女装したお父様に負けた私は優しい叔父様夫婦に引き取られ好きな男の子と人間らしい暮らしをする

甘いからあげ

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伯お兄様の心臓を殴ると呼吸が不安定になり苦しそう。ざまぁ

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 「候お兄様のせいで話それたけど、人型種族って言った兵の話よ」
 「もう忘れてろよ」
 「お姉ちゃん、実際私達人間じゃないよ。人型種族って言われて怒るってのは気にしてるって事でしょ」
 「話がそれたけど僕が言いたかったのはjtってのは社会から弱いと認識されてる立場なんだよ。
家族に強要されてやったって言っておけば問題ない。
実際僕達は人間社会に出る事なくここのルール倫理観で生きてるんだ。
家族の誘拐を警察に通報しなかった事なんてなんとかなる。人を殺すのは止めなさい」
 「じゃあ伯お兄様の願い通り伯お兄様が死なない程度に殴って許してあげるわ」
 「ああ、それでいい。さぁ殴れ」
 伯お兄様の心臓を殴る。
 呼吸が不安定になり苦しそうだ。ざまぁ。
 肺も殴っておく。苦しそうだがぷち断罪ってところかしら。 
 腹と背中も肩も腕も殴っておく。
 伯お兄様がぴくぴくしている。無様だ。みっともない。こんな無様なお兄様を持って情けない恥ずかしい。
 私を人型種族と言った兵が私に近づいてきて謝罪する。
 「すみませんでした。俺が悪いんだからもうこれ以上大将には」
 兵風情が私に気安く話しかけるのも不愉快だが、伯兄様との約束だ。これで許すしかない。
 兵が伯お兄様に寄ってきて伯兄様の手当をする。
 「お姉ちゃんって馬鹿だしクズだよね。こんな事して何の意味があるの。人間のふりして水守一族としても半端で伯お兄ちゃんに八つ当たりして」
 「何、まだやるの。次は腕でも折ってあげましょうか」
 「桜。真姫の怪我はお前がやったのか」
 「手合せよ。私はもう止めなさいって言っているのに止めないし興奮して四足歩行で暴れるし。ああなったら
あれぐらいやらないと手がつけられないのよ」
 「桜。お前はまだ人間社会で生きて行けると言ってるが、お前も僕達も人間じゃない。
真姫の戦い方だってあれが真姫の持つ力を上手く使って戦ってるんだ。それを見て嫌がるのも止めなさい。
お前に人間社会で生きて行けると言ってるのは、家族や仲間に当たり散らすなら出て行ってくれという意味でもあるんだ」
 候お兄様にそんな風に思われてたんだ私。家族や仲間に当たり散らすなら出ていってくれか。
 「お姉ちゃんって次期当主になれないからふてくされてるけど、家族や仲間に八つ当たりしてこんな半端お姉ちゃんが
当主になれるわけないよね。ずうずうしいよ。それでよく当主になれないのが不当だなんて思えるよね。
男尊女卑だ男女差別だとか騒ぐけど、そういうのじゃないよ。お姉ちゃんがクズで未熟で我儘で半端お姉ちゃんだからだよ」
 お父様が私を当主にする気がないのは私が女だからよ。私が悪いわけじゃないわ。
 「こんな事言うまでもなく分かってくれると思っていたんだがな、伯兄ちゃんは今喋れないから俺が言うよ。
言うならせめてこれは伯兄ちゃんに言ってもらいたかったんだがな。
パパがお前を当主にする気がないのは伯兄ちゃんが当主に向いてるし、お前は当主に向いてない。お前の強みは誰よりも強い
戦闘能力だ。それを生かして欲しいんだよ。それはパパも言っているだろう」
嘘だ。お父様は私の事を低く見て不当な扱いで当主にしたくないんだわ。
「優劣だけで当主を決めてるんじゃなくて、僕達水守は人間と違って個性や特性がまったく違うんだ。
真姫が結界の前で少年達や男性達と楽しそうにお喋りしてるのはあれが真姫の特性で強味で役目なんだよ。
男性をここに誘い込むのが真姫の役目だ。重い罪だし思う所や罪悪感があったとしても真姫はちゃんとやっている」
 嘘よ。真姫はろくに訓練もせず楽しそうに殿方とお喋りしてるだけよ。
 伯お兄様が喋れるようになったのか口を開く。甘すぎたかしら。もう少し殴っておくべきだったわね。
 「パパがお前を当主にしないのはな、外に行きたそうで一人で外で生きていく度胸もない。
そんなお前が外で生きていく決心がついた時のために人間社会で罪にならないように、責任もかからず
真姫のように誘拐という重罪にならないようにというパパの優しさだ。お前は嫌っているんだろうがな
パパはお前の事を気にかけてるんだぜ」
 嘘よ嘘よ。お父様は私の事が嫌いで意地悪で私の容姿を悪いと言ったり訓練ばかりさせてるのよ。
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