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第7話 「機械仕掛けの神」
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ーー広い部屋。そこには、人が一人分だけ入れる11の小さなポッドと、その真ん中にある
翡翠の色をした炭酸水のようなものに満ちている巨大なカプセルがある。そして、その中に浮いている、「少年」の姿があった。もう長い間放置されていたのか、髪は乱雑に伸び、液体内を漂っていた。その身体から大量のコードやパイプが伸びており、それは、よくわからない機械類へとつながっている。
「これが....サイボーグ........。」
「....すげえ...」
初めに出た感想はそれだった。淡く緑に光るカプセル。それは人に見捨てられ、なおも神々しくこの地下に在る。いわばそれは、
「機械仕掛けの神...か...」
その妙な機械的な雄々しさに魅了され、その手をカプセルに伸ばす...その瞬間。
ーーサイレンが鳴り響いた。
「外部の謎の敵性存在が、code:rolandに干渉しました。これより、対象の削除と、自爆プログラムを決行します。」
「な....自爆プログラム!?」
「おいギル!あれを見ろ!」
ジークに言われて、カプセルを見ると、そこには、中の少年が苦しそうに頭を抱え、悶えていた。
「ぐ、ぅぅぅ!!うぁああああ!!」
「ちっ...奪われるくらいなら、自我を削除するってか....?そうはさせねえぞ!」
ジークは機械の元へ向かい、キーボードを叩く。
「ジーク!解除出来るのか!?」
「いや、見よう見まねだが、この際やるしかない....!ギルはもしもの時に備えて、物理的破壊を!」
「よし!わかった!」
「うおおおおお!!!!!!」
ギルバートはアサルトライフルを取り出し、銃弾を撃ち込む。ーーだが。
「くっ....効いてねえのか....?」
ガラスには傷一つつかない。それは防弾ガラスで出来ていた。
「ちくしょう!!!」
ギルバートは殴ったり蹴ったりで割ることを試みた。一方、ジークは無限に連なる文字を解読し、キーボードに打ち込む。
「削除完了まで、10秒前。9...8...7...6...」
「くそっ....!」
「頼む、間に合え!!」
「5....4...3..2..」
「「いっけええええええ!!!」」
ジークがエンターキーを力の限り押したのと同時に、ギルバートの渾身の頭突きによりーーー
カプセルは割れ、液体が漏れ出し、少年がコード類から解放され、倒れこんできた。それをギルバートが抱え込む。
「おっとと....間に合ったか!?」
「ぅ.....ぅぁ.....」
「大丈夫だ、生きてる!だが自爆プログラムの方は解除できなかった!急いで出よう!」
「ああ!」
ジークが少年を担ぎ二人はそのまま走り去って言った。
外はもう既に夜で、空には満天の星が満ちていた。暗い研究所の中から二人と少年は現れた。そしてー。
まもなくして研究所は、大爆発を起こした。元あった建物は、跡形もなく消え去り、その爆風に押され、ジークたち二人は転げた。
「....はぁ....!はぁ...!間に...合った....!」
「はぁ...!おい!大丈夫か!?しっかりしろ!」
「うぅ....ぅぁ...こ...ここは....君たち...は.....?」
「よかった...説明は後。ひとまず、俺たちはアンタを助けにきた。これから部屋に連れてくから、安心して寝ててくれ。」
そういうと、少年はそのまま、されるがままに担がれていった。
かくして、サイボーグの救出劇は終わった。ただ一人、ヒトの域を超えた存在は、ヒトである二人によって助けられたのだ。
to be continued...
翡翠の色をした炭酸水のようなものに満ちている巨大なカプセルがある。そして、その中に浮いている、「少年」の姿があった。もう長い間放置されていたのか、髪は乱雑に伸び、液体内を漂っていた。その身体から大量のコードやパイプが伸びており、それは、よくわからない機械類へとつながっている。
「これが....サイボーグ........。」
「....すげえ...」
初めに出た感想はそれだった。淡く緑に光るカプセル。それは人に見捨てられ、なおも神々しくこの地下に在る。いわばそれは、
「機械仕掛けの神...か...」
その妙な機械的な雄々しさに魅了され、その手をカプセルに伸ばす...その瞬間。
ーーサイレンが鳴り響いた。
「外部の謎の敵性存在が、code:rolandに干渉しました。これより、対象の削除と、自爆プログラムを決行します。」
「な....自爆プログラム!?」
「おいギル!あれを見ろ!」
ジークに言われて、カプセルを見ると、そこには、中の少年が苦しそうに頭を抱え、悶えていた。
「ぐ、ぅぅぅ!!うぁああああ!!」
「ちっ...奪われるくらいなら、自我を削除するってか....?そうはさせねえぞ!」
ジークは機械の元へ向かい、キーボードを叩く。
「ジーク!解除出来るのか!?」
「いや、見よう見まねだが、この際やるしかない....!ギルはもしもの時に備えて、物理的破壊を!」
「よし!わかった!」
「うおおおおお!!!!!!」
ギルバートはアサルトライフルを取り出し、銃弾を撃ち込む。ーーだが。
「くっ....効いてねえのか....?」
ガラスには傷一つつかない。それは防弾ガラスで出来ていた。
「ちくしょう!!!」
ギルバートは殴ったり蹴ったりで割ることを試みた。一方、ジークは無限に連なる文字を解読し、キーボードに打ち込む。
「削除完了まで、10秒前。9...8...7...6...」
「くそっ....!」
「頼む、間に合え!!」
「5....4...3..2..」
「「いっけええええええ!!!」」
ジークがエンターキーを力の限り押したのと同時に、ギルバートの渾身の頭突きによりーーー
カプセルは割れ、液体が漏れ出し、少年がコード類から解放され、倒れこんできた。それをギルバートが抱え込む。
「おっとと....間に合ったか!?」
「ぅ.....ぅぁ.....」
「大丈夫だ、生きてる!だが自爆プログラムの方は解除できなかった!急いで出よう!」
「ああ!」
ジークが少年を担ぎ二人はそのまま走り去って言った。
外はもう既に夜で、空には満天の星が満ちていた。暗い研究所の中から二人と少年は現れた。そしてー。
まもなくして研究所は、大爆発を起こした。元あった建物は、跡形もなく消え去り、その爆風に押され、ジークたち二人は転げた。
「....はぁ....!はぁ...!間に...合った....!」
「はぁ...!おい!大丈夫か!?しっかりしろ!」
「うぅ....ぅぁ...こ...ここは....君たち...は.....?」
「よかった...説明は後。ひとまず、俺たちはアンタを助けにきた。これから部屋に連れてくから、安心して寝ててくれ。」
そういうと、少年はそのまま、されるがままに担がれていった。
かくして、サイボーグの救出劇は終わった。ただ一人、ヒトの域を超えた存在は、ヒトである二人によって助けられたのだ。
to be continued...
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