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16章 白い大地の駅(3)
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しばらく何も無い土地を歩いた。大地を踏みしめるごとに、靴底で砂利が擦れて音を立てた。後方の森はどんどん遠ざかり、追って来る巨人の気配もなかった。
「『仮想空間エリス』に到着次第、まずはアリスを救出する。脱出口が用意されているかも確認して、それからプログラムの破壊し、脱出しよう」
歩きながら、スウェンが考えを口にした。
スウェンの後方で、ログが大きな欠伸を一つした。ボストンバッグの中から顔を出したクロエも、守を離れられ手緊張感が解けたのか、つられて欠伸をこぼした。
「一体どんなところなんだろうね」
「さぁ、今はどんな風になっているのか」
エルの質問に対して、スウェンは首を傾けて言葉を続けた。
「僕が聞いた話では、美しい都市だったらしいよ。軍事演習用としての街並みが再現されていたものだけど、二本のアニメみたいな近代的な街並みで、すごくキレイだったんだって」
とはいえ、多くの人間を犠牲にした今の『仮想空間エリス』が、どのようになっているのかは未知数だ。アリスを救出した後、プログラムがある場所まで向かい、ログがそれを破壊する。それがスウェンの筋書きらしい。
先を進むホテルマンは、スウェンが説明する間、一切口を出さなかった。エルも、半ば一歩引いて三人のやりとりを見守った。
エルには気になる事があった。スウェン達には話せないでいるのだが、『仮想空間エリス』のプログラムは、支柱のような単純な代物ではなく、ログの破壊の手でも完全に壊す事が出来ないモノである可能性に、――エルは薄々気付き始めていたのだ。
先程のエリアで、ログは鼠の支柱を破壊したが、『夢人』であった少年には作用されなかった。ログは元より支柱を壊そうとしたのだから、結果的にいえば当然かもしれないが、発動に触れた少年について、エルはずっと考えている。
もし、今の『エリス・プログラム』の稼働に、『彼女』が関わっているとしたならば、ログの破壊の力は……
歩き続けた先に白い駅が一つ見えて来て、エルは、ふっと顔を上げた。
小さな教会のような建造物があり、外側の雨避けの下には三台のベンチが並んだ待ち合い席があった。列車のレールは、どこにも敷かれていない。
駅名もついていない白い建物には、大きな木の扉がついていた。扉の向こうにある物については既に予想が出来ていて、スウェンが合図するまでもなく、セイジが動いた。
セイジが力を入れると、大きな扉は、これまで開けられた事がなかったような耳障りな軋みを上げて重々しく開いた。
駅のホームが付いた建造物の中には、大きな銀色の機械が横たわっていた。仕上げられている機械の中心からは、様々な太さの電気ケーブルが伸びて四方の壁に繋がっていた。
筒状をした銀色の機械には、小さな厚ガラスが付いており、ガラスの向こうに緑色の液体がたっぷり入っていた。機械が胎動のような稼働音を上げるたび、まるで呼吸するかのような気泡を上げる。
白いコンクリートの室内は、大型トラック五台分程のスペースがあった。機器から伸びる電気ケーブルは床を埋めるほどの量ではなく、四方の壁に向かって太いコードが四本と、そこに、いくつかの細い電気ケーブルが絡み合い連なっているだけの、シンプルなものだった。
初めて支柱を見た時の衝撃に比べると、ずいぶんと閑散した機械設備のように感じた。利口な機械が、少ない設備の中できちんと動いているような印象を受ける。
ここからは、ログとスウェンの仕事だ。
何が出来る訳でもないエルは、壁に背を預けて様子を見守る事にした。ホテルマンは中には入らず、こちらに背を向けて、開け放たれたままの扉の段差に腰を下ろしていた。
クロエは、一度室内の様子を見届けた後にすぐ、ボストンバッグの中で丸くなって眠りについてしまっていた。ログとスウェンの行動を見守るセイジが、所在なくエルを振り返り、ぎこちない笑みを浮かべて見せたので、エルも、ぎこちなく笑い返した。
その時、彼らに背を向けるように座り込んでいたホテルマンが、ふっと嘲笑を浮かべた。
「人間は、くだらない物を作りますね」
機械の稼働音があるにも関わらず、その声は、やけにはっきりと耳に滑りこんで来た。ログが「何が言いたい」と、室内から大きな声を投げかけたが、ホテルマンは背中越しに肩をすくめ、ちらりと横目でスウェンの様子を見ただけだった。
エルも、スウェンへ視線を向けた。彼は支柱の前で何やら機械をいじっていたが、その表情は曇っていた。彼は何度かスピーカーを軽く叩き、首を捻っている。
「外とは繋がらないと思いますよ、『親切なお客様』」
ホテルマンが途端に、どちらともつかない困り顔を作って、そう言った。
「私達は先程、『仮想空間エリス』の心臓である『エリス・プログラム』の干渉を受けました。あれはバグのようなものですから、恐らく、復旧までには、しばらく時間がかかるかと思われます」
「通信システムに障害が起こるという事かい?」
スウェンは立ち上がり、苦労損の顔を、ホテルマンに向けた。
「はぁ、私は『機械』とやらには詳しくはないので、なんとも言えないのですが……そうですねぇ、大きな干渉は、巨大なエネルギーのうねりです。簡単に例えると、圧縮されたエネルギーが、瞬間的に爆発するようなものです。通信とやらにも、支障をきたす可能性はあります」
オジサンの家には、ほとんど近代機器がなかったが、無知なエルにもエネルギーの爆発だと言われれば、何かしら生涯が怒るだろうとは理解出来た。
説明を聞いたスウェンも、「なるほど、仕方がないね」と交信を諦めたように肩を落とした。
「僕は何だか胸騒ぎがしてね。気のせいならいいのだけれど、ここに来て『夢人』やら色々とあったじゃないか。それで、もしかしたら、ラボでも何か起こっていやしないかと……」
「あいつらは俺達の身体みてるだけだろ。どうって事ないさ。そんなファンタジーな事が、現実で起こる確率なんて早々ないだろ」
ログがそう答えたが、スウェンは悩ましげに沈黙し、セイジは自信なさそうに二人の様子を見守っていた。
三人の軍人を室内に残し、エルは、座りこむホテルマンの隣から白い世界を眺めた。背後で機械の稼働音が止むのを感じながら、ふと、『夢人』だった少年の事が思い起こされて――
頑張れば、外と通信が行えたのではないか、という考えが脳裏を過ぎった。そもそも、彼以上の事を、ホテルマンは出来るような予感がしているのだ。
エルは、作り物の顔をしたホテルマンの横面を、後ろの三人に気付かれない程度にチラリと盗み見た。
「……本当のところは、どうなの?」
「……何が、でしょうか?」
「……さっきの説明。俺には、なんだか取ってつけたようにも聞こえた」
お互い白い世界を眺めたまま、囁く程度に言葉を交わした。
ホテルマンが、含み笑いに肩を震わせた。
「貴女には、嘘が付けませんねぇ。『遮断』は完全ではないですから、今こじ開けられてはマズイのですよ」
「だから通信を断ったの? それは、貴方にとって必要な事?」
「外にいる『彼ら』にとっては必要でしょう。建物内でちょっとしたトラブルに巻き込まれてしまいましたから、その関係上、ね」
彼は含むように答え、中途半端に言葉を切った。
エルは仕方なく思いながら、質問を諦めて彼の隣に腰を下ろした。
「『仮想空間エリス』に到着次第、まずはアリスを救出する。脱出口が用意されているかも確認して、それからプログラムの破壊し、脱出しよう」
歩きながら、スウェンが考えを口にした。
スウェンの後方で、ログが大きな欠伸を一つした。ボストンバッグの中から顔を出したクロエも、守を離れられ手緊張感が解けたのか、つられて欠伸をこぼした。
「一体どんなところなんだろうね」
「さぁ、今はどんな風になっているのか」
エルの質問に対して、スウェンは首を傾けて言葉を続けた。
「僕が聞いた話では、美しい都市だったらしいよ。軍事演習用としての街並みが再現されていたものだけど、二本のアニメみたいな近代的な街並みで、すごくキレイだったんだって」
とはいえ、多くの人間を犠牲にした今の『仮想空間エリス』が、どのようになっているのかは未知数だ。アリスを救出した後、プログラムがある場所まで向かい、ログがそれを破壊する。それがスウェンの筋書きらしい。
先を進むホテルマンは、スウェンが説明する間、一切口を出さなかった。エルも、半ば一歩引いて三人のやりとりを見守った。
エルには気になる事があった。スウェン達には話せないでいるのだが、『仮想空間エリス』のプログラムは、支柱のような単純な代物ではなく、ログの破壊の手でも完全に壊す事が出来ないモノである可能性に、――エルは薄々気付き始めていたのだ。
先程のエリアで、ログは鼠の支柱を破壊したが、『夢人』であった少年には作用されなかった。ログは元より支柱を壊そうとしたのだから、結果的にいえば当然かもしれないが、発動に触れた少年について、エルはずっと考えている。
もし、今の『エリス・プログラム』の稼働に、『彼女』が関わっているとしたならば、ログの破壊の力は……
歩き続けた先に白い駅が一つ見えて来て、エルは、ふっと顔を上げた。
小さな教会のような建造物があり、外側の雨避けの下には三台のベンチが並んだ待ち合い席があった。列車のレールは、どこにも敷かれていない。
駅名もついていない白い建物には、大きな木の扉がついていた。扉の向こうにある物については既に予想が出来ていて、スウェンが合図するまでもなく、セイジが動いた。
セイジが力を入れると、大きな扉は、これまで開けられた事がなかったような耳障りな軋みを上げて重々しく開いた。
駅のホームが付いた建造物の中には、大きな銀色の機械が横たわっていた。仕上げられている機械の中心からは、様々な太さの電気ケーブルが伸びて四方の壁に繋がっていた。
筒状をした銀色の機械には、小さな厚ガラスが付いており、ガラスの向こうに緑色の液体がたっぷり入っていた。機械が胎動のような稼働音を上げるたび、まるで呼吸するかのような気泡を上げる。
白いコンクリートの室内は、大型トラック五台分程のスペースがあった。機器から伸びる電気ケーブルは床を埋めるほどの量ではなく、四方の壁に向かって太いコードが四本と、そこに、いくつかの細い電気ケーブルが絡み合い連なっているだけの、シンプルなものだった。
初めて支柱を見た時の衝撃に比べると、ずいぶんと閑散した機械設備のように感じた。利口な機械が、少ない設備の中できちんと動いているような印象を受ける。
ここからは、ログとスウェンの仕事だ。
何が出来る訳でもないエルは、壁に背を預けて様子を見守る事にした。ホテルマンは中には入らず、こちらに背を向けて、開け放たれたままの扉の段差に腰を下ろしていた。
クロエは、一度室内の様子を見届けた後にすぐ、ボストンバッグの中で丸くなって眠りについてしまっていた。ログとスウェンの行動を見守るセイジが、所在なくエルを振り返り、ぎこちない笑みを浮かべて見せたので、エルも、ぎこちなく笑い返した。
その時、彼らに背を向けるように座り込んでいたホテルマンが、ふっと嘲笑を浮かべた。
「人間は、くだらない物を作りますね」
機械の稼働音があるにも関わらず、その声は、やけにはっきりと耳に滑りこんで来た。ログが「何が言いたい」と、室内から大きな声を投げかけたが、ホテルマンは背中越しに肩をすくめ、ちらりと横目でスウェンの様子を見ただけだった。
エルも、スウェンへ視線を向けた。彼は支柱の前で何やら機械をいじっていたが、その表情は曇っていた。彼は何度かスピーカーを軽く叩き、首を捻っている。
「外とは繋がらないと思いますよ、『親切なお客様』」
ホテルマンが途端に、どちらともつかない困り顔を作って、そう言った。
「私達は先程、『仮想空間エリス』の心臓である『エリス・プログラム』の干渉を受けました。あれはバグのようなものですから、恐らく、復旧までには、しばらく時間がかかるかと思われます」
「通信システムに障害が起こるという事かい?」
スウェンは立ち上がり、苦労損の顔を、ホテルマンに向けた。
「はぁ、私は『機械』とやらには詳しくはないので、なんとも言えないのですが……そうですねぇ、大きな干渉は、巨大なエネルギーのうねりです。簡単に例えると、圧縮されたエネルギーが、瞬間的に爆発するようなものです。通信とやらにも、支障をきたす可能性はあります」
オジサンの家には、ほとんど近代機器がなかったが、無知なエルにもエネルギーの爆発だと言われれば、何かしら生涯が怒るだろうとは理解出来た。
説明を聞いたスウェンも、「なるほど、仕方がないね」と交信を諦めたように肩を落とした。
「僕は何だか胸騒ぎがしてね。気のせいならいいのだけれど、ここに来て『夢人』やら色々とあったじゃないか。それで、もしかしたら、ラボでも何か起こっていやしないかと……」
「あいつらは俺達の身体みてるだけだろ。どうって事ないさ。そんなファンタジーな事が、現実で起こる確率なんて早々ないだろ」
ログがそう答えたが、スウェンは悩ましげに沈黙し、セイジは自信なさそうに二人の様子を見守っていた。
三人の軍人を室内に残し、エルは、座りこむホテルマンの隣から白い世界を眺めた。背後で機械の稼働音が止むのを感じながら、ふと、『夢人』だった少年の事が思い起こされて――
頑張れば、外と通信が行えたのではないか、という考えが脳裏を過ぎった。そもそも、彼以上の事を、ホテルマンは出来るような予感がしているのだ。
エルは、作り物の顔をしたホテルマンの横面を、後ろの三人に気付かれない程度にチラリと盗み見た。
「……本当のところは、どうなの?」
「……何が、でしょうか?」
「……さっきの説明。俺には、なんだか取ってつけたようにも聞こえた」
お互い白い世界を眺めたまま、囁く程度に言葉を交わした。
ホテルマンが、含み笑いに肩を震わせた。
「貴女には、嘘が付けませんねぇ。『遮断』は完全ではないですから、今こじ開けられてはマズイのですよ」
「だから通信を断ったの? それは、貴方にとって必要な事?」
「外にいる『彼ら』にとっては必要でしょう。建物内でちょっとしたトラブルに巻き込まれてしまいましたから、その関係上、ね」
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