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新章
第95話 内部から崩壊!? 闇ギルド出現!!
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寒々しい夜になった。
丸い月は、まるで俺達を嘲笑うかのようだった。
「――さて、噂の人攫いが現れるやら」
フェルスの目撃したという城塞都市・イニティウムの郊外へ向かった。人気はなく、魔導式の街灯が周囲を照らすだけだった。寂しい場所だが、こういう場所でこそ若い娘さんは狙われるわけだな。
今回は、カルニには囮になってもらい、周囲をウロウロして貰う事にした。あの爆乳秘書なら、狙われる確率100%だろう。
頼むぜ、カルニ。
一方の俺とフルクは林の中で見守っていた。
「あのぅ、アウルムさん」
「なんだ、フルク」
「もし、イニティウムの方の仕業だったりしたら……ちょっと悲しいですね」
「仕方ないさ。人間は欲深い生き物だから、善にだって悪にだってなる。悲しいかな、これだけ人口が多いと犯罪者も出てしまうんだろうな」
犯人には裁きを受けてもらう。
カルニに注視していると――
『――ガサッ、ゴソッ!』
何やら怪しい音がした。
別の林から人影だ……む?
って、なんだこの気配。近いぞ。まるで俺の背後に――って、まさか!
「主様ぁん~♡」
「マルガ!! お前、いつの間に!! てか、どこ触ってるんだよ!!」
「えっ、主様のお腹ですけど」
「んなとこ触るな、抱きつくな!」
「あぁん、主様ってばぁ」
まったくこのヘンタイメイドめ!
てか、やっと帰ってきたのかよ。
いったい今までどこまで調査に行っていたんだかな。まあいい、さっそく情報を聞き出そう。
「マルガよ、何か分かったのか」
「はい、御存知の通り、パルウァエとカリブルヌスでも被害が多発しています。そこで、メディケさんに話を聞いてみたのです。すると最近、クーデターを起こそうとしている“闇ギルド”なるものが結成されているらしいと教えていただきました」
「「「や、闇ギルド!?」」
俺もフルクも驚いた。
てか、そんな存在が『四分統治』に……やべぇな、それ。魔王・ルードス並み性質が悪い。
「ただ、信憑性がなんともで……メディケさんは報告するか悩んでいたところだったと、おっしゃっておりました」
「そうか。いやだが、それっぽいな。今回の連れ去りもその国家転覆の一環だろう。
許せんな……まさか、俺の四分統治を狙う愚かな者がいたとはな」
この国は、俺の国。
そして、協力してくれたフルクやマルガ、メディケさんに親友のユウェンスのおかげもある。それを内部から潰そうとする輩がいるわけだ。
許せん……絶対に許せんぞ。
そんな事は断じて許さん。
阻止に燃えていると、カルニの方が怪しくなっていた。
「……来たか!」
「アウルムさん、あの影」
「あれか……あのローブに身を包む怪しい男(?)が犯人か!!」
俺はブチギレて、怒りのまま飛び出した。あの野郎、カルニを背後から襲う気だ。しかも、手には人を眠らせるクロロホルムが塗られた布か!
させるかああああああああああああああ!!
俺は、右手に【レベル投げ】を込め、憤怒を織り交ぜた。
「このクソ野郎があああああああああああああああああああああああ…………!!!」
「うぎゃああああああああああああああああああああああああ…………!!!」
犯人が『爆発』で吹き飛び、ローブが剥がれた。
……コ、コイツは、嘘だろ!!!
お前が犯人だったのか……!!!
丸い月は、まるで俺達を嘲笑うかのようだった。
「――さて、噂の人攫いが現れるやら」
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今回は、カルニには囮になってもらい、周囲をウロウロして貰う事にした。あの爆乳秘書なら、狙われる確率100%だろう。
頼むぜ、カルニ。
一方の俺とフルクは林の中で見守っていた。
「あのぅ、アウルムさん」
「なんだ、フルク」
「もし、イニティウムの方の仕業だったりしたら……ちょっと悲しいですね」
「仕方ないさ。人間は欲深い生き物だから、善にだって悪にだってなる。悲しいかな、これだけ人口が多いと犯罪者も出てしまうんだろうな」
犯人には裁きを受けてもらう。
カルニに注視していると――
『――ガサッ、ゴソッ!』
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って、なんだこの気配。近いぞ。まるで俺の背後に――って、まさか!
「主様ぁん~♡」
「マルガ!! お前、いつの間に!! てか、どこ触ってるんだよ!!」
「えっ、主様のお腹ですけど」
「んなとこ触るな、抱きつくな!」
「あぁん、主様ってばぁ」
まったくこのヘンタイメイドめ!
てか、やっと帰ってきたのかよ。
いったい今までどこまで調査に行っていたんだかな。まあいい、さっそく情報を聞き出そう。
「マルガよ、何か分かったのか」
「はい、御存知の通り、パルウァエとカリブルヌスでも被害が多発しています。そこで、メディケさんに話を聞いてみたのです。すると最近、クーデターを起こそうとしている“闇ギルド”なるものが結成されているらしいと教えていただきました」
「「「や、闇ギルド!?」」
俺もフルクも驚いた。
てか、そんな存在が『四分統治』に……やべぇな、それ。魔王・ルードス並み性質が悪い。
「ただ、信憑性がなんともで……メディケさんは報告するか悩んでいたところだったと、おっしゃっておりました」
「そうか。いやだが、それっぽいな。今回の連れ去りもその国家転覆の一環だろう。
許せんな……まさか、俺の四分統治を狙う愚かな者がいたとはな」
この国は、俺の国。
そして、協力してくれたフルクやマルガ、メディケさんに親友のユウェンスのおかげもある。それを内部から潰そうとする輩がいるわけだ。
許せん……絶対に許せんぞ。
そんな事は断じて許さん。
阻止に燃えていると、カルニの方が怪しくなっていた。
「……来たか!」
「アウルムさん、あの影」
「あれか……あのローブに身を包む怪しい男(?)が犯人か!!」
俺はブチギレて、怒りのまま飛び出した。あの野郎、カルニを背後から襲う気だ。しかも、手には人を眠らせるクロロホルムが塗られた布か!
させるかああああああああああああああ!!
俺は、右手に【レベル投げ】を込め、憤怒を織り交ぜた。
「このクソ野郎があああああああああああああああああああああああ…………!!!」
「うぎゃああああああああああああああああああああああああ…………!!!」
犯人が『爆発』で吹き飛び、ローブが剥がれた。
……コ、コイツは、嘘だろ!!!
お前が犯人だったのか……!!!
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