153 / 159
24章 天国から一時戻った男と犬(2)
しおりを挟む
塔の中では、頭上まで続く螺旋階段が、頂上へ向けて真っ直ぐに聳え建っていた。ただ一つ残された螺旋階段を、雑種犬、ログ、男の順番で駆け上がった。その間も、男は話し続ける。
ログは階段を駆け上がりながら、一度だけ、恨めしそうに男を振り返った。
呼吸の乱れ一つない男の姿は、どこか現実味が薄くも思えた。この男は生きていない人間なのかと、ログは、そんなつまらない事を考えてしまった。
「その神様とやらにも、勿論子共がいるんだそうだ。子育てってのは、どの世界も大変なもんなんだなぁ。俺はさ、最後にあいつにこう言ったんだ。もし、俺の可愛い娘が本当に困った時には、手助け出来るよう取り計らっちゃくれないかね、ってさ。あいつは、微笑むだけで何も答えなかった。望みが変わるようなら呼んでくれといって、消えちまったんだ」
塔の外から、世界が崩れていく音が木霊していた。この螺旋階段も、いつまでもつのか分からない。
螺旋階段から響く足音は、一組だけだった。ログは、螺旋階段を駆け続ける雑種犬の後ろ姿へ目を向けた。犬の足は、螺旋階段には触れていなかった。見えない壁に阻まれているように、犬は階段の僅か上の空間を踏みしめていた。後ろを走る白髪の男も同じで、彼の足は螺旋階段よりも僅かに浮いた宙を蹴っていた。
身体はあるのに、まるで幽霊みてぇだな。
ログがそう思案していると、男が横顔でこう続けた。
「あいつは――ナイトメアは、エルを助けるつもりなんだよ。発動する為に必要な記憶を持っている魂を、ちょいと貸し寄越してくれと頼みに来てな。俺も同席して話を聞いた時は、まぁ驚いたね。奴が帰った後で、俺の方で神様とやらにお願いして、それで俺とポタロウが一時的にこっちに戻された訳だが」
「待て、『発動』ってなんだ」
「あ? 知らねぇのか。ナイトメアが『力』を使うにはエルネギーが要る。それは生物の『過去』なんだよ。エルは幼い頃事故で死にかけて、それを助ける際に幼少期の記憶が『消費』された」
そういえば事故の後、両親と暮らしていた頃の記憶がほとんど失ってしまったのだと、エルが語っていた事をログは思い起こした。
「ナイトメアは『過去』を食う。心が揺れ動いた苦い記憶、幸福を感じた記憶、それが特に強いエネルギーになるらしい。俺は戦争にも参加したし、エルと共に過ごした時間もある。俺とポタロウとクロエの『過去』を足せば、どうにか今回の『発動』分のエネルギーになるって訳さ」
「つまり、なんだ……神様とやらが許可しなきゃ出来ないような事を、あのホテル野郎は思いついたってわけか?」
過去を食べると言われても実感が湧くはずがなく、ログは難しい部分は放り投げてそう尋ねた。ホテルマンが何もしなかったのは、エルの記憶を守るためだったという事だけは、どうにか理解した。
エルにしても、あの野郎にしても、勝手過ぎる。
ログは階段を駆け上がり続けながら、「畜生」と口の中で罵倒の言葉をこぼした。
つまり今回の事件については、『エリス・プログラム』を破壊するだけでは解決には至らないのだ。ホテルマンは、エルが犠牲にならなければならないような、とんでもない『力』とやらを発動するつもりなのだろう。
ファンタジー映画じゃあるまいし、とログは悪態を吐いた。
エルを無事に帰すためには、死んだはずのエルの『おじさん』や『その飼い犬』が出て来なければならない状況なのだろう。男はログをちらりと見やり、それから、質問の内容を改めて反芻し「ふむ」と片手で顎の無精髭をなぞった。
「俺も詳しくは知らん。全部終わらせる為には、発動消費分の過去がありゃいいって話しだ」
「ざっくりしてんな……」
こいつも思考タイプの軍人ではないらしい、とログは察した。
彼らよりも少し先を進んだ雑種犬が、男を振り返って「ふわっほん」と楽しそうに吠えた。
「煩ぇぞ、小僧。ポタロウも便乗してんじゃねぇ。エルは特別な『器』らしくてな。ナイトメアみてぇな、とんでもねぇ化け物を難なく受けて入れて、こちら側の世界に問題なく運び込む事が出来る『魂』とやらも持っているんだと。尚且つエルの場合は、ナイトメアが発動に必要なエネルギーも、たんまり持っているらしい」
「それを、別の人間で補うって事か?」
「ああ、そうだ。その為に、俺とポタロウがここへ来た。一時的にとはいえ、ナイトメアはこの世界に来て、仮の身体で動く事が可能となった。移動手段には特殊な『器』が必要だが、既に発動場所へ来られた後はエルじゃなくてもいいって事さ」
男は、唇を舐めて話を続けた。
「タイミングが良かったんだ。人工夢世界が混じり合って、偶然にも生きた人間が複数人いて、ナイトメアと繋がれるクロエもいた。お前達が動いた事で、ナイトメアには余力が残された。生きているクロエと、俺とポタロウの持つ過去を足せば、あいつはエルの身体から自分を切り離す事が可能だとも考えているんだろう」
それはつまり、クロエを『宿主』とやらにしてしまおう、という事だろうか?
ログは、男の片腕に抱えられるクロエに聞こえるよう、「おい」と大きめの声を上げた。
「お前は、それでもいいのか。エルの身代わりになるって事は、もう、あいつと外の世界に戻れないって事だぞ」
『いいのよ。これは私がナイトメアと話して、望んだ事なの。私はもう長くはもたないし、この身に宿った力を使ってまで長生きをしようとは思わないもの。私は、あの子が生きる明日が愛おしいの』
ログは、肩越しにクロエを振り返り――ああ、美しい瞳をした猫だ――そう思った。この黒猫は、生きる事の大切さと、寿命を全うする誇らしさを知っているのだ。立派な覚悟を持った彼女に対して、一時の同情だけで引きとめるには、失礼だろうとさえ思えた。
男が、クロエを優しく抱き寄せた。クロエは男の、白い無精髭のはえた顎に濡れた鼻先をすり寄せた。
ログに見せた時とは違う穏やかな表情で、男が老猫を見つめた。
「すまないなぁ、クロエ。本当だったら、あと数日はエルとの時間を過ごせただろうに……」
『いいえ、私、とても幸福だったのよ。これ以上の幸せを望めないぐらい、あの子が愛しいの』
「――ああ、俺もポタロウも、結局のところ、あいつが可愛くて仕方がないんだ。一緒にはいられなくても、生きていて欲しいと願っちまうぐらいに」
雑種犬が、主人と小さな友達の様子を確認するように、気楽そうな呑気な眼差しを向けた。
肩越しに見つめるログの視線に気が付いて、男が顔を上げた。男は、すぐ取り繕うように笑ったが、その表情は今にも泣き出しそうだった。
「血は繋がっていなくとも、俺にとって、あいつは大事な娘だった」
「ああ、知ってる」
ログが答えると、男は「生意気なガキだなぁ」とぎこちなく笑った。
「本当だったら、ちゃんと女の子として育ててやりたかった。でも事情もあった。いつか、この世界で戦いに巻き込まれると聞かされて、俺は、俺がいなくなっても自分の身が守れるようエルを鍛える必要があった」
とはいえ、と男は困ったように視線を宙に向けた。
「ナイトメアが入っちまった事で、あいつの中で性別の意識が曖昧になってしまったみたいでなぁ。女だと言い聞かせても、ちっとも聞かなかったぜ。長い髪もやめて、スカートも履かなくなった」
「……そうか」
「まぁ、安心しろよ小僧。ナイトメアが入ったからといって、あいつの心まで男になった訳じゃねぇ。女としての第二成長が遅れているだけだ。でも、俺だって大概だよなぁ。強くさせる為だけに、あいつを男として育てちまったんだから。可愛い娘に、男として生きろと強いれるような父親は、いないだろうに」
可愛い娘なんだ、愛していたんだと、男の声は次第に小さくなり、問えていった。
ログは階段を駆け上がりながら、一度だけ、恨めしそうに男を振り返った。
呼吸の乱れ一つない男の姿は、どこか現実味が薄くも思えた。この男は生きていない人間なのかと、ログは、そんなつまらない事を考えてしまった。
「その神様とやらにも、勿論子共がいるんだそうだ。子育てってのは、どの世界も大変なもんなんだなぁ。俺はさ、最後にあいつにこう言ったんだ。もし、俺の可愛い娘が本当に困った時には、手助け出来るよう取り計らっちゃくれないかね、ってさ。あいつは、微笑むだけで何も答えなかった。望みが変わるようなら呼んでくれといって、消えちまったんだ」
塔の外から、世界が崩れていく音が木霊していた。この螺旋階段も、いつまでもつのか分からない。
螺旋階段から響く足音は、一組だけだった。ログは、螺旋階段を駆け続ける雑種犬の後ろ姿へ目を向けた。犬の足は、螺旋階段には触れていなかった。見えない壁に阻まれているように、犬は階段の僅か上の空間を踏みしめていた。後ろを走る白髪の男も同じで、彼の足は螺旋階段よりも僅かに浮いた宙を蹴っていた。
