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114話 【変態レズ月恵と貴女に好意を持って呼ぶ少女の好感度がレベル3になりました】
しおりを挟む「そうじゃないと」
「私がここにいる意味がないよ」
気づくと、また小羽玖ちゃん達の前に戻っていた。
「そういうものかしら」
「そうだよ」
そうだそうです。
「小羽玖ちゃんは、さっきも実椿ちゃんの事を守ったもの」
「次もその次もこれからも」
「きっと、守れるわよ」
違いますね。
これは間違っています。
「私も、守るわ、実椿ちゃんを」
ぴろんっ。
【いずれ懐刀として活躍する少女の好感度が上がりました】
先ほど紳士が小羽玖ちゃんを懐刀と言ったからか、その情報がアナウンスに反映されているわね。
やはり、このアナウンスは私だけに聴こえているんだわ。
しかし、いずれ懐刀として、ですか。
今は確かにまだ懐刀というような事なんてしていませんが。
このアナウンスは私の情報が反映されているだけではなく。
誰か、もっと知っている者の情報が反映されているのかしら。
この世界、エタファンは分からない事だらけです。
「うん」
「よろしくね、変態レズ月恵」
ぴろんぴろんぴろんっ。
また、好感度の上がる効果音が聴こえました。
私の名前だという月恵という名前で呼んでくれるという事は、やはり好感度の上がっている証拠なのでしょう。
【変態レズ月恵と貴女に好意を持って呼ぶ少女の好感度がレベル3になりました】
間隔早い早い。
これ、まさか、またこのまま意識が薄らいできたりしませんよね。
美少女を配置しておいて頂戴と頼んだけれど、そんなに早く美少女を配置できているわけがありません。
まぁ、あの紳士が私の話を聞いているのか聴こえているのかすらもわかりませんし。
あ、意識が薄らいできました。
だめもとで美少女お願いします。
私は、もう紳士との逢瀬なぞしたくありません。
「お客人」
ああ、当然のようにだめでした。
また紳士の声が聴こえてきました。
なんかもう、このまま目を開かなくてもいいかしら。
いいわよね。
紳士なんて見たくもないし、私が何言っても答えてくれないんだから。
話は聞いておきますから、何か適当に喋っておいて下さい。
「来訪客」
「よく来たわね」
!今、美少女の声が聴こえてきました。
私には分かります。
この声は美少女の声です。
私なら、声を聞いただけで美少女かどうかが分かります。
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