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第4話
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――三ヶ月後――
「大変だ、エレナ!」
「慌ててどうされたのですか、クラウス様」
「さっき聞いたんだが、エリックが死んだ」
「え!?」
「君の妹・ドロテアがナイフで刺し殺したそうだ」
「そ、そんな……」
あれから縁を切ったとはいえ、かつての妹が……ドロテアが……殺人を犯すだなんて……どうして。
「どうやら、ドロテアとエリックの関係はここ最近悪化していたようだ。うまくいっていなかったらしい」
「そうだったんですね」
「魔力の供給もうまくいかず……ギクシャクしていたとか」
そっか、二人の相性は最悪だったわけだ。
更にドロテアは、わたしとクラウスの順風満帆な暮らしに不満を募らせていたようだった。いつの間にこっちの情報を握っていたの。
そんなドロテアも“魔力ゼロ”になってしまったようだった。
「それで、ドロテアは?」
「彼女は殺人の罪で捉えられ、牢の中さ」
「捕まったのですね」
「うん。これでもう君を脅かす存在は消えた。これから安心して生活を送るといい」
「はい、クラウス様のおかげでわたしは救われました。こんなに素敵なお屋敷で不便のない生活を送れていますし、感謝しかありません」
「良かった。エレナ、僕と婚約してくれ」
「本当ですか! 喜んで」
三ヶ月、クラウスと一緒に過ごしてよく分かった。彼は誠実。心優しい騎士。わたしを全力でサポートしてくれるし、今や魔力も供給してくれていた。
わたしはもう“魔力ゼロの聖女”ではない。
聖女としての仕事も安定して熟せるようになったし、これも全てクラウスのおかげ。
好きになるまで時間掛からなかった。
わたしは、新しい人生を歩んでいく。
「大変だ、エレナ!」
「慌ててどうされたのですか、クラウス様」
「さっき聞いたんだが、エリックが死んだ」
「え!?」
「君の妹・ドロテアがナイフで刺し殺したそうだ」
「そ、そんな……」
あれから縁を切ったとはいえ、かつての妹が……ドロテアが……殺人を犯すだなんて……どうして。
「どうやら、ドロテアとエリックの関係はここ最近悪化していたようだ。うまくいっていなかったらしい」
「そうだったんですね」
「魔力の供給もうまくいかず……ギクシャクしていたとか」
そっか、二人の相性は最悪だったわけだ。
更にドロテアは、わたしとクラウスの順風満帆な暮らしに不満を募らせていたようだった。いつの間にこっちの情報を握っていたの。
そんなドロテアも“魔力ゼロ”になってしまったようだった。
「それで、ドロテアは?」
「彼女は殺人の罪で捉えられ、牢の中さ」
「捕まったのですね」
「うん。これでもう君を脅かす存在は消えた。これから安心して生活を送るといい」
「はい、クラウス様のおかげでわたしは救われました。こんなに素敵なお屋敷で不便のない生活を送れていますし、感謝しかありません」
「良かった。エレナ、僕と婚約してくれ」
「本当ですか! 喜んで」
三ヶ月、クラウスと一緒に過ごしてよく分かった。彼は誠実。心優しい騎士。わたしを全力でサポートしてくれるし、今や魔力も供給してくれていた。
わたしはもう“魔力ゼロの聖女”ではない。
聖女としての仕事も安定して熟せるようになったし、これも全てクラウスのおかげ。
好きになるまで時間掛からなかった。
わたしは、新しい人生を歩んでいく。
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