身体はあるのに、まるで幽霊みてぇだな。
ログがそう思案していると、男が横顔でこう続けた。
「あいつは――ナイトメアは、エルを助けるつもりなんだよ。発動する為に必要な記憶を持っている魂を、ちょいと貸し寄越してくれと頼みに来てな。俺も同席して話を聞いた時は、まぁ驚いたね。奴が帰った後で、俺の方で神様とやらにお願いして、それで俺とポタロウが一時的にこっちに戻された訳だが」
「待て、『発動』ってなんだ」
「あ? 知らねぇのか。ナイトメアが『力』を使うにはエルネギーが要る。それは生物の『過去』なんだよ。エルは幼い頃事故で死にかけて、それを助ける際に幼少期の記憶が『消費』された」
そういえば事故の後、両親と暮らしていた頃の記憶がほとんど失ってしまったのだと、エルが語っていた事をログは思い起こした。
「ナイトメアは『過去』を食う。心が揺れ動いた苦い記憶、幸福を感じた記憶、それが特に強いエネルギーになるらしい。俺は戦争にも参加したし、エルと共に過ごした時間もある。俺とポタロウとクロエの『過去』を足せば、どうにか今回の『発動』分のエネルギーになるって訳さ」
「つまり、なんだ……神様とやらが許可しなきゃ出来ないような事を、あのホテル野郎は思いついたってわけか?」
過去を食べると言われても実感が湧くはずがなく、ログは難しい部分は放り投げてそう尋ねた。ホテルマンが何もしなかったのは、エルの記憶を守るためだったという事だけは、どうにか理解した。
エルにしても、あの野郎にしても、勝手過ぎる。
ログは階段を駆け上がり続けながら、「畜生」と口の中で罵倒の言葉をこぼした。
つまり今回の事件については、『エリス・プログラム』を破壊するだけでは解決には至らないのだ。ホテルマンは、エルが犠牲にならなければならないような、とんでもない『力』とやらを発動するつもりなのだろう。
ファンタジー映画じゃあるまいし、とログは悪態を吐いた。
エルを無事に帰すためには、死んだはずのエルの『おじさん』や『その飼い犬』が出て来なければならない状況なのだろう。男はログをちらりと見やり、それから、質問の内容を改めて反芻し「ふむ」と片手で顎の無精髭をなぞった。
「俺も詳しくは知らん。全部終わらせる為には、発動消費分の過去がありゃいいって話しだ」
「ざっくりしてんな……」
こいつも思考タイプの軍人ではないらしい、とログは察した。
彼らよりも少し先を進んだ雑種犬が、男を振り返って「ふわっほん」と楽しそうに吠えた。
「煩ぇぞ、小僧。ポタロウも便乗してんじゃねぇ。エルは特別な『器』らしくてな。ナイトメアみてぇな、とんでもねぇ化け物を難なく受けて入れて、こちら側の世界に問題なく運び込む事が出来る『魂』とやらも持っているんだと。尚且つエルの場合は、ナイトメアが発動に必要なエネルギーも、たんまり持っているらしい」
「それを、別の人間で補うって事か?」
「ああ、そうだ。その為に、俺とポタロウがここへ来た。一時的にとはいえ、ナイトメアはこの世界に来て、仮の身体で動く事が可能となった。移動手段には特殊な『器』が必要だが、既に発動場所へ来られた後はエルじゃなくてもいいって事さ」
男は、唇を舐めて話を続けた。
「タイミングが良かったんだ。人工夢世界が混じり合って、偶然にも生きた人間が複数人いて、ナイトメアと繋がれるクロエもいた。お前達が動いた事で、ナイトメアには余力が残された。生きているクロエと、俺とポタロウの持つ過去を足せば、あいつはエルの身体から自分を切り離す事が可能だとも考えているんだろう」
それはつまり、クロエを『宿主』とやらにしてしまおう、という事だろうか?
