こんなはずじゃなかった

B介

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猛獣より、可愛いワンコがいい!6

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責められ、いじけた俺は隅っこで丸くなる。

報告書をまとめ終わった会長達に、森脇は泣きはらした目でコーヒーを入れ直す。

豪以外の全員にコーヒーを配ると、隅っこでイジイジの俺にもコーヒーを持ってきてくれた。泣き腫らした赤い目にムッと突き出た唇。罪悪感からなのか、つい、思った本音がポロリ

「俺、先輩のこと…可愛いとは思ってましたよ。先輩の事は、本当に知らなかったけど、男にこんな事言っていいのか、わかんないけど、初めて見た時から可愛いとは思いました。だから、知らなかったことと、知らないフリした事、許して下さい。先輩にはなんだか嫌われたくないです。」

ちょっと正直、恥ずかしくて、つい、早口になってしまった。
あー熱い!顔が火照る!
でも、森脇先輩は気にしやすいし、感情的だから、正直に思った事言った方が誤解されないだろう。

恥ずかしさのせいか、睡蓮の唇もムッと尖り、顔を真っ赤にさせる。

ガシャン!!

カップを落とす音が響く。
ああ!勿体無い!

自分のコーヒーが森脇の手から床に落ちたのを目にする。
割れたカップから森脇に視線を変えると、そこにはトマトの様に真っ赤な森脇先輩が!!

そして、自分の一言に森脇と、あっ。小倉以外の周りの気温が一気に下がる。

え。なんかまずいこと言った?
周りの変化にピリリッと危険信号を感知する。

冷たく鋭い視線が何本も矢の如く突き刺さる。

なんかヤバい。

「ぼ、僕のこと可愛いと思うの?」
自分でいっぱいいっぱいの森脇先輩は周りの様子に気づかない。

「は、はい。」
な、なんかそれどころじゃない気がするが。

その発言にまた2℃くらい下がった気がした。

「じゃあ、僕のこと好きなの?」
きゅっと白魚のような手で俺の手を握る。

「えっ?まあハイ。」

ガターーン!!

「睡蓮!!てめえ!ふざけんなよ!」
「何も学んでねえな!!ほんの数分前に教えただろが!!殺すぞ!?」

おいおい!風紀と生徒会が口悪いぞ!どっかのヤクザか!

「いや、あんたら猛獣より、可愛いでしょ?」
負けないぞ!っと言い返した。

「睡蓮は、可愛いチワワのがいいのか!?」
「……」
ボロボロとまた泣き出す圭介に無言の豪。

「はあ、もうこの繰り返し、いい加減にしてくれ!あんた達もイケメン、美形だと思うよ!だけど、ぐいぐい怖い人より、ウルウルキャンキャンのが可愛いだろ!」

「「「「…………」」」」

な、なんだよ!!

「ほう…俺たちのこと、イケメンや美形だとは思っているんだな?」

満更でもないように、ニヒルに笑う兵藤。そういう顔が似合うのがイケメンの特権だな。

「美形とは私の事かい?」
キラキラフェイスで覗き込んでくる副会長。

はい、そうですよ。

「ふん!当たり前のこと言われてもな!」
じゃあ、ニヤニヤしながら言うな!!西園寺!

ぐしぐしと鼻と目を擦り、笑顔になる圭介。豪は森脇の落としたカップを片付け始めた。
「優希、誤解すんなよ、LOVEじゃなくLIKEだ。」
コソリと森脇の耳元で豪は言う。
無言の従兄弟同士の睨み合いに気付く事はなかった。

ただ、1人以外は……

「さすが睡蓮タン!安定の総受けフラグ!」
本日、総受けフラグ大量の為、写真が増えてウハウハの小倉であった。
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