こんなはずじゃなかった

B介

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猛獣より、可愛いワンコがいい!5

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「これは、なんの騒ぎですか?」

扉の前に立っていたのは副会長だった。

男同士がもつれ合う姿に目を細めた。

「晴臣、遊んでないで仕事してください。探したんですよ?後ほど報告があると言ったでしょ?いないから、先に森脇君に確認しにきたら……。」

フウとため息をつく副会長。
「遊びではない。なんだ?森脇に用か?」
フンッと腕を組む西園寺は、眉を寄せて森脇を見る。

「ええ、鬼ごっこの時に少しね。ねえ、睡蓮?」

どきーーん!

バッと俺を凝視する皆様。

「おまえ!!俺から散々逃げておいて、森脇と楽しんでたのか!?」
「俺にあんな、うぶい姿見せといて!裏ではナニを?」

兵藤と西園寺に詰め寄られる。

「何の話をしている?晴臣がアメフト部の3年のカツアゲ行為に制裁を加えたでしょ?あなたに伝えた森脇が鬼ごっこ中そいつらに絡まれたのを処理してくれたのが、睡蓮ですよ。3名ともノックダウンしていたので、縛って尋問室に入れてあります。」

尋問室って…こわっ!

「お前…アメフトの3年っていったらあのデカいやつだろ?お前1人で?」

兵藤と圭介が、マジか…と聞いてくる。

「いや、まあ、あれだよ、隙をついたから上手くいっただけ。」

「いや、あの巨体をやるなら、軽いパンチや蹴りじゃ無理だ。お前、何か習ってたか?」

西園寺も考えこむ仕草で副会長の報告書と俺を交互に見てくる。

「うーん、色々やったかな。なんか、母親がアニメや漫画好きで、その時ハマった漫画の題材や好きなキャラがやっていたのとか習わされた。」

ピクッと兵藤と圭介が反応し、例えば?と、また睡蓮に詰め寄る。

「えっえっ!えっと!テニスのアニメとか?」

「そういうのは後にしてもらえますか?アメフト部の件を詳しく聞きたいので。森脇くんもいいかい?」

「はい!」

「人がいて、話しにくいなら、場所変えるけど?」
副会長は森脇を見てから、この部屋の人数を確認した。
「大丈夫です、口が硬いだろう人ばかりだし。僕にしたこと忘れてる奴もいるし!」
チロッと俺を見る目が怖いです森脇先輩!

俺らは大人しく床に座り、誰が俺の隣か争っている奴はほっとこう。

ソファには会長、副会長、森脇先輩。

「まず、先日トイレでアメフト部3年の3名が美術部の2年2人を呼び出し、金品を奪っていたんだね?それを目撃した、晴臣の親衛隊が隊長である森脇君に報告、森脇くんは晴臣に報告し、現状確認に担任と動いたと。」

「はい、間違いないです。会長には、生徒間同士の問題が増えるこの春の期間を見張るよう言われてました。」

「俺も間違いない。新歓付近は1年入学で荒れるからな。」

「アメフト部3名は1週間の停学で停学があけ、森脇くんを鬼ごっこ時捕獲して、襲ったと。」

副会長の言葉に少し震えながら、思い出しながら答える森脇先輩

「はい、いきなり、後ろから口を押さえられ、気づいたら草むらに投げつけられて倒れていました。すると2人に押さえ込まれ、1人が僕のシャツのボタンを外し、スボンを脱がそうとしてました。」

フルフルと震える先輩を見ると、俺もあの時の光景が浮かび、膝を抱え込んだ。

「もうダメかな?って思ったら、木の上からいきなり人が飛び降りてきて…多分仰向けで上を僕が向いていたから気づいたんだと思います。3人は気付いてなくて…ズボンを脱がしていた奴の後ろに降りたと思ったら、男が急に倒れて、気づいた2人が顔を上げた瞬間、横に2人して吹っ飛びました。」

ギョッとして、俺の方を向く一同。
「それをやったのが睡蓮?」
副会長が確認する。

「はい。そうです。崎原は知らなかったかもしれませんが、彼が会長を殴った事により、親衛隊では彼はある意味有名でしたので、顔を見た瞬間崎原と気づきました。」

ゆ、有名!!気をつけます!決めた!西園寺とは関わりません!

あれ?声に出していないのに、会長に睨まれた。

「しかも、彼は!!…」

そう!俺は森脇さんが怒っている訳を知りたい!

「怖さと羞恥心でいっぱいで手がうまく動かない僕にズボンを履かせてベルトも閉めて、ボタンまで!その上、汚れたブレザーの代わりに、自分のをはおらしてくれました。」

はい、間違いないです。

「制裁予定の人物に助けられて、驚いている僕に優しく笑ってくれたんだ!だ、だから僕は!!なのに、さっき、初めまして?って!!」

へ?それで怒ってたの?

「あんなことしてくれたのに!次会ったらどう話そうとか、ブレザー返さなきゃとか!豪くんに何が好きか聞こうとか!会長の親衛隊の僕が、き、気にしてあげたのに!!」

顔を真っ赤にして、お目目をウルウル。
やばい、泣きそう!

「や、ほら、知られたくないかなって!ちゃんと先輩だって気付きましたよ?」

すると、先輩はパッと少し明るく顔を上げた。

「ほ、ほんと?僕のこと忘れてた訳じゃない?」

はい!と頷く。

「じゃあ、僕を心配して、会いにきてくれたの?」

「いえ、それは違います。たまたまです。俺、先輩の事知りませんでしたし。」

名前も、学年も知らなかったしな!嘘は良くない!

「えっ…ぼ、僕を知らない?だ、抱きたい男NO.3の僕を?」

え?何そのひどい称号?まあ、先輩可愛いし、わかるが。
フルフルと首を振るうと、大きいお目目から大量の涙がドバーッと流れた。

あーあー泣かした。と冷たい目で見てくるうざい奴ら。
そしてあわあわしている俺。

「睡蓮、お前本当に酷い男だよ。」
「あんな事されたら惚れるでしょう。なのに、ケロッとスッパリ切るなんて悪女もいいところ。」

「普通さ、あんな分かり易く喜んでるんだから、嘘でも合わせてやれよ。優しくしておいて、落とす!男を手玉に取る魔物だ。」
「普段優しくするが、実際他人に興味ないもんな。思わせぶりしといて、本当男殺しだ。だったら優しくすんな。」
「これが王道の力っす!色々フラグ立てて、振り回す!」
「…優希、NO.3の結果にプライド持ってたからな。」

むむむむむ!敵が多すぎる!
普段喧嘩してるくせに、寄ってたかって!
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