ログは、男の片腕に抱えられるクロエに聞こえるよう、「おい」と大きめの声を上げた。
「お前は、それでもいいのか。エルの身代わりになるって事は、もう、あいつと外の世界に戻れないって事だぞ」
『いいのよ。これは私がナイトメアと話して、望んだ事なの。私はもう長くはもたないし、この身に宿った力を使ってまで長生きをしようとは思わないもの。私は、あの子が生きる明日が愛おしいの』
ログは、肩越しにクロエを振り返り――ああ、美しい瞳をした猫だ――そう思った。この黒猫は、生きる事の大切さと、寿命を全うする誇らしさを知っているのだ。立派な覚悟を持った彼女に対して、一時の同情だけで引きとめるには、失礼だろうとさえ思えた。
男が、クロエを優しく抱き寄せた。クロエは男の、白い無精髭のはえた顎に濡れた鼻先をすり寄せた。
ログに見せた時とは違う穏やかな表情で、男が老猫を見つめた。
「すまないなぁ、クロエ。本当だったら、あと数日はエルとの時間を過ごせただろうに……」
『いいえ、私、とても幸福だったのよ。これ以上の幸せを望めないぐらい、あの子が愛しいの』
「――ああ、俺もポタロウも、結局のところ、あいつが可愛くて仕方がないんだ。一緒にはいられなくても、生きていて欲しいと願っちまうぐらいに」
雑種犬が、主人と小さな友達の様子を確認するように、気楽そうな呑気な眼差しを向けた。
肩越しに見つめるログの視線に気が付いて、男が顔を上げた。男は、すぐ取り繕うように笑ったが、その表情は今にも泣き出しそうだった。
「血は繋がっていなくとも、俺にとって、あいつは大事な娘だった」
「ああ、知ってる」
ログが答えると、男は「生意気なガキだなぁ」とぎこちなく笑った。
「本当だったら、ちゃんと女の子として育ててやりたかった。でも事情もあった。いつか、この世界で戦いに巻き込まれると聞かされて、俺は、俺がいなくなっても自分の身が守れるようエルを鍛える必要があった」
とはいえ、と男は困ったように視線を宙に向けた。
「ナイトメアが入っちまった事で、あいつの中で性別の意識が曖昧になってしまったみたいでなぁ。女だと言い聞かせても、ちっとも聞かなかったぜ。長い髪もやめて、スカートも履かなくなった」
「……そうか」
「まぁ、安心しろよ小僧。ナイトメアが入ったからといって、あいつの心まで男になった訳じゃねぇ。女としての第二成長が遅れているだけだ。でも、俺だって大概だよなぁ。強くさせる為だけに、あいつを男として育てちまったんだから。可愛い娘に、男として生きろと強いれるような父親は、いないだろうに」
可愛い娘なんだ、愛していたんだと、男の声は次第に小さくなり、問えていった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!
桜もふ
恋愛
神の『ある行動』のせいで死んだらしい。私の人生を奪った神様に便利なスキルを貰い、転生した異世界で使えるチートの魔法が強すぎて楽しくて便利なの。でもね、ここは異世界。地球のように安全で自由な世界ではない、魔物やモンスターが襲って来る危険な世界……。
「生きたければ魔物やモンスターを倒せ!!」倒さなければ自分が死ぬ世界だからだ。
異世界で過ごす中で仲間ができ、時には可愛がられながら魔物を倒し、食料確保をし、この世界での生活を楽しく生き抜いて行こうと思います。
初めはファンタジー要素が多いが、中盤あたりから恋愛に入ります!!
無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……
タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。
断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます
山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。
でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。
それを証明すれば断罪回避できるはず。
幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。
チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。
処刑5秒前だから、今すぐに!
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~
みつまめ つぼみ
ファンタジー
17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。
記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。
そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。
「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」
恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!
オネエ伯爵、幼女を拾う。~実はこの子、逃げてきた聖女らしい~
雪丸
ファンタジー
アタシ、アドルディ・レッドフォード伯爵。
突然だけど今の状況を説明するわ。幼女を拾ったの。
多分年齢は6~8歳くらいの子。屋敷の前にボロ雑巾が落ちてると思ったらびっくり!人だったの。
死んでる?と思ってその辺りに落ちている木で突いたら、息をしていたから屋敷に運んで手当てをしたのよ。
「道端で倒れていた私を助け、手当を施したその所業。賞賛に値します。(盛大なキャラ作り中)」
んま~~~尊大だし図々しいし可愛くないわ~~~!!
でも聖女様だから変な扱いもできないわ~~~!!
これからアタシ、どうなっちゃうのかしら…。
な、ラブコメ&ファンタジーです。恋の進展はスローペースです。
小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。(敬称略)
神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる