49 / 101
一章
13
しおりを挟む後でサイン貰お。
とりま今の状況把握するため、このまま保険医の話を流し聞きした結果がこうだ。
ハウスダストとお友達→発見した先輩方、死体と勘違い→慌てた先輩方、体育館で傍観決め込んでた教師陣に駆け込み報告→今に至る、と。
間にちょいちょい質問を挟みつつ、興奮した保険医からここまで聞き出すのに30分以上掛かった。興奮し過ぎだろ。落ち着け。
「揺すっても起きない時はどうしたものかと…心配しました」
「…すんません」
柔らかな笑みで頭を撫でる保険医に向かい合い、小さく頭を下げる。
子供扱いされてんなーなんて思ったが、相手は僕より年上。仕方がないと素直にされるがまま。
いいえ、と言い、頭から手を退けた保険医は、移動椅子でカラカラと机に戻り、数枚重ね置かれていた用紙とボールペンを手に取って、何やらサラサラと書き込む。
「はい、これ」
「…?」
ゆっくりと立ち上がり、保険医へと歩み寄って渡された用紙を見る。授業欠席の理由が長々と書かれた保健カードだった。
綺麗な文字ですこと。達筆とかケッ……ケッ!
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
504
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる