、お手並み拝見ってところだな。せいぜい、死なねぇように頑張れ」
ログは手をひらひらとさせると、口径の大きな銃を引き抜いた。
スウェンが「よいしょ」と、またしてもいつ取り出したのか分からないバズーカ砲を構え、おもむろに出入り口目掛けて撃ち放った。
爆破された扉が激しい爆風を起こし、出入口に大きな穴が空いた。
消炎と爆風の向こう側で、扉の前にいたらしい複数の鼠男達が、着弾の際の衝撃に吹き飛ばされ、吹き抜けから一階のフロントへと落ちていくのが見えた。
スウェンの合図と同時に、全員が動き出した。ログを筆頭に、スウェンとセイジが室内を飛び出し、続けて銃撃音が鳴り響いた。
クロエは既にボストンバックに入っており、エルは、それを肩から斜めに掛けて部屋を走り出た。
エルが一足遅れて廊下に出た時、既にセイジが腕一本で鼠男達を掴み上げ、そのまま吹き抜けから一階に放り投げているところだった。スウェンがバズーカ砲を抱えたまま階段へと移り、更にその階下からは、別の銃声が立て続けに響いていた。
建物内には、多くの鼠男が溢れていた。他の客が逃げ惑い、悲鳴と破壊音がけたたましく反響している。
例の噂とは違い、鼠男達は他のエキストラにも視認出来ているらしい。役者は眼中になく、攻撃の対象はエル達の四人だけのようだ。
0
あなたにおすすめの小説
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……
タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。
断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます
山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。
でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。
それを証明すれば断罪回避できるはず。
幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。
チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。
処刑5秒前だから、今すぐに!
お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~
みつまめ つぼみ
ファンタジー
17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。
記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。
そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。
「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」
恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!
オネエ伯爵、幼女を拾う。~実はこの子、逃げてきた聖女らしい~
雪丸
ファンタジー
アタシ、アドルディ・レッドフォード伯爵。
突然だけど今の状況を説明するわ。幼女を拾ったの。
多分年齢は6~8歳くらいの子。屋敷の前にボロ雑巾が落ちてると思ったらびっくり!人だったの。
死んでる?と思ってその辺りに落ちている木で突いたら、息をしていたから屋敷に運んで手当てをしたのよ。
「道端で倒れていた私を助け、手当を施したその所業。賞賛に値します。(盛大なキャラ作り中)」
んま~~~尊大だし図々しいし可愛くないわ~~~!!
でも聖女様だから変な扱いもできないわ~~~!!
これからアタシ、どうなっちゃうのかしら…。
な、ラブコメ&ファンタジーです。恋の進展はスローペースです。
小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。(敬称略)
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
【完結】奇跡のおくすり~追放された薬師、実は王家の隠し子でした~
いっぺいちゃん
ファンタジー
薬草と静かな生活をこよなく愛する少女、レイナ=リーフィア。
地味で目立たぬ薬師だった彼女は、ある日貴族の陰謀で“冤罪”を着せられ、王都の冒険者ギルドを追放されてしまう。
「――もう、草とだけ暮らせればいい」
絶望の果てにたどり着いた辺境の村で、レイナはひっそりと薬を作り始める。だが、彼女の薬はどんな難病さえ癒す“奇跡の薬”だった。
やがて重病の王子を治したことで、彼女の正体が王家の“隠し子”だと判明し、王都からの使者が訪れる――
「あなたの薬に、国を救ってほしい」
導かれるように再び王都へと向かうレイナ。
医療改革を志し、“薬師局”を創設して仲間たちと共に奔走する日々が始まる。
薬草にしか心を開けなかった少女が、やがて王国の未来を変える――
これは、一人の“草オタク”薬師が紡ぐ、やさしくてまっすぐな奇跡の物語。
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
公爵家の秘密の愛娘
ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝グラント公爵家は王家に仕える名門の家柄。
過去の事情により、今だに独身の当主ダリウス。国王から懇願され、ようやく伯爵未亡人との婚姻を決める。
そんな時、グラント公爵ダリウスの元へと現れたのは1人の少女アンジェラ。
「パパ……私はあなたの娘です」
名乗り出るアンジェラ。
◇
アンジェラが現れたことにより、グラント公爵家は一変。伯爵未亡人との再婚もあやふや。しかも、アンジェラが道中に出逢った人物はまさかの王族。
この時からアンジェラの世界も一変。華やかに色付き出す。
初めはよそよそしいグラント公爵ダリウス(パパ)だが、次第に娘アンジェラを気に掛けるように……。
母娘2代のハッピーライフ&淑女達と貴公子達の恋模様💞
🔶設定などは独自の世界観でご都合主義となります。ハピエン💞
🔶稚拙ながらもHOTランキング(最高20位)に入れて頂き(2025.5.9)、ありがとうございます🙇♀️
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる