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14話 「私が殺してあげるわ。 貴方が勝てば私が死に貴方が生きる。それでいいでしょう。そうしましょう」
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---イーサム過去---
「キュナミア、イーサム、アダムストン家は2人も子供を養える余裕はない」
男爵家の令息令嬢は一人しか生き残れないとはよく聞く話。
平民は、食い扶持がなければ追い出される。よくある話。
「イーサム、ごめんなさい。私は生きたいの死にたくないの」
お姉ちゃんは優しかった。お姉ちゃんを殺すなんて嫌だし、勝てるとも思えない。
「じゃあ僕は出ていくよ」
家を追い出された幼い子供が生きていくのは難しい。
家を追い出された幼い子供の死体が転がってるなんてよくある話。
「イーサム、生きていくあてはあるのかしら」
「ないよ」
嘘をついてお姉ちゃんを安心させようにもそんな嘘が出てきようもない。
「外で一人で生きていくのは辛いわよ。どんな苦しみが待っているのでしょう。
イーサム、私が殺してあげるわ。
貴方が勝てば私が死に貴方が生きる。それでいいでしょう。そうしましょう」
お姉ちゃんは優しくて、何でも決めてしまう。
そんなお姉ちゃんらしさが何だか愛おしくなってきて、優しさと思いやりとお姉ちゃんらしさには
今このまま家を出てももう無縁になるのかと思うと、最後に思う存分受け止めておきたくなっていた。
「闘技」
「闘技」
お姉ちゃんはユニットを進めてくる。
罠にかけてもかけきれない。
僕が罠デッキなんて知られている。
ユニット個々への罠しか使えず全体除去も使えない事も知られている。
お姉ちゃんがユニットを増やし数で攻めてくる事は僕も知っている。
知っていても、勝てるとは思えない。
「イーサム、やはり貴方は生きていけないわ。
私心配なの。だからね、殺してあげる」
お姉ちゃんに殴られる度膝をつきそうになる。
僕より大きいお姉ちゃんと殴り合いで勝とうなんて無理だ。
「イーサム。もう負けを認めてもいいのよ。死んでもいいのよ。
安らかに殺してあげるわ。貴方が苦しむのなんて嫌なのよ」
僕はこのまま死ぬのかな。負けを認めればお姉ちゃんはきっと穏やかな死をくれるだろう。
「キュナミア、イーサム、アダムストン家は2人も子供を養える余裕はない」
男爵家の令息令嬢は一人しか生き残れないとはよく聞く話。
平民は、食い扶持がなければ追い出される。よくある話。
「イーサム、ごめんなさい。私は生きたいの死にたくないの」
お姉ちゃんは優しかった。お姉ちゃんを殺すなんて嫌だし、勝てるとも思えない。
「じゃあ僕は出ていくよ」
家を追い出された幼い子供が生きていくのは難しい。
家を追い出された幼い子供の死体が転がってるなんてよくある話。
「イーサム、生きていくあてはあるのかしら」
「ないよ」
嘘をついてお姉ちゃんを安心させようにもそんな嘘が出てきようもない。
「外で一人で生きていくのは辛いわよ。どんな苦しみが待っているのでしょう。
イーサム、私が殺してあげるわ。
貴方が勝てば私が死に貴方が生きる。それでいいでしょう。そうしましょう」
お姉ちゃんは優しくて、何でも決めてしまう。
そんなお姉ちゃんらしさが何だか愛おしくなってきて、優しさと思いやりとお姉ちゃんらしさには
今このまま家を出てももう無縁になるのかと思うと、最後に思う存分受け止めておきたくなっていた。
「闘技」
「闘技」
お姉ちゃんはユニットを進めてくる。
罠にかけてもかけきれない。
僕が罠デッキなんて知られている。
ユニット個々への罠しか使えず全体除去も使えない事も知られている。
お姉ちゃんがユニットを増やし数で攻めてくる事は僕も知っている。
知っていても、勝てるとは思えない。
「イーサム、やはり貴方は生きていけないわ。
私心配なの。だからね、殺してあげる」
お姉ちゃんに殴られる度膝をつきそうになる。
僕より大きいお姉ちゃんと殴り合いで勝とうなんて無理だ。
「イーサム。もう負けを認めてもいいのよ。死んでもいいのよ。
安らかに殺してあげるわ。貴方が苦しむのなんて嫌なのよ」
僕はこのまま死ぬのかな。負けを認めればお姉ちゃんはきっと穏やかな死をくれるだろう。